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2019年09月19日

本学経済学部の碓井健寛教授が環境科学会「論文賞」を受賞しました

9 月 13 日(金)~14 日(土)に、名古屋大学東山キャンパスで開催された「環境科学会 2019 年会」で、本学経済学部の碓井健寛教授の共著論文が「論文賞」を受賞しました。

本学会は、1987年に環境科学の学術文化の発展と成果の普及・啓発を通し、世界の環境保全や創造に貢献することを目的に設立されました。専門家や研究者などの相互交流を促進しており、環境科学の研究において顕著な業績をあげた研究者に学会賞、学術賞、奨励賞を、また、環境科学会誌に優秀な論文を発表した著者に論文賞が贈られます。

■表彰理由(「2019年度の学会賞、学術賞、奨励賞、論文賞に関する表彰報告について」より抜粋)
本論文は、小売業者が実施している容器包装のリデュース取組がどれだけ有効であるかをパネルデータ分析によって明らかにしたものである。容器包装リサイクル法においては、容器包装の多量利用事業者に対する取組が強化され、2007年度以降、年間50トン以上の容器包装を利用する事業者にその削減の取組状況を定期報告するよう義務づけている。本論文では、この報告データのうち、コンビニエンスストアとスーパーマーケットの 5 年間の容器包装使用量データを用いて、1)容器包装の有償化、 2)景品等の提供、3)繰り返し使用が可能な買物袋等の提供、4)消費者の意思確認、5) 量り売りという5つの取組の効果を分析し、有償化だけが有意な減量効果を持つことを明らかにした。
本論文は、研究事例の少ない事業者のリデュース取組について実証的な知見を得ており学術的に意義があるだけでなく、プラスチック資源循環戦略や G7 海洋プラスチック憲章などの最新ならびに国際的な政策動向の方向性にも知見を与える優れた論文であると評価できる。以上より、本論文は、本会の論文賞に値すると考えられる。

■論文賞受賞の対象論文
碓井健寛(創価大学),田崎 智宏(国立環境研究所)著
『小売業者のリデュース取組はすすんだのか?』環境科学会誌,29 巻 4 号,p.191-200 (2016)

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ページ公開日:2019年09月19日