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2017年03月08日

本学学生らが八王子出身の医師・肥沼信次博士の生涯を描いた演劇「七一年目の桜」を上演しました

本学学生らによる演劇グループ「劇衆オの組」(代表:文学部2年・福地海斗さん)が、3月8日(水)、八王子市芸術文化会館いちょうホールで、八王子出身の医師・肥沼信次博士(1908~46年)の生涯を描いた演劇「七一年目の桜」を上演しました。
今回の演劇は、ドイツ・ヴリーツェン市で第二次世界大戦後、献身的な治療にあたって多くの命を救った肥沼博士の生涯を題材にしたものです。71回目の命日にあたる日に、博士の人生を多くの方に伝えようと、学生演劇グループが企画・脚本・演出までを担った手作りの舞台です。

ストーリーは、夏の八王子まつりの夜に小学校6年の男の子が、肥沼博士が生きた時代にタイムスリップし、博士の幼少期、ドイツ留学の仲間との出会い、伝染病治療に命をささげた様子などを通して、博士の歩んだ人生を明らかにしていくものです。様々な役柄を1人で何役もこなす学生たちの迫真の演技に場内の観客も惹きつけられ、終了後には満員の会場から大きな拍手が送られました。

肥沼博士役を務めた石田哲也さん(文学部・3年)は、「人間性を伝えることが演劇の魅力の1つであると思い、限られた歴史資料を読み解き、博士の人間性を探りながら今回の役を演じました。歴史をなぞるだけでなく、ドイツに留まることを決断したときの心の葛藤、苦悩や喜びなど、人間らしさが皆さんに伝わっていると嬉しいです」と振り返りました。
また、代表の福地さんは、「戦後まもなく極限状態のなかで、一人の患者の命を救うことに人生をかけた博士の生き方を通し、何事にも信念をもって生きることの大事さを伝えられたらと思い演じました。短い期間の準備でしたが、多くの方に協力をいただき、心から感謝いたします」と語りました。

鑑賞者の一人は、「笑いや感動を織り交ぜた内容で、90分間があっという間に過ぎました。演劇を通して、はじめて肥沼博士の偉業と人生を知りました。歴史を学ぶとともに、その人が生きた時代や心情に迫ることは今の時代を生きるうえでも大事だと感じました」と感想を述べました。
ページ公開日:2017年03月08日