Vol.32

学生主体のスピーチコンテスト・シンポジウムが開催中!

学友会スピーチコンテスト・シンポジウムのメンバーと(中央が四方さん)
四方 千秋(しかた ちあき) 教育学部教育学科4年

創価大学の語学系クラブ団体が主催する「スピーチコンテスト(外国語弁論大会)・シンポジウム」(以下、スピコン)は、1974年の中国語弁論大会を皮切りに、現在はロシア語・英語・スワヒリ語・スペイン語・フランス語・ハングル・手話などで開催されています。
本年度も9団体が開催しますが、全団体が大成功で終えるようサポートしているのが学友会スピーチコンテスト・シンポジウムの学生です。3・4年生の7名で構成されており、ほとんどが所属クラブでコンテストに携わったことのあるメンバーです。大学への各種申請や備品管理、広報活動のほか、語学系クラブ団体の責任者を集めたディスカッションを開催するなど活動を支えています。
今回は、同部門の責任者を務める四方千秋さんに、スピコンの淵源とその魅力、そして自身の大学生活の学びについて語っていただきました。

創価大学で初めてのスピコン開催は中国語弁論大会なんですね。

昨年の中国語弁論大会の様子
昨年の中国語弁論大会の様子

淵源は創立者池田大作先生の諸外国との文化交流の足跡にあります。創立者が1974年5月に中国を初訪問し、西園寺一晃氏との会談を経て、日中友好の青年交流の取り組みとして中国語弁論大会が提案されました。同年10月の第4回創大祭の一環で、第1回中国語弁論大会が中国研究会の主催で開かれました。そして、翌1975年の春に、日本で初めて中国からの留学生の受け入れが始まるなど、創価大学と中国の本格的な国際交流がスタートしました。中国語弁論大会は、政治や経済などで日中関係が厳しい時代にあっても、毎年欠かさず開催しており、今回で46回目となります。

その後、どのようにスピコンは発展してきたのでしょうか?

中国語の次に始まったのはロシア語です。創立者が初めてロシアを訪問した1974年に、ロシア語研究会(当時は同好会)が発足しました。翌1975年11月に創大祭実行委員会とロシア研究会の共催で、「精神のシルクロードを築くために」とのテーマで開催されました。その後、1977年には英語研究会主催の「英語弁論大会」、1978年にはフランス研究会による「フランス語弁論大会」が開催され、各国の駐日大使館にも協力をいただきながら歴史を積み重ねてきました。
そして、1991年には日本で初めてとなる第1回スワヒリ語スピーチコンテストが「アフリカとの出会い」のテーマで開催されました。この大会の背景にも創立者の海外交流があります。1976年の創立者とニグラ駐日タンザニア大使との会談の席上、スワヒリ語学習の計画が話題となり、パン・アフリカン友好会が発足しました。1988年にはケニアのナイロビ大学と学術交流協定が結ばれ、翌年からはナイロビ大学でスワヒリ語研修が実施されるようになり、1991年に日本初のスワヒリ語スピーチコンテスト開催の流れとなりました。その後、1992年にはドイツ語、スペイン語、ハングルの三言語の弁論大会が開始となりました。

日本で唯一のスワヒリ語スピーチコンテストの様子
日本で唯一のスワヒリ語スピーチコンテストの様子

スピコンの会場の雰囲気などを教えてください。

アトラクションの様子
アトラクションの様子

各団体それぞれが参加者に喜んでいただけるよう工夫を凝らしています。例えばスワヒリ語スピーチコンテストでは、弁論が始まる前にアトラクションが披露され、弁士は民族衣装をまとって登壇します。会場全体にアフリカの明るい雰囲気が広まります。学生が準備から運営の全てを担う創価大学のスピコンは、語学力を競うことに留まらず、歌や踊りなどを披露することで、その国の文化を伝えることにも力を入れています。スピコンは語学を理解している人が発表する場だけでなく、これから語学を学ぶことに関心をもつ最初の一歩にもなると思います。

