留学日記(イギリス・バッキンガム大学英語DD11期 2024年10月28日)

<ヨーロッパ旅行に行きました!>

 

こんにちは!

DD日記をご覧いただきありがとうございます。

 

秋も深まり、イギリスはコートが必要な日も増えてきました。夏時間から冬時間に切り替わり、日照時間が短く少しばかり寂しさも感じます。秋学期が開始してかなり時間が経ってしまいましたが、今回のDD日記は夏学期の振り返りと秋休みのヨーロッパ旅行記です!

紅葉が綺麗な季節になりました!

私が夏学期に履修した授業は、「Shakespearean Drama」、「Twentieth Century Theatre」、「Modernist Writing」の3つでした。

これまでは、文学の授業が2科目+ フランス語の授業または論文制作に充てる時間だった時間割が、夏学期は文学の授業3つを履修することになりました。文学や読書が好きな私でも、学期の間ずっと文学の授業しかないというのは少し退屈に感じてしまったというのが正直な感想です。とは言っても、もちろんどの授業も面白かったので今回も簡単に紹介していきます!

 

 

「Shakespearean Drama」の授業では、4つのシェイクスピアの演劇について、深掘りして学びました。今回取り上げたのは、「リチャード3世」、「お気に召すまま」、「マクベス」、「冬物語」でした。どの作品も有名ですが、現代英語とは異なる古英語で書かれているため読むのがとても大変です。日本でいう古典を読んでいるような感覚です。「thou」、「thy」という単語に初めて出会った時は「なんだこれ」とツッコミを入れてしまいました。ちなみにそれぞれ現代英語では「you」、「your」にあたります。

授業の一環で、ロンドンのグローブ座へ「リチャード3世」の演劇を見に行きました!先ほど述べた通り古英語は難しいものの、劇場の横側に台詞を表示するディスプレイがあったため理解しやすかったです。

現在のグローブ座は、16世紀の劇場を再現したもので、私がこれまで訪れたことのある劇場とは全く異なるものでした。天井が吹き抜けているため、飛行機が上空を通ると音が聞こえたり、劇場内にいるのに雨に濡れたりします。この日は大雨だったのですが、私は屋根があるぎりぎりの場所にいたため濡れませんでした!作中で「太陽さえも味方にできない」とされる主人公リチャード3世を表すような天気は劇をさらに盛り上げてくれました。演劇を観た後の授業で、演劇と原作の違いを批評した時間もとても楽しかったです!

大雨の中の観劇も良い思い出です

「Twentieth Century Theatre」の授業では20世紀の演劇について、当時の時代背景や政治情勢の作品への影響や古典演劇からどのように変容しているかなどを学びました。シェイクスピアの演劇から4世紀も後の作品のため、演劇を通して作家たちが伝えたいことや彼らの思想は大きく変化しています。文学は他の学問と比べて、時代に合わせて柔軟に変化していくことが特徴の一つであり、また魅力でもあると思っています。

授業レポートとそれに対応したプレゼンテーションでは、授業で取り扱った劇作品を一つ選び、自分なりに演劇の構成を考えて発表しました。私はサミュエル・ベケットの「ゴドーを待ちながら」を、日本の狂言として再構成する設定で取り組みました。題材の作品が作者の戦争体験を元に書かれているものと知り、あえて日本の伝統芸能を組み合わせることで、多角的な視点から観ることができる劇作品に仕上げることができたと感じています。

 

「Modernist Writing」の授業では、T.S.エリオットやジェームズ・ジョイス などの20世紀初頭に活躍した作家の作品に着目し、モダニズム(近代主義)について学びました。急激な時代の移り変わりに対して、それまでの伝統的な表現から前衛的なものに変えていこうという動きをした作家たちの生き方や価値観を知ることができました。

古典的な作家とは異なるジェンダー観や宗教に対する考え方、アイデンティティの捉え方を知ったことで、日本の近代文学の発展についても学び、比較してみたいと感じました。

 

これら夏学期の授業は、それぞれで学んだ内容を他の授業にも応用することができたため、インプットとアウトプットを繰り返しながら知識を定着させることができたと思います。

 

 

ここからは秋休みの思い出話です!

 

まずは、イギリスを構成する4国の一つであるウェールズの首都カーディフに行きました!

イギリスの中なのに英語ではない言語が使われていてとても面白かったです。ウェールズ語と英語は全く似ていないため、ウェールズ語だけを見ても書かれている内容は皆目見当もつきません。

カーディフ城や国立博物館を訪れた後は、街の中心にあるマーケットで、ウェルシュケーキを購入しました!ふわふわで美味しかったです!スコーンとパンケーキの間のような、素朴で優しい甘さのお菓子です。イングランドのスーパーでも入手することはできるので、イギリスを訪れた際はぜひ試してみてください!

上段が英語、下段がウェールズ語です!

そして、ついにヨーロッパ旅行に行ってきました!

今回の旅先はフランスのパリ、ベルギーのブリュッセル、オランダのアムステルダム、イタリアのローマの4都市です!

