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創価大学ワールド会
高橋 士音 ワールド会責任者、ケニア・ナイロビ大学交換留学/[spbr] 藤原 幹太 オーストラリア、ラ・トローブ大学交換留学/[br] 高石 清美 キューバ、ハバナ大学交換留学/[spbr] 堀口 華子 中国、厦門大学交換留学/[br] 青木 陽子 ネパール、トリブバン大学交換留学/[spbr] 紺野 聡子 オーストリア、交換留学/[br] 吉村 瞳 ニュージーランド、ワーキングホリデー/[spbr] 深沢 早紀 アメリカ、交換留学/[br] 岡田 理志 南アフリカ、ウィットウォータース大学交換留学/[spbr] 京 貴広 ブラジル、パラナ連邦大学交換留学

創価大学は、これまで48カ国・地域、162大学(2015年7月現在)と学術交流を結び、2014年度は900人を超える学生が世界5大陸を舞台に挑戦の日々を送っています。留学経験者を代表して、10人の皆さんにこんなこと、あんなことの体験談を語ってもらいました!

ワールド会

交換留学または半年以上の留学を経験した創大生有志の集りで、後輩たちの留学相談や留学支援、また留学生たちとの交流会などを企画し、留学先での経験を大学、後輩に積極的に還元する活動をしています。

それでは、早速ですが、皆さんの各国での体験談を聞かせてください!

ニュージーランド、Mt. Cook旅行
ニュージーランド、Mt. Cook旅行

ニュージーランド・吉村さん:私がホームステイをしていたのですが、まず驚いたのは、食器を洗剤で洗った後、水で流さずに、ふきんで拭いていることでした。ふきんがいつもあわあわで、そんな食器で食べて大丈夫なのだろうかと思っていました。ある時私が、洗った食器を水で流してふきんで拭いたところ、画期的な発明を見たかのように、感心され、“洗剤を水で流してからふくと、ふきんがあわあわにならなくていいわね!”と大喜びされました。。。

オーストリア・紺野さん:私の驚きは、人々のカフェのテラス席への執着ですね(笑)。オーストリアのカフェでは、まずテラス席が満席になります。テラス席が大人気なんです。極寒の寒空の下でもテラス席。温かい飲み物もあっという間に冷めてしまいますよね(笑)。ヨーロッパは場所によっては、なかなか太陽が出ないので、太陽がちょっとでも出たら、みんな外に飛び出して、バーベキューをします。

ネパール・青木さん:それでは、私のバス試し乗り事件をお話しします(笑)。
ネパールでの交通手段といえばバスです。表記は全てネパール語でされていて、乗員さんたちもネパール語しか通じません。当初、ネパール語が全くわかりませんでしたので、行きたい場所へ行くためにバスを試し乗りすることが多くありました。ある日、いつもの試し乗りをしていたらとんでもない方向へ行っていることに気がついて、びっくりしてあわててしまったら、バス中が大騒ぎになってしまって、私が悪いのに、運転手さんが“かわいそうじゃないか!”といって乗員さんを怒り出して。そうしたら、近くにいたお姉さんが、“私についてきなさい!”とそのバスを降りて、私が行きたい場所に向かうバスの乗り場まで連れていってくれました。ネパールの人たちの優しさに感動しましたし、助けられました。

ケニア、船上にて
ケニア、船上にて

アメリカ・深沢さん:私は、おつり困惑事件ですね(笑)。アメリカはそもそも現金を使わないんです。どこでもクレジットカードがほとんど。日本での買い物の調子で、例えば、712円の支払いに1012円を出したりしますよね。そんなことをしたら、アメリカでは、しばらくレジが止まります。実は、概してアメリカ人は数学が苦手で、考え込んでしまうんです。ですから、そういう計算がパパッとできてしまう日本人を優秀だと思うようです。

アメリカ、パーティにて
アメリカ、パーティにて

キューバ・高石さん:おつりと言えば、キューバでは、お店でも乗り物でも、ぴったりと支払うのが原則です。基本的におつりなんて用意されていないので、当分、他のお客さんの支払いを待たされて、おつりができてから、やっと買い物をさせてもらうことになります。

