カリキュラム

2つのコース

人間教育実践リーダーコース

人間教育実践リーダーコースでは、学校における授業などの教育実践、また学校経営に指導的役割を果たせるよう、人間教育の理念に根ざした豊かな実践的指導力と高度な専門性を背景とした応用力・展開力に富むスクールリーダーを育成します。
将来管理職となる者も含め、学校単位や地域単位の教員組織・集団の中で、中核的・指導的な役割を果たせる教員を養成します。

カリキュラムの特色
理論と実践の往還

10年以上の教職経験を持った現職教員が、これまでに培ってきた実務経験を理論的に裏づけるとともに今後の経験を体系化していけるよう、理論と実践との往還を図ります。

研究者と実務家との協働

研究者教員と実務家教員が協働して授業を行います。多くの授業科目をティーム・ティーチング方式で実施しています。

教育委員会などとの連携

教育課程の編成や教育行政、学校経営などの運営に関わる授業科目については、教育委員会や学校現場で活躍している教員と連携しながら授業を行います。

ディスカッション、プレゼンテーションの重視

すべての授業で多様なものの見方・考え方を培うため、ディスカッションやプレゼンテーションなど、学習者の主体性を重視した授業を行います。

人間教育プロフェッショナルコース

人間教育プロフェッショナルコースでは、学校現場などのデマンド・サイドからのニーズを踏まえ、連携協力校での実習を重視するとともに、実習を大学院での理論的な学習と有機的に関連づけます。人間教育の理念に根ざした豊かな実践的指導力と高度な専門性に裏づけされた確かな授業力を有し、各学校の有力な一員となりうる教員を養成します。
なお、小学校教諭一種免許状未取得者で小学校教諭二種免許状、幼稚園教諭二種免許状以上、中学校・高等学校一種免許状のいずれかを有する者(取得見込み含む)は修業年限3年間で、教職大学院の教育課程と小学校一種免許状取得に必要な学部の教育課程を並行して履修します。

カリキュラムの特色
教育現場の課題が学習課題

授業事例や児童生徒への指導事例を授業で取り上げ、グループごとに課題を設定し、解決方法を共同で追究します。さらに、プレゼンテーションを行い集団で討議して、相互に学びあい教えあう授業を行います。

ティーム・ティーチング方式での授業

多くの授業科目で多様な専門分野をもった複数の教員、研究者教員と実務家教員など、バリエーションに富んだ組みあわせによるティーム・ティーチング方式により授業を行います。

学校現場との連携を重視した実習

実習はすべて連携協力校である東京都公立小学校で行います。実習研究Ⅰでは40日間程度、実習研究Ⅱでは20日間程度にわたり、教科指導や生徒指導、学級経営などを経験し、自らが学校の諸課題に主体的に取り組むことができる資質や能力を培います。

「人間教育実践リーダーコース」との有機的な連携

カリキュラム全般を通して、「人間教育実践リーダーコース」の現職教員学生と交流を図るカリキュラム編成となっており、学生が互いに触発しあう中で教員としての資質と能力の向上をめざします。

入学から修了までの流れ

人間教育実践リーダーコース

人間教育プロフェッショナルコース

修了要件及び実習研究について

修了要件

人間教育実践リーダーコース
共通科目 14単位以上
分野別科目 15単位以上
実習科目 10単位(上限7単位の範囲内で免除制度あり)
45単位以上

※共通科目は、5つの領域から1科目以上を修得した上で、合計14単位以上を修得すること。
※分野別科目は、各分野の必修科目を修得した上で、合計15単位以上を修得すること。 
※詳細は、「教職大学院要覧」をご覧ください。
※修業年限 1年

人間教育プロフェッショナルコース
共通科目 18単位以上
分野別科目 15単位以上
実習科目 10単位
45単位以上

※共通科目は、5つの領域から1科目以上を修得した上で、合計18単位以上を修得すること。
※分野別科目は、各分野の必修科目を修得した上で、合計15単位以上を修得すること。 
※詳細は、「教職大学院要覧」をご覧ください。
※修業年限 2年または3年

教職課題研究論文の審査基準

教職課題研究論文の審査基準をご覧いただけます。

実習研究

教職大学院では、学部段階における教育実習をさらに充実・発展し、実践的な指導力強化のため、学校運営、学級経営、生徒指導、教育課程経営をはじめ、学校の教育活動全体について総合的に体験し考察する「学校における実習」(実習研究)を行います。

人間教育プロフェッショナルコースでは、実習研究Ⅰ・Ⅱとして合計60日間程度、東京都公立小学校などにおいて教科指導や生徒指導、学級経営などを経験し、自らが学校の諸課題に主体的に取り組むことができる資質や能力を養います。

なお、人間教育実践リーダーコースでは、10年以上の教職経験とその実績を①10項目にわたる「教育実践レポート」、②「実習に関わる所見書」、③「入試における面接試験」により総合的に評価し、到達目標に対して一定の水準以上と認められれば、学校における実習に必要な10単位中、7単位の実習単位として認定します。その場合、「実習研究Ⅲ」(3単位分)の修得が必要となります。