四方さんもハングルスピーチコンテストに関わっていたんですね。

高校生の時からK-POPが好きだったこともあり、入学後は第2言語で韓国語を選択しました。ハングル文化研究会に所属し、2年間にわたってハングルスピーチコンテストの運営に携わりました。1年生の時は、主にハングル経験者を対象に、「弁論部門」と「暗唱部門」で弁士を募って開催しました。2年生の時は、部内のミーティングで韓国語を学ぼうと思うきっかけに少しでもなればとの気持ちで、文章を提示して会話形式で発表する「スキット部門」で参加者を募集しました。2人1組で参加してもらい、語学力だけでなく演技力も審査基準に入ってきます。これまで韓国語に触れる機会が少なかった人が語学に触れる機会が増えて良かったと思います。
私自身も携わった経験をいかし、今度は語学系クラブ団体をサポートする立場として、それぞれの責任者が抱える負担を少しでも軽減するとともに、各団体の繋がりが深まるよう定期的に課題を共有する場を提供し、皆で大成功に向けて協力できるよう準備にあたっています。

ハングル文化研究会の「スキット部門」の様子
ハングル文化研究会の「スキット部門」の様子

その後、留学を通して学んだことなど教えてください。

韓国・昌原大学に交換留学
韓国・昌原大学に交換留学

大学3年次には、韓国・昌原大学に交換留学しました。スピコンに関わるなかで、韓国の歴史や文化を学んでいたので留学生活も順調にスタートしました。日本に居たときは、ニュースや新聞の報道、ネットなどでしか入ってこなかった情報も、韓国に行って自分の肌で感じることで正しく理解できることが多くありました。昌原大学では留学生である私に対して、先生やクラスメイトが優しく接してくれ、不安なく留学生活を送ることができました。当初は韓国語に自信はなかったですが、学ぶ意欲のほうが強く充実した留学生活でした。授業以外にも大学が無料開講している講座を活用し、「創価大学ダ・ヴィンチ賞」の基準であるハングル能力検定TOPIK6級を取得することもできました。
帰国後も昌原大学から創価大学に留学している韓国人留学生と旅行にいくなど交流しており、ここまで韓国が好きになるとは入学時には思ってもいませんでした。この経験を大事にし、将来は日本と韓国の友好交流に貢献できる場所で働きたいと考えています。

スピコンを通してどのようなことを伝えていきたいでしょうか。

語学系クラブ団体が約1年にわたって準備してきたスピコンです。発表する弁士にとっては、スピコンを目標に語学力を磨く機会になり、その後の留学にも繋がっていきます。また、参加者にとっても今まで知らなかったことに触れ、その情報を得ることを通して新しいことにチャレンジするきっかけになると思います。これからも創立者の文化交流の足跡によって開催された淵源を大事にし、今後もスピコンが学生にとって世界市民として成長する場になればうれしいです。

学友会スピーチコンテスト・シンポジウム部門のメンバーと
学友会スピーチコンテスト・シンポジウム部門のメンバーと

最後に本年度の開催日程について教えてください。

本年度の開催日程となります。多くの方にご来場をお待ちしております。

【ハングルスピーチコンテスト】※終了
日程:11月9日(土)13時開会
主催:ハングル文化研究会    
会場:学生ホール2階多目的ホール

【にこにこ手話パーティー】※終了
日程:11月10日(日)13時30分開会
主催: Mission Hands   
会場:学生ホール2階多目的ホール

【アジア太平洋学生シンポジウム】
日程:11月24日(日)13時開会
主催:東南アジア研究会 
会場:大教室棟教室S201

【中国語弁論大会】
日程:11月30日(土)13時開会
主催:中国研究会    
会場:学生ホール2階多目的ホール

【スワヒリ語スピーチコンテスト】
日程:12月1日(日)13時開会
主催:パン・アフリカン友好会
会場:学生ホール2階多目的ホール

【スペイン語弁論大会】
日程:12月7日(土)12時開会
主催:ラテンアメリカ研究会   
会場:学生ホール2階多目的ホール

【ロシア語スピーチコンテスト】
日程:12月8日(日)12時30分開会
主催:ロシア研究会   
会場:学生ホール2階多目的ホール

【英語ミニスピーチコンテスト】
日程:12月12日(木)18時30分開会
主催:英語研究会    
会場:未定

【フランス語スピーチコンテスト】
日程:12月15日(日)13時開会
主催:フランス研究会
会場:学生ホール

詳細は学友会のウェブサイトをご覧ください。

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