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2016年01月22日

インドのボパール・バルカトゥッラー大学より創立者に名誉文学博士号が授与

1月22日(金)、インドのボパール・バルカトゥッラー大学から、創立者池田大作先生に「名誉文学博士号」が授与されました。これは、創立者の教育・文化の発展と世界平和への多大な貢献を讃え贈られたものです。授与式は、本学本部棟で行われ、ムルリ・ダール・ティワリ副総長夫妻ら一行を、本学の馬場善久学長、田代康則理事長、石川惠子短大学長、学生の代表らが歓迎し、馬場学長が代理で受けました。

同大学はボパール大学として1970年に創立され、1988年にボパール・バルカトゥッラー大学と改称されました。その名に関するバルカトゥッラーは、インド独立の闘士として歴史に名を刻み、同大学のモウラナ・バルカトゥッラー教授に敬意を表し、付けられたものです。
ムルリ・ダール・ティワリ副総長
ムルリ・ダール・ティワリ副総長
ボパール・バルカトゥッラー大学の特徴は、各学部での従来の授業に加え、幹細胞や情報セキュリティー、サイバー法の研究など、現代社会で要求される新しい学問分野を数多く取り入れている点にあります。高等教育のほぼ全領域を網羅し、傘下には600以上のカレッジ等があり、学生は20万人以上に上ります。また、同大学のある地域では、経済的理由から高等教育を受けられない若者が多いとの実態に、副総長は、銀行の融資や寄付金を募り、200もの奨学金制度を設置し、誰もが平等に学べる環境を整えてきました。「わが大学で学んだ学生たちが、社会に羽ばたき、高等教育を受けられなかった家族、地域に奉仕していく。そうすれば、やがて経済格差による不平等をなくすことができると確信しています」と副総長は語ります。

その中には工学カレッジ、二つの教育学カレッジ、実践教育研修機関や、医学、理学療法、ホメオパシー(同種療法)のカレッジを擁し、20万人以上の学生が学んでいます。
ティワリ副総長は授与の辞の中で「わがボパール・バルカトゥッラー大学にとりまして、創価学会インターナショナル会長であり、世界各地の数々の文化・教育・平和研究機関の創立者であられる池田博士に名誉文学博士号を授与できますことは、この上ない栄誉であります。池田博士は深遠な仏教哲学者であり、妥協することなき平和建設者であり、先見性に富む教育者であり、類まれな作家、寛大な詩人、生涯を人類の幸福のために捧げてこられた人物として、その多才さは多くの人に知られています。(中略)本日、名誉文学博士号を受章される池田博士は、仏教の人間主義を提唱される指導者として、これまでに50カ国以上を訪問され、平和探求の幅広い対話を重ねてこられました。これまでにデリー大学、タゴール国際大学をはじめ、世界の学術機関・大学から364もの名誉学術称号を受章され、世界各国の市、州、その他の自治体から贈られた名誉市民称号は777を数えます。平和を提唱される池田博士は、2015年の平和提言(第40回「SGIの日」記念提言)の中で、共生の世界を築くため、差異を超えた対話による友情の拡大の重要性を述べておられます。
博士の哲学の中心的テ-マは「人間革命」(人間の内なる変革)であり、それは、一人の人間が全人類の変革に寄与できるということです。人権の擁護、持続可能性から、女性と青年のエンパワーメントに至るまで、博士の理念は仏教哲学と生命尊厳の思想に貫かれています。博士の間断なき努力は、国連難民高等弁務官事務所『人道賞』、『国連平和賞』、『プーシキン金メダル』、『グローバル・エクセレンス賞』、『タゴール平和賞』、サイモン・ウィーゼンタール・センターと寛容の博物館の『国際寛容賞』をはじめ、世界中の諸機関から顕彰され、たたえられています。また、博士は詩作により、『ケニア口承文学賞』、世界詩歌協会の『世界桂冠詩人』賞などを受賞しておられます。さらに、博士の膨大な著作は、平和と国際理解を推進しています。
対談集、平和提言、哲学書、随筆、講演、詩、小説、創作童話を通し、博士は様々なテーマについて自身の考えを発信してこられました。その著作は、これまで40以上の言語に翻訳・出版されています。博士の思想の根幹をなすものは、生命尊厳であります。博士は、それを恒久平和と人類の幸福の『鍵』であるとしています。本日、池田博士に贈られる称号は、博士の平和へのたゆみなき行動、人類愛、そして、人間教育で『平和の文化』を構築するという草の根レベルでの間断なき努力を顕彰するものです。まさに、博士の人類への惜しみなき貢献そのものが人類への贈り物なのです。私どもは、池田博士がボパール・バルカトゥッラー大学の誉れの一員となっていただくことを光栄に思います。本学の学生の輝く未来のために、博士の指導を賜れますことを念願申し上げるものです」とスピーチしました。

