生成AI学習活用コンテスト事例発表会を開催!

2025年10月から11月にかけて募集した「生成AI学習活用コンテスト」の入賞者4名による事例発表会を、12月10日にSPACeのアリーナにて開催しました(応募件数:15件)。

本企画は、生成AIが急速に発展する現状を踏まえ、学生が生成AIを積極的に、かつ適切に使いこなせるようになるための活動の一環として実施したものです。当日は、入賞者それぞれが自身の学習環境における課題を特定し、生成AIを用いてどのように解決したかを発表しました。生成AIを活用することで、効率的かつ効果的な学習へと進化させた具体的な事例が多く、非常に有意義な内容となりました。今後、ポータルサイトPLASにて本発表の内容を公開し、当日参加できなかった学生へも広く共有してまいります。

 

【学生の皆さんの可能性を開く発表事例概要】

1. 先生なりきり学習法(理工学部 川崎 翔太さん)

①直面していた課題

本や資料を読んで理解したつもりでも、他者に論理的に説明できない「理解の浅さ」と、テスト終了と同時に内容を忘れてしまう「短期的記憶」が課題でした。

②解決のための生成AI活用

自身が先生役となり、生徒役の「子供AI」に教える学習法を考案。AIからの質問に答える過程で理解不足を洗い出し、回答に詰まった際は「上司AI」から助言を受けます。塾講師のように「教える」行為を通じて、深い理解と長期的な記憶定着を実現しました。

 

 

 

2. メタ認知を支援する「伴走者」としての活用(教職大学院 董 福煌さん、桃原 清矢さん)

①直面していた課題

学習における自身の思考の癖やバイアス(偏り)を客観視すること、および論文執筆などにおいて自身の論理を客観的にチェックし、メタ認知能力を高めることが課題でした。

②解決のための生成AI活用

AIを「伴走者」や「もう一人の自分」と定義。学習成果物を分析させて思考の傾向へのフィードバックを得たり、自身の経歴や価値観を学習させたAI(ペルソナ)と対話することで、論理の盲点や偏りを指摘させる「安全な壁打ち相手」として活用し、思考を深化させました。

 

 

 

3. スキマ時間を満点に変える試験対策(経済学部 一柳 和樹さん)

①直面していた課題

講義資料が膨大である一方、往復4時間の通学時間は満員電車のため、紙の資料を広げて勉強することが物理的に困難でした。

②解決のための生成AI活用

GeminiとNotebook LMを併用し、講義スライドと小テスト過去問を統合しました。単なる要約ではなく「試験に出る論理の流れ」や設問意図を解説した「自分専用試験対策レポート」を生成させ、スマホで完結する高速学習を実現。その結果、試験でほぼ満点を達成しました。

 

 

 

4. 「情報の墓場」をデータベース化(理工学研究科 清水 英一さん)

①直面していた課題

大量のブラウザタブやブックマークが溜まり、後から見返しても内容や保存理由が思い出せず、必要な情報が引き出せない「情報の墓場」状態に陥っていました。

②解決のための生成AI活用

Notebook LMを情報の「司令塔」として活用しました。URLやPDFを読み込ませ、AIに自動で「分類タグ・要約・日付」を生成させます。これをNotionなどに蓄積することで、単なるリンク集を自分の視点で整理された検索可能な「知識データベース(資産)」へと転換しました。

理工学部 川崎 翔太さん
教職大学院 董 福煌さん
経済学部 一柳 和樹さん
理工学研究科 清水 英一さん
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