国際教養学部の杉本一郎教授がマラヤ大学ウンク・アジズ・センター主催「Distinguished Lecture Series」で招聘講演
国際教養学部の杉本一郎教授が2月3日、マラヤ大学のウンク・アジズ・センター(UAC)が主催する特別講演会「Distinguished Lecture Series UAC 1.0」に招聘され、講演を行いました。会場となったZa'ba Memorial Libraryには、大学関係者のみならず、行政や金融など多様な分野から多くの参加者が集結。講演では、マレーシアの発展を「予算編成の政治経済学」という独自の観点から分析する杉本教授の知見に対し、専門的な見地から活発な議論が交わされました。
本講演会のテーマは “The Political Economy of Budgeting: Insights into Malaysia’s Development Trajectory”。財政・予算という制度の設計と運用が、社会経済の変化や政策選択とどのように結びついてきたのかを、多角的に考える機会として開催されました。冒頭では、UAC顧問で元財務大臣のムスタパ・モハマド(Mustapa Mohamad)氏より、本シリーズの趣旨と意義が説明されました。続いて、学術者、銀行関係者、財務省関係者の3つの立場から講演が行われ、予算編成をめぐる視点の違いと共通課題が提示されました。
杉本教授は “The Origin of Budget Management of British Colonial Authority, Special Reference to the State of Johore” と題して報告しました。英領期マラヤにおける予算管理の成立と実施過程を取り上げ、行政運営、政治的交渉、地域経済の構造が相互に関わりながら制度が形成されていった点を示し、ジョホール州の事例を通じて植民地行財政の特徴を明らかにしました。当日は、開会挨拶、講演、質疑応答、総括へと進み、参加者との対話を通じて論点が深められました。講演後には関係者による記念撮影も行われ、学術交流の場としての意義が改めて確認されました。
講演を終えて杉本教授は、「1988年、創立者池田先生がマラヤ大学を訪問された際、当時のウンク・アジズ副総長と深い友誼が築かれ、両大学の学術交流が始まりました。私がマラヤ大学の大学院在学中、ウンク・アジズ教授から折に触れて直に学問的なご助言と励ましをいただきました。マレーシアの発展と貧困削減に尽力された同氏の名を冠する本センターで、創価大学教員として研究成果を共有できたことに、心より感謝申し上げます。」と述べました。
教員情報
教授
杉本 一郎
スギモト イチロウ
- 専門分野
数量経済史(歴史経済統計推計と実証分析)、東南アジア経済史(英領期 シンガポール、マラヤ、ビルマ)
- 研究テーマ
東南アジア諸国における長期歴史経済統計推計と実証分析