 

ロンドンからパリまでは電車で2時間で着きます。エッフェル塔や凱旋門、シャンゼリゼ通りで観光やショッピングを楽しみました。パリ五輪の余韻があり、五輪の飾り付けやグッズ販売などがありました。

シャンゼリゼ通りのパティスリーには美味しそうなスイーツがたくさんあり、悩みに悩んだ末、大きなマカロン、カヌレ、エクレアを購入しました!小学生の頃に自身のメールアドレスに「マカロン」という単語を入れていたほどマカロンが好きで、フランスでマカロンを食べるという私の小さい頃からの夢が叶って本当に嬉しかったです。

フランスで最も苦戦したのはメトロです。イギリスのチューブとは異なりアプリでチケットを購入してから乗るのですが、苦戦したのは購入方法ではなくゲートの開け方です。(笑) イギリスと今回のフランス以外の旅先は自動改札でしたが、フランスでは力技でした。待っていてもゲートが開かず、何度も失敗しましたが、利用客をしばらく観察して無理やり突入するのが正解だと学び、ついに成功しました!

お店やホテルなどでは、常にフランス語でコミュニケーションを取ることを心掛けました。自分のフランス語が現地の人たちに通じるのか不安に思っていましたが、問題なくコミュニケーションを取ることができました!

エッフェル塔に五輪マークが付いていて可愛かったです!

次に訪れたベルギーでも主にフランス語を使ってコミュニケーションを取りました。バスを停留所での待ち時間に、後ろにいた男性2人がフランス語で、彼らの目的地へのバス停が違う場所だという内容の会話をしており、その行き先が私と同じだったため、自分も間違ったバス停にいることに気が付きました。フランス語の会話を聞き取れたおかげで正しい停留所へ向かうことができたので、フランス語を勉強しておいて良かったと心から感じた瞬間でした。

ベルギーはワッフルとチョコレートが有名なので、どちらも楽しみました!出来立てのワッフルはサクサクふわふわで、いちごの酸味とチョコの甘さとのバランスが最高でした。至る所にワッフル屋さんとチョコレートのお店があり、お土産としてチョコを買いました!

街並みも素敵でした!

次に向かったのはオランダです。公用語はオランダ語ですが、お店やホテルのスタッフは英語で対応してくれました。アムステルダムは自転車がとても多く、徒歩よりも自転車に乗っている人の方が多いのではと思うほどでした。歩道、自転車道、車道、路面電車用の線路の区別が付きにくく慣れていないと危ないと感じる場面もありました。街中に運河が流れており、街並みがとても美しかったです。

アムステルダムは、アンネ・フランクが生活していた場所としても有名です。中学生の頃に初めて「アンネの日記」を読んだ時はとても衝撃を受けたことを今でもよく覚えています。一家が隠れ家として住んでいた場所は、現在は博物館として公開されています。博物館の周辺には観光客が多く、たくさんの人にとって意義のある場所だと感じました。

オランダではストロープワッフル、アップルフラップ、アップルパイを食べました!出来立てほかほかのストロープワッフルは初めて食べたので、その美味しさに感激でした。アップルフラップというのはフランス語でショーソン・オ・ポムとも呼ばれ、アップルパイとクロワッサンを掛け合わせたようなものです!こちらもとても美味しかったです。

運河が流れる素敵な街でした!

最後はイタリアです。ローマでは飛行機が遅延したり、電車が止まったりと散々なスタートでしたが、コロッセオやトレビの泉、ローマの休日で有名なスペイン広場などに行くことができました!

イタリア語は挨拶程度しかわからなかったため、なぜ電車が止まっているのかなど何も分かりませんでしたが、ホテルなどでのやり取りはスマホの翻訳機でどうにかなりました。

イタリアでは特にスリに気を付けていたのにも関わらず、ローマのメトロでスリ未遂に遭ってしまいました。混んでいる車内で目の前に立っていた女性に少し不信感があり、持っていた荷物を確認するとチャックが全開になっていました。死角となっていた下の方から手を伸ばして開けられていたのだと思います。幸いすぐに気づき、荷物も全て無事だったので良かったですが、パスポートなどの貴重品を入れていた鞄だったのでかなり不安な気持ちになりました。

そんな経験とは裏腹に、ローマでの食事はどれも素敵で感動しました!ピザ、スパゲッティ、ジェラートはいつかイタリアで食べてみたいと思っていたので全て楽しむことができて良かったです!美味しいだけでなく、イギリスと比べて値段がとても安かったのも嬉しかったです。様々な種類のパスタを食べにローマ以外の都市にも行ってみたいです!

観光客がとても多かったです!

短期間の旅行で4つの都市へ行き、色々なことを経験しました。紹介したものが甘いものに偏ってしまいましたが、その他にもたくさん食べて全力で観光を楽しみました!美味しいものを心ゆくまで食べて、人生で最も幸せな時間を過ごすことができたと思います。

 

現在は最後の学期である秋学期の折り返し地点で、イギリスでの生活は残り約1ヶ月半となりました。帰国に向けて準備を進めつつ、イギリスでの最後の授業と期末試験も乗り切っていきます!

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

R.S

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