大学名よりも、自分が培える力で入学を決めた創価大学。 英語力と探求力を磨き、深く濃く学んだ4年間
上栗 弘明(かみぐりひろあき)
経営学部 経営学科 4年
高校時代に「英語力を高めたい」という思いを持ったと話す、上栗弘明さん。大学受験では、創価大学のほかに有名私立大学にも合格したそうですが、GCPのプログラムに魅力を感じ、創価大学への入学を決めました。入学後はGCPで英語力と探求力を磨きながら、経営学の学びも深めた結果、興味の幅はさらに広がり、経済学部の授業も履修。目標を持って真剣に学びを深めた4年間は、ブランド力の高い大学への進学に勝るとも劣らない豊かな経験と確かな力をもたらしました。
創価大学への入学を決めた理由を教えてください。
高校2年生の時に創価大学のオープンキャンパスに参加して、GCPというプログラムがあることを知りました。その時、GCPのブースでコーディネーターをされている先生と少し話をさせていただいて、「こういう探究型プログラムがあるんだ」と思ったことを覚えています。大学入試では、他大学にも合格しましたが、幅広い視野や国際性を身につけるには、GCPのような少人数で学部横断型のプログラムで学ぶ方が良さそうに思えたので、創価大学への進学を決めました。
高校の時に選抜型のフィールドワークプログラムに参加して、アメリカのロサンゼルスに1週間滞在したことがあります。ですが、あまり英語をうまく話すことができず「もっと英語を勉強したい」という思いが強くなりました。創価大学のGCPに入れば、徹底的に英語コミュニケーション力を強化したうえで、1年次の終わりに約2週間、渡航費や研修費を支給してもらって開発途上国でのフィールドワークを行い、身につけた英語力や思考力を試せる実践の場が確実に提供されます。それが、自分にはとても魅力的だと思えたんです。

実際1年次の終わりにフィリピンにフィールドワークに行って、どうでしたか。
グループに分かれて、フィリピンの文化、社会、政治などのジャンルごとにテーマを設け、渡航の半年前からリサーチを重ねました。私たちのグループは保健衛生のジャンルで「フィリピンにおけるリプロダクティブヘルス」をテーマに、フィリピン人女性の性と生殖に関する健康について考えました。フィリピンはカトリック教国なので、暮らしにもその影響が色濃く現れています。避妊や中絶の禁止もそれに該当し、性感染症が広がりやすいという課題がありました。こうしたことに関して、ミンダナオ島にあるキャピトル大学で教授にインタビューをしたり、その他にも保健師やカトリック教会の神父、弁護士など、立場を異にするさまざまな人たちに話を伺ったりして、後日レポートとしてまとめて発表をしました。これまであまり向き合うことのなかったテーマだったので、翻って日本のことを考えるうえでも良い勉強になりました。
3年次の秋に、長期留学しようと思われたのはなぜですか?
実は、入学当初は長期留学をしようとは思っていませんでした。経営学部を選んだのは、公認会計士を目指していたからで、同時に英語力も身につけるという目標を持って大学生活に臨んでいました。国家試験の勉強と英語の勉強の両立は大変だと分かっていましたし、GCPの先生方からも、英語力自体は留学しなくても日本にいながら完成させることができると聞いていたので、長期留学は必要ないと思っていたんです。ですが、1年次の秋学期に長期留学を経験したキャリアサポートスタッフの先輩と2人で話しをした際、留学中の体験談から言葉だけでは言い表せないようなワクワクした高揚感が伝わってきて、とても感化されました。時間は有限で、今、何を優先するべきかと考えてみた時に「留学に行きたい」と素直に思えたので、長期留学へのチャレンジに重きを置いて勉強することにしました。そして、留学先でも経営学をより深く学びたいと思い、いくつかある留学プログラムのうち、大学間の交換留学ではなく、学部で行っているプログラムに絞って留学先の大学を選びました。
カナダのヴィクトリア大学に行かれたわけですが、印象深かった経験を教えてください。
ヴィクトリア大学のガスタブソン・ビジネススクールでは、2セメスター分の授業を受講しました。特に印象深いのは、経営戦略論(Strategic Management)です。授業の前半部分で講義パートを終わらせて、その内容を実践編に移した、経営シミュレーションを後半部分で行いました。3人1組のチーム戦で、最終順位が成績にも影響するものだったので、毎週のようにチームで集まって議論をした思い出があります。
創価大学での鍛錬のお陰もあり、留学時にはTOEIC955点、TOEFLiBT で97点を獲得していましたし、経営学という日本での学びと共通するものがあったので、英語力が学びのネックになることはありませんでした。また最初の授業で勇気を出して発言することができたので、それが自信につながり、その後も積極的に授業に取り組むことができたと思います。ヴィクトリア大学だけの特徴ではないと思いますが、日本の一般的な考えと異なるのは、学生が疑問をそのままにしないということ。知識を得ようとする意識がとても高く、教授が話している途中でも意味がわからなければすぐに手を挙げて質問するので、授業が活性化してとても面白かったです。
創価大学の経営学部ではどのような学びを深めましたか。
学部長である吉元浩二教授のゼミで経営戦略論を学びました。特に、企業が市場環境やマクロ経済環境を受けて、どのように戦略を策定し、顧客と向き合っていくかという命題に関心を持って勉強しました。学部の授業では、企業の経営戦略を数理的手法で考える「マネジメントサイエンス」の授業が、特に面白かったです。また、ガスタブソン・ビジネススクールの経営戦略論の教授が、「君たち経営学部生は、経済学も学びなさい。僕の授業がお肉だとしたら、サラダである経済学もしっかり学ばないとね」とおっしゃっていたことが印象的で、帰国後の4年次に早速「ミクロ経済学中級」「ファイナンス論」「環境経済論」「行動経済学入門」「マクロ経済学中級」の5科目を履修しました。経済学が企業経営とは切っても切り離せない関係にあるということを、これらの授業で学ぶことができました。
卒業後の進路について教えてください。
総合建設業界で総合事務職として就職します。経営学部での学び、GCPや留学で培った英語力や興味を持ったことに情熱を傾けて探求する力など、創価大学で身に付けた力を活かすことができる進路だと思っています。複数の建設現場を担当し、責任を持ってマネジメントしていく職務で、まさに経営学部で学んだ内容を実践できることにワクワクしています。面接で人事の方におっしゃっていただいた、「普通は10年かかる内容や経験を、君は5年で体得しなさい」という言葉を胸に刻み、誰よりも学び、成長し、財務分野のプロフェッショナルとして活躍することを目標にしています。
創価大学への進学に興味を持つ後輩たちにメッセージをお願いします。
自分はこの4年間で、何か情熱を燃やせるものを見つけて探求するといった、「テーマ設定をする力」がついたように思います。それは勉強だけではなく、これからの人生でもキャリアでも、発揮する場面が多い力ではないかと思っています。これから大学に入る皆さんの中には、学びたいことや、やりたいことが明確に決まっていなくて、モヤモヤしている人もいるかもしれません。でも、創価大学には、何かに真剣に打ち込む人たちがたくさんいます。そうした人たちと一緒にいるうちに、きっと皆さんのテーマが見つかります。真剣に、熱い想いを持って、創価大学で学びましょう!
<経営学部>
上栗 弘明
Hiroaki Kamiguri
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- この世に客に來たと思へば何の苦もなし。朝夕の食事うまからずともほめて食ふべし。元來客の身なれば好嫌は申されまじ。伊達政宗「五常訓」より
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- ブロックチェーン、AIで先を行くエストニアで見つけた つまらなくない未来/小島 健志 著