本学創立者の池田先生は代読された謝辞の中で「バルカトゥッラー先生は、その人生の最後に、こう語り残されました。『私は、何千もの青年たちが、独立のために立ち上がったことが嬉しい。彼らは誠実で、そして力強い。私は全幅の信頼をもって、わが国の未来を、青年たちの手に託すものである』と。この全幅の信頼に答え、バルカトゥッラー先生の勇気を受け継いで、青年たちを薫陶されているのが、尊敬するティワリ副総長はじめ、貴大学の先生方であります。貴大学は、副総長の卓越したリーダーシップのもと、時代を先取りする多くの優秀な人事を輩出し、帰国の発展に偉大な貢献を果たしてこられました。州で初となる女性研究の学科を創設されるなど、先駆的な取り組みも光っております。なかでも、副総長が、大学教育に『イノベーション(刷新)』の理念を取り入れながら、さまざまな改革に果敢に挑戦してこられたことは、高く評価されております。柔軟で斬新な知恵や、アイデアを生み出し、結合して、活かしながら、常に新たな価値を創造する―これは、私たち『創価』すなわち『価値創造』の理念とも、深く響き合うものであります。
一昨年、私たちは、貴州の科学技術評議会の協力のもと、ボパール市の地域科学センターで、環境の保護を訴える『希望の種子』展を開催いたしました。この展示は、『一人一人の内面の変革が社会を啓発し、持続可能な環境保護につながる』とのメッセージを、人々に伝えるものであります。地域社会の共生と発展も、また地球文明の平和と反映も、すべては一人一人の『心の変革』から始まります。それは、生命の『イノベーション』と言ってよいでありましょう。その意味において、私は、貴大学のビジョンを、世界の創価の青年たちに、素晴らしきエールとして贈らせていただきたいのであります。『未来派、これから何が起こるかということに左右されるのではなく、私たちがどうなりたいかを決め、その意志によって創り出すのである』と。
本日よりは、私も、貴大学の誉れある一員として、尊敬する先生方とご一緒に、またわが創価後継の青年たちと共に、人類の未来を希望で照らしゆく教育の道を、さらに勇敢に開きゆくことを、ここにお誓い申し上げます。その決意を、高名な科学者である副総長が大事にされている、発明王エジソンの箴言に託させていただきます。『我々にとって、あきらめてしまうことは、最大の弱点になる。成功への最も確実な方法は、常にもう一度、挑戦することである』と。貴ボパール・バルカトゥッラー大学の更なる栄光と発展、そして諸先生方の益々のご健勝を心からお祈り申し上げ、私の謝辞とさせていただきます」と述べました。

同席したインドからの留学生たちからは次のような声が寄せられました。
「このような式典に参加でき、大変に光栄です。創立者の謝辞には、相手の大学のことが事細かに書かれていて、そこには溢れんばかりの感謝と尊敬が込められていました。深き哲学と本物の言葉にただただ感動しました」
「この式典は、日本とインドの友情をまさに象徴するものであったと思います。創価大学に脈打つ、価値を創造することを教える教育こそ、全ての人々が求めているものです。ここで学ばせていただいていること自体が私たちの人生にとって非常に大きなことであり、その機会をくださっている創立者に感謝でいっぱいです。インドから来た留学生たちがいつも話していることは、この創価教育を人々の幸福と平和のためにインドに広げていきたいということです」
ページ公開日:2016年01月22日