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2016年07月23日

「高大接続とアクティブラーニング」をテーマに、創価大学教育フォーラムを開催しました

「高大接続とアクティブラーニング」をテーマに、7月23日(土)本学大教室棟で第2回創価大学教育フォーラム(第14回FDフォーラム)を開き、学内外より大学関係者や高等学校教員、学生ら約150名が参加しました。

フォーラムでは、田中亮平副学長の挨拶に続き、京都大学高等教育研究開発推進センターの溝上慎一教授が基調講演をしました。
溝上氏は、「アクティブラーニング論を通して高大接続・トランジション改革にかける想い」と題して講演。溝上氏はこれまでの研究に触れながら、アクティブラーニングの定義を「一方的な知識伝達講義を聴くという(受動的)学習を乗り越える意味での、あらゆる能動的な学習のこと。能動的な学習には、『書く・話す・発表する』などの活動への関与と、そこで生じる認知プロセスの外化を伴うものである」と説明。教員から学生に知識を伝達する講義型にあわせて、教員がファシリテーターの立場で学生の主体性を引き出す演習を組み合わせた教育方法について言及し、「講義と演習を組み合わせたカリキュラムづくりが求められる」と述べました。
また、アクティブラーニングを通して目指される学習の3つの視点の重要性を示しました。
  1. 習得・活用・探求という学習プロセスの中で、問題発見・解決を念頭に置いた深い学びの過程が実現できているかどうか。
  2. 他者との協働や外界との相互作用を通じて、自らの考えを広げ深める対話的な学びの過程が実現できているかどうか。
  3. 子供たちが見通しを持って粘りつよく取り組み、自らの学習活動を振り返って次につなげる主体的な学びの過程が実現できているかどうか。
最後にこれらの視点に基づいて、学生が主体的・対話的(協働的)な学びを基礎に、深い学びができるようになることが大事であると述べ、講演を締めくくりました。

続いて、「創価大学のアクティブラーニングの紹介」として、本学の総合学習支援センター長である関田一彦教授より、大学全体の取り組みの説明があった後、理工学部の崔龍雲教授から「理工学部フレッシュマンセミナーとしてのPBL」、経済学部の高木功教授から「経済学部の開発経済学におけるLTD」の実践紹介がありました。
また、2017年度からの本学の新入試制度について、アドミッションズセンター長の山岡政紀教授より、アクティブラーニングを採り入れたグループワーク、小論文、面接を実施する「PASCALパスカル入試」の概要について話がありました。

最後に、溝上教授と名古屋市立桜台高等学校の水野正朗教諭(日本協同教育学会理事)が指定討論者を務め、高等学校の現場からアクティブラーニングの課題の問題提起や、本学のアクティブラーニングの実践紹介に関してのコメントなど、参加者との質疑応答を織り交ぜながら議論を深めました。

なお、教育フォーラムの前には、高校教員向けアクティブラーニングワークショップを行い、現職の高校教員40名を対象に水野氏が講師を務めました。
ページ公開日:2016年07月23日