実習研究の詳細については下記「実習研究の実施概要」をご覧ください。

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教職大学院 開講科目のシラバス

ご利用の方法

  • 下記の「開講科目シラバス」をクリックして、シラバス検索サイトを開いてください。
  • 「開講学部を指定」をクリックし、「教職大学院」を選択、「教職研究科」にチェック入れて「OK」ボタンを押してください。
  • 「検索開始」ボタンを押すと、教職大学院の全開講科目が表示されますので、科目を選んで閲覧してください。
  • 「科目名」や「教員名」などから調べる場合は、「キーワードを指定」をクリックして、検索してください。

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開講科目一覧

教職大学院時間割

共通科目

領域 授業科目名 授業内容
教育課程の編成および実施に関する領域 学習指導要領とカリキュラムマネジメント
  • 学習指導要領の意義と基本的性格を的確に理解する
  • 学校におけるカリキュラム経営の意味と基本原則を学ぶ
  • カリキュラム実施の実情と課題を理解する
教員の資質能力と校内研修の推進
  • カリキュラムマネジメントの理論について学ぶ
  • 教科横断的な視点からのカリキュラム編成について学ぶ
  • 効果的な校内研修の在り方について学ぶ
個の学びの支援と学習デザイン
  • 「個に応じた指導」について、先進的な実践事例と各人の指導案の比較を行い考える
  • 子どもの全体像を描いてみる
  • 「個」のとらえ方を討議したり、演習を行い学びを深める
教科などの実践的な指導方法に関する領域 教科等の指導開発研究A(国語)
  • 授業案・指導計画の作成
  • 模擬授業の実施や授業構想の提案
  • 教科(国語)指導の実際から教材研究および教材開発の在り方を検討
教科等の指導開発研究B(社会)
  • 授業案・指導計画の作成
  • 模擬授業の実施や授業構想の提案
  • 教科(社会)指導の実際から教材研究および教材開発の在り方を検討
教科等の指導開発研究C(算数)
  • 授業案・指導計画の作成
  • 模擬授業の実施や授業構想の提案
  • 教科(算数)指導の実際から教材研究および教材開発の在り方を検討
教科等の指導開発研究D(理科)
  • 授業案・指導計画の作成
  • 模擬授業の実施や授業構想の提案
  • 教科(理科)指導の実際から教材研究および教材開発の在り方を検討
教科等の指導開発研究E(外国語活動・外国語)
  • 「外国語活動」「外国語科」の目標・指導内容について学ぶ
  • 「外国語活動」の授業デザイン論について学ぶ
  • 外国語活動」におけるコミュニケーション活動の在り方について学ぶ
教科等の指導開発研究F(道徳)
  • 道徳教育の意義の理解と実践上の問題の明確化、道徳的実践力の育成に重点を置いた資料づくりの検討や指導案の作成
  • 道徳学習のついて討議や演習
教科等の指導開発研究G(総合的な学習の時間)
  • クロスカリキュラムについて学ぶ
  • 生きる力の育成と総合的な学習
  • クロスカリキュラムと社会参加学習に基づく総合的な学習の構想
生徒指導および教育相談に関する領域 学校カウンセリングの現状と課題
  • 「不登校」「引きこもり」についての概説や事例検討
  • 「保護者への対応」についての概説や事例検討
  • 特別講師による講話を授業時間で実施
特別支援教育の現状と課題
  • 特別支援教育の現状と課題を検討する
  • 特別支援教育に関する知識を整理し深化させる
  • 障害観を育み、特別支援教育の実践力を培う
生徒指導・いじめ予防の理論と実践
  • いじめの定義について学ぶ
  • 日本・国外におけるいじめについて事例分析する
  • いじめ防止プログラムの設計・開発する
学級経営および学校経営に関する領域 教育行政・学校経営の現状と課題
  • 生徒指導の法制度を学ぶ
  • 教育行政・学校経営についての行政ごとの施策と実状を学ぶ
  • 小・中学校の学校経営の実情と課題を学ぶ
特別活動の現状と課題
  • 学校組織をいかした生徒指導の在り方について検討と協議を行う
  • 生徒指導の観点から児童期・青年期の心理的な特性と対応について検討を行う
  • 特別講師による講話を授業時間で実施
学級経営と子ども同士の関係づくり
  • 学級経営の方法を学ぶ
  • 学級経営のおける今日的重要課題について学ぶ
  • 学級経営に関する取材活動を行い、受講生による報告・協議を行う
学校経営・学校評価研究
  • 学校経営のPDCAと学校評価の意義について理解する
  • 事例分析に基づいて学校評価の現状と課題を整理する
  • これからの学校評価のあり方について具体的方策を提起する
児童生徒理解・保護者理解
  • 子ども理解と成長のための支援をさまざまな角度から学ぶ
  • 保護者の理解と成長のための支援をさまざまな角度から学ぶ
  • さまざまな角度についてプレゼンテーションやディスカッション、ロールプレイを行う
学校教育と教員の在り方に関する領域 世界市民教育を推進する学校と教員の役割
  • 国際化社会と学校教育・教師の役割について学ぶ
  • 国際理解教育や世界市民教育についての事例を学ぶ
  • 世界市民教育の課題について討議を行う
教員研修実務研究
  • 教員研修の歴史的研究を学ぶ
  • 区市町村・学校における教員研修の事例研究
  • 東京都教職研修センターまたは八王子市教育センターにおける実務研究
ESDとユネスコスクール
  • ユネスコスクールの意義と実際を理解する
  • ESDを確かにするホールスクールアプローチを理解・構想する
  • ESDの観点からカリキュラムアセスメント手法を理解し、試行する
教員の服務等と教育法規
  • 地方公務員法、教育公務員特例法などにおける服務規定の研究を行う
  • 生徒指導上の法的な問題(体罰、学校事故など)について判例を通して検討する

