本学法学部の前田幸男教授の単著『「人新世」の惑星政治学――ヒトだけを見れば済む時代の終焉』が6月20日に青土社より出版されました

本学法学部の前田幸男教授の著書『「人新世」の惑星政治学』が6月20日に青土社より出版されました。
同書は、新しい地質年代として近年、人口に膾炙している「人新世(じんしんせい)」の問題に向き合うことで、ヒトに専ら焦点を当ててきた政治学・国際関係論という学問分野のあり方の再検討を行うという内容です。
人文社会科学分野、なかんずく政治理論・国際関係論では「国際(international)」「グローバル(global)」「地域(regional)」等に関わる研究が数多く世に出ている一方で、同分野にはそれらと「大地とヒトの関係」との関係を加味した研究がほとんどないことが本書執筆の端緒であり、その一つの回答が「大地(Earth/terrestrial)」と「惑星(planetary)」となります。
出版にあたり前田教授は、「本書は、創価大学に2015年に赴任してから2023年までの一つの研究の成果ということになります。学生たちとの踏み込んだ意見交換のお陰で成果が結実したと言えます。また同書の帯には大変すばらしい言葉もいただきました。縁した数多くの方々に感謝の思いでいっぱいです。
また本書のメッセージを、表紙を通して伝えたくて、出版社の編集の方とは意見交換を積み重ねてきました。太陽、大気、海、大地、そして生物が相互作用して、奇跡的に地球表面は居住可能(ハビタブル)になっていること、ここに焦点を当てていることが少しでも伝わればと思っています」と語りました。


教員情報

教授
前田 幸男
マエダ ユキオ
- 専門分野
政治学、平和学、国際関係論
- 研究テーマ
惑星政治学、平和の政治思想、大衆文化と世界政治、批判的安全保障研究