ネパール・青木さん:ネパールでおつりが必要な買い物をすると、アメがおつりとして当然のように渡されます(笑)。

南アフリカ・岡田さん:“事件”といえば、南アフリカでは、本当の事件だらけです。強盗に合ったら、非常に高い確率で殺されます。お金を出しても殺されます。そういう危険な場所に行った方が悪いということになり、人が死ななければ警察は動きません。集団なら大丈夫かと思うかもしれませんが、向こうの論理では、集団であれば、カモが多いということになり、やはり狙われます。だいぶ良くはなってきていますが。

ブラジル・京さん:ブラジルも日中は歩けますが、夜は怖いお兄さんにナイフで脅されるのが常です。一度、現地の友人と夜中3時まで飲んで、近くのコンビニに行ったことがありました。行きは大丈夫でしたが、帰り道でした。歩道を歩いていたら、歩道を2台のバイクが走って向かってきたんです。ブラジル人の友人に“逃げろ!”と叫ばれて全速力で走り、幸い友人の家が近かったので、無事にたどり着きましたが、やはり夜は出歩いてはいけません(笑)。

オーストリアの友人
オーストリア

ケニア・高橋さん:事件話と言えば、ケニアですよ、皆さん。ケニアに着く少し前でしたが、空港で謎の火災が発生しました。大学のあるナイロビでは、ショッピングモールが襲撃されて爆撃されました。最悪なことは、そこで亡くなった人たちから警察がお金などを盗むことなどです。帰国1ヶ月前には、ソマリアのテロ組織が“ジハードはナイロビに移った”と宣言しました。。。いろいろなことがあったケニアでの1年間でした。。。

ニュージーランドの友人
ニュージーランド

さすがの体験談ですね。留学をすると価値観が変わると良く聞きますが。。。

ヒマラヤ山脈の画像
ネパール・ヒマヤラ山脈

オーストラリア・藤原さん:LGBTに関する考え方です。パーティではたいてい“ゲイですか?”と聞かれます。“性別は固定じゃない。魅力的だと思ったのが同性だっただけ”との友達の言葉に、心から納得しました。

オーストリア・紺野さん:本当にそうですよね。オーストリアに行った当初、友人たちが男性同士のカップルだと知って、思わず驚いたリアクションを取ってしまったのですが、後で、別の友人に“失礼だ!”と怒られました。

チトワン象の写真
ネパール・チトワン象

アメリカ・深沢さん:私の交換留学先は女子校でした。そして70%が同性愛者でした。ルームメイトもそうでした。友人が両親にカミングアウトをした時には、親の思いもあり簡単なことではありませんでしたが、包み隠さず話し合う家族の姿に感動しました。また、“おもてなし”のレベルが違いました。英語でよく、家に遊びに来た友人とかに、“My house is your house(自分の家のようにくついろいで)”という定型文句がありますが、これは、本当に文字通り意味しているんです。“冷蔵庫のものを勝手に食べて!家だと思って好きにして!”というのは、社交辞令ではないんです。友人たちは本当に何でも食べちゃうし、飲んじゃうし、どこでも開けちゃうし、好き放題。それでいいんです。日本ではそんなことしたら大変ですよね(笑)。

キューバ・高石さん:キューバでは、時間優先でなく人優先という価値観を学びました。ともかく交通機関も人も時間には大変ルーズで、時間通りに事が進むことがまれなんです。大学の教授も、遅れてきて開口一番何を言うかと思ったら「君たちは、キューバの交通事情を知っているよね」と、私が悪いんじゃないという、日本ではありえない言い訳だったりするわけです。最初のうちはそれが大変なストレスだったりしましたが、生活している中で、ともかく、どこに言っても、誰にあっても、「最近どう?」から始まって延々おしゃべりが続くので、時間を守ることにあくせくするより、目の前の人を大切にする、その価値観が今では、本当に素敵なことだと思うようになりました。時間は守った方がいいですが(笑)。