分野別科目

領域 授業科目名 授業内容
教育実践総合研究 教育実践研究方法Ⅰ
  • 「教育実践と研究」に関するディスカッションを行う
  • 調査研究法について学ぶ
  • 授業研究のすすめ方について学ぶ
教育実践研究方法Ⅱ
  • 質的研究デザインの方法を学ぶ
  • 質的インタビュー調査の質問項目を考察し、実際にインタビューをおこなう
  • 量的研究法(主に質問紙調査法・実験研究法)の概要、統計解析の理論を学ぶ
  • SPSS(統計解析ソフト)を活用して、データ分析の技法をパソコン実習を通して修得する
学習指導の方法研究Ⅰ
  • 教師として身につけるべき能力について討議を行う
  • 教材研究や指導案作成を行う
  • 個人やグループが作成した指導案のプレゼンテーションや討議を行う
学習指導の方法研究Ⅱ
  • 連続実習を振り返っての事例研究
  • 実習中に行う予定の教材研究や指導案の検討
  • 実習中の事例研究や授業研究
学習活動の組織化とその評価
  • 学習形態と学習活動の関係やICTを活用した授業の特長を考える
  • 実現したい夢の授業づくりの検討、プレゼンテーション
  • 協同学習について学ぶ
授業力育成のための理論と方法
  • 教科・領域の授業ビデオを視聴して討議を行う
  • 「授業力」についてのプレゼンテーションを実施
インクルーシブ教育の理論と実践

 

教育課題の解決に向けた実践的アプローチ

 

体験学習の計画と実践

 

学校・家庭・地域の連携とキャリア教育の推進
  • 地域、家庭、学校の連携の全体像・課題を理解する
  • キャリア教育の概要・課題を理解する
  • 実地踏査の実施やゲストスピーカーの講話を授業時間で実施
  • 家庭、地域の連携とキャリア教育のあり方について実践上の立場から考察
  • 学校現場で実践可能なキャリア教育のカリキュラムやプログラムを作成し、その内容を討議
  • PBLやSL、協同学習などの指導法についても本授業の参加者間での実践を通して身につけていく
ESDと異文化コミュニケーション
  • 異文化コミュニケーションの概要・理論を理解する
  • 教室/学校環境/ヒドゥン・カリキュラムを異文化の観点から分析する
  • ESDを教室/学校全体で推進するための取組を考える
ICTを活用した教育活動
  • 電子黒板をはじめとするデジタル機器を利用した授業を展開する
  • 電子教科書をはじめとするデジタル教材の有効な活用法を考える
  • PCを使って自作の画像教材を作成する
人間教育総合研究 人間教育の理論と実践Ⅰ
  • 人間教育のとらえ方を各自の経験をもとに省察する
  • 人間教育実践をめぐ現代的課題を学び、教育実践記録に基づいて探究
  • 人間教育をめざす教育実践を構想する
人間教育の理論と実践Ⅱ
  • 人間教育への実践分析の課題を理解する
  • 人間教育の視点に立つ学校教育の構想を考える
  • 「人間教育とは何か」についてディスカッションを行う
教育開発総合研究 教職課題研究Ⅰ
  • 各自のテーマに基づいて研究の方法を検討し、論文のアウトラインをプレゼンテーションする
  • 教育学研究の在り方について学
教職課題研究Ⅱ
  • 論文の完成・提出までの計画を策定する
  • 研究活動・論文作成過程の中間報告と協議を行う
教育課題実地総合研究 教育課題実地研究(国内)
  • 国内(奈良または富山)の先進校との交流をとおして現代的な教育課題を探求
教育課題実地研究(国外)
  • シンガポールまたは中国における学校教育と教員をめぐる諸課題を国際的な視野から研究

学校などにおける実習

領域 授業科目名 授業内容
学校などにおける実習 実習研究Ⅰ
  • 東京都公立小中学校などでの実習研究(計40日間程度の実習)
実習研究Ⅱ
  • 東京都公立小中学校などでの実習研究(計20日間程度の実習)
実習研究Ⅲ
  • 人間教育実践リーダーコースの実習研究※

※「実習研究Ⅲ」は、人間教育実践リーダーコースの志望者について、その教職経験と実績を入学時に審査し、7単位分の実習免除が認められた場合に履修する科目です

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