GlySpace AllianceとJ-GlycoNetおよびHGAとの連携・協⼒に関する意向書の締結、GaLSIC Symposiumの開催


2025年1月17日に本学において、GlySpace AllianceとJ-GlycoNetおよびHGAとの間で意向書(Letter of Intent: LOI)の調印式が執り行われました。GlySpace Allianceの代表(Nicolle Packer教授、Macquarie 大学)とJ-GlycoNetおよびHGAの代表(門松健治 教授、東海国立大学機構 名古屋大学)が糖鎖生命システム融合研究所(GaLSIC) 西原所長・木下副所長らの立会いのもと署名されました。
調印式に先立ち、J-GlycoNetおよびHGA協賛による”GaLSIC Symposium”を開催し、GlySpace AllianceやHGAプロジェクトについての講演があり、本学学生や教員が参加し議論が交わされました。米国のGlyGen(Michael Tiemeyer教授とRene Ranzinger博士, University of Georgia)は、GlyGen独自の糖鎖や糖タンパク質、遺伝子情報データの統合について紹介しました。スイスのGlycomics@Expasy(Frederique Lisacek教授, Swiss Institute of Bioinformatics)は、糖鎖に結合するタンパク質やレクチンに関するナレッジベースや解析ツールについて紹介しました。GlyCosmos (木下聖子教授, 創価大学)は、ポータル内に格納されている様々な生物の糖鎖関連データベースやリポジトリを紹介し、機械学習による新たな発見の可能性について解説しました。門松教授(名古屋大学)は、核酸・タンパク質に続く第3の生命鎖である糖鎖を紐解くことによって、これまで解明されていなかった生命の謎を明らかにできる可能性を説きました。HGAプロジェクトではヒト糖鎖の網羅的な解析や自動解析機器の開発を実施していること、そしてナレッジベースTOHSAの開発やGlySpace Allianceとの協力の重要性について講演しました。
GlySpace AllianceはGlyGen (⽶国)、Glycomics@Expasy (スイス)、GlyCosmos (⽇本)を含む糖質科学ウェブポータルの国際的な団体です。糖鎖、糖鎖複合体、レクチン及び関連遺伝⼦情報に関して、データベースやリポジトリなど糖鎖研究の基盤や標準化を担っています。GlyCosmosは日本の糖鎖関連データベースのポータルサイトで、GaLSIC木下教授を中心に運営されています。
J-GlycoNet(糖鎖生命科学連携ネットワーク型拠点)は、東海国立大学機構 iGCORE、自然科学研究機構 Ex CELLSと創価大学 GaLSICの3拠点を中心に糖鎖に関わる共同研究を国内・国外問わず展開していくことを目指しています。
HGA(ヒューマングライコームプロジェクト)は文部科学省「大規模学術フロンティア促進事業」の1つで、ヒト糖鎖に関わる様々な情報を解析・収集し、ナレッジベース「TOHSA」 を構築・公開し、人々の健康的な生活に貢献することを目指しています。
※以下、調印式と”GaLSIC Symposium”の画像です。