中国・堀口さん:細かいことが全く気にならなくなりました。バスはちゃんとしていないですし、ごはんの食べ方なんて、机の上に食べかす置くのが普通ですし、思いっきりカバンをぶつけようがあやまらないですし。おおらかでいるのがいいです(笑)。

ネパール、街中
ネパール、街中

ネパール・青木さん:ネパールではみんな、ゆっくり生きていました。店先にずっとすわっているおじいちゃんに、「何してるの?」と聞けば、「ただ座って、道を見ている」と。見たまま以上のことなんてないんです(笑)。自分の人生なんだから、いつ大学に行こうが、いつ働こうが、自分で決めればいいんです。日本のように、大学を出たら、仕事をして、何年かしたら結婚して、退職したら、こうして、ああして、というような決まった道なんてないです。バスには時刻表なんてなくて、来たら乗るんです。来て乗ってみたら、バスの運転手もテキトーなので、道を間違えたり、修理をはじめたり、買い物にいったりするんです。止まってもいいし、回り道をしてもいい。そんな生き方の価値観を学びましたね。

オーストリア・紺野さん:オーストリアもそうでした。仕事に就くまでの進路も、そのまた先も、それぞれの目標や夢に合わせて多様でした。それは、私の進路にも影響を与え、当初は、就職を考えていましたが、進学に切り替えました。また、オーストリアの人々のマナーというか、やさしさがとても好きでした。買い物先では、あいさつをよくします。それは日本で驚くほど聞かれる“いらっしゃいませ”のオンパレードではありません。会話につながるあいさつなんです。ドアを開ける時には、必ず次の人のためにきちんと開けておきます。それに慣れて、ウィーンに行った時に、観光客の人に目の前でドアを閉められてしまって、すごくショックでした。なんというか、人を大切にするというか、人のことをもっと中心に考えているように思いました。個人主義というと、人のことなんてどうでもいいと思われがちで、確かにそういう側面もあるのですが、社会の中でのモラルやマナーというものは、とても温かいと思いました。

ニュージーランド・吉村さん:仕事と生活のバランスの良さですね。日本でもワーク・アンド・ライフ・バランスという言葉が良く使われますが、そもそも、ニュージーランドでは、“プライベートのために仕事がある”という概念が社会に根付いています。男女のあり方や、夫婦のあり方など、いい意味でショックでした。また、キャリアや人生の歩みは、一人ひとり違っていて当たり前という考え方にも、刺激され、いろいろなことを恐れなくなりました。

ニュージーランド、みんなで丘へ登った写真
ニュージーランド、みんなで丘へ

南アフリカ・岡田さん:人種を気にすることがなくなりました。アパルトヘイトのあったところですから、人種に対して敏感にならざるおえません。老人ホームでボランティアをしていた時に、おばあちゃんに「肌の色を変えたいから病院を紹介して」と懇願されました。20年以上経っても、消えることのない深いものがあることを痛感しました。ヨハネスブルクに行くと、黒人の人ばかりで、最初は正直、怖かったです。でも、肌の色で人を判断するなんて見当違いだと思いました。うっかりかばんを開けっぱなしで歩いていれば、「かばん開いているけど、大丈夫?」と注意してくれます。同じ人間だという事実に目を向ければ、人種なんて関係ないと思いました。

留学の目的が、行く前と行った後では変わったという話も聞きます。

オーストリア
オーストリア

ブラジル・京さん:行く前は、何かとこれを“しなきゃ”、あれを“しなきゃ”と思うのですが、実際に留学をして気が付くのは、究極は“人に会いに行く”ことなんだということでした。留学先で一人の友達を作ること。それがどれほど自分を豊かにしてくれるものかを、実感しました。目標を持つことは大事ですが、そこでしかできない“こと”以上に、そこで奇跡的に出会えた“人”を大事にして欲しいなあと思いますね。

南アフリカ・岡田さん:それすごくわかる。アフリカの友人と一緒にご飯を食べて、二人で“うまー”とか言うわけです。何気ないことですが、そうやって一緒に時を過ごしながら自然に心通わせていく。自分の趣味が手品で、アフリカでもやったんです。もうヒーローです。たくさん人が集ってきて(笑)。イベントが行われるたびに電話がかかってくるようになりました(笑)。ボランティアで子供たちに勉強を教えたときには、折鶴を作ってあげました。いろんなことで頑張った子供たちには、折り紙で、押すと飛ぶカエルを作ってあげました。すごく喜んでくれて。本当に“人”です。最高の思い出も、最高に自分を成長させてくれ、豊かにしてくれたのも、人でした。

ネパール・青木さん:留学前は、人の輪を広げる留学にすることと、英語能力を上げることを目的としていました。それが、人の輪を広げる留学というのは変わりませんでしたが、英語ではなく、ネパール語能力を上げるということに変化しました。英語だけでは富裕層中心の交流だと気付き、ネパール語を勉強してローカルや貧困層に根付いた交流をしたいと思うようになったからです。

アメリカ・深沢さん:出発前は語学力の向上に加えて異文化合流をしたいと思っていました。所属するゼミが日本と英語圏の言語や文化の比較研究を行っているので、その学びを生かしたいと思っていました。留学後に思うのは、とにかく異文化や多様性に触れ、自分の価値観を変える経験だったということです。世界を見て、自分を見つめ直すいいきっかけになりました。一番の収穫は、やはり“一生涯の友情”です!

オーストリア、パーティにて
オーストリア、パーティにて

収穫は友情ですよね。その他でと言うと何でしょうか?

ケニア、友人たちと
ケニア、友人たちと

オーストリア・紺野さん:多様な価値観を認める寛容さと、自分の考えを主張する精神的な強さが身に付いたことです。友達との会話や、現地の大学のゼミを通じて、異なる価値観への理解が深まりました。また、多様な考え方の一つとして、自分の意見にも自信を持つことができるようになりました。また、色々なことに挑戦する度胸です。最初は、語学も寮生活も不慣れなことばかりで大変でしたが、現地の人々や大学の友達に助けてもらい、少しずつできることが増えていきました。一つひとつの小さな成功体験の積み重ねが、留学中様々な場面で自分を後押しする勇気になりました。

ネパール・青木さん:環境適応能力です。日本よりも不便であっても、工夫すれば日本より楽しい生活にできると思えました。ネパールの冬は日本と同じくらい寒いのですが暖房器具がありませんでした。なので、自分で発熱して体を暖めるしかないと思い、ヨガを習い始めて寝る前に楽しく工夫してiました(笑)。

アメリカ・深沢さん:寛容性です。アメリカは留学先としては先進国であることもあって恵まれた環境だとは思いますが、環境や考え方の違いに対して我慢することもたくさんありました。しかし、それを忍耐と捉えてひたすら耐え抜くか、「それも彼らの文化だ」と捉えて寛容になるかを考えたとき、後者のほうが気持ち的にもイライラせずにいられました。
ニュージーランド・吉村さん:自分に正直になったと思います。無理して笑ったり、思ってもいないのにお世辞を口にしたりということがなくなりました。現地で出会った友人が何に対してもとても正直でこちらが本音を推測する必要がなく、私自身が一緒にいてすごく楽だったので、影響を受けたのだと思います。誰に対しても自分を偽らず、ありのままの自分で正直に接することが出来るようになりました。また、相手に対しても国や宗教のフィルターを通してではなく、その人自身を見れるようになりました。人と違うスピードで進むことや周りと違う道を選ぶことを恐れなくなったことも大きな収穫ですね。

アメリカ、友人たちと
アメリカ、友人たちと

それでは、最後に後輩のみなさんに一言!

ワールド会!
ワールド会!

是非自分の目で世界を見て、感じて、世界の人々と泣いて、笑って、大きく自分の世界を広げてください!私たちワールド会は、留学経験者として、留学相談会や留学生との交流イベントなどを行っております。中央教育棟6Fの留学ステーションに是非気軽に立ち寄ってください!

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