国際舞台で活躍するための力が
付いたと実感


堀江 純子 さん Junko Horie 文学部 2012年卒業

高校生まで自信を持てなかった私が変わった理由

現在、ミネベア株式会社の台湾事業所で、スマートフォンやカーナビの液晶向けの部品販売に携わり、日々、やりがいをもって過ごしている堀江さん。中国語が話せることはお客様とのコミュニケーションにおいて大きなメリットになっているといいます。しかし、
「高校時代の私は、成績は芳しくなく勉強が苦手でした。勉強だけでなく、いろいろなことに自ら限界を決めてしまっていたように思います」

自分に自信を持てなかった彼女が、いつどのように変わったのでしょうか。
「そのきっかけは文学部に入り、中国語ダブルディグリーコース(DD)を履修したことです」
ダブルディグリーコースとは、在籍している大学と留学先の大学との両方を卒業し、2つの学位を得られる制度。文学部には、中国語教育の最高峰である「北京語言大学」との間にプログラム協定があるのです。

次のステップにつながるこまやかで丁寧な指導

中国語ダブルディグリーコースの1年次は、中国語を勉強しながら9月の選抜試験を経て、2月より2年間の留学へ出発します。
「1年次から北京語言大学の教科書を使う授業があり、少人数で丁寧な授業を受けました。また、先生、先輩には空きコマや放課後にも教えていただきました。そのお陰で、留学当初から現地の授業についていけたと思います」

北京で過ごした2年次、3年次の2年間で語学、文化、経済、歴史、国情など幅広い領域を深め、さらに様々なイベントや大会に参加して多国籍の友人と交流するなど、かけがえのない時間を過ごしたそうです。

「4年次に日中2カ国語で卒業論文を作成したのですが、この経験で未知のレベルに挑む喜びを知りました。また、日中それぞれの教授からいただいた全く異なる視点の助言は、私のものの見方、考え方に大きな影響を与えました」
語学力が飛躍的に伸び、様々な経験が大きな自信となっていった堀江さん。いつしか創大で中国語を学んだ先輩が社会で活躍する姿が、次の目標になったそうです。

DDで身に付けた語学力で何事にも前向きに取り組む

「留学中に旧HSK(漢語水平試験)10級を取得しました。努力によって結果が出たことを実感でき、就職活動でも自信を持って中国語能力をアピールできました。勤務先は海外販売比率の高いメーカーなので、語学力と海外経験を評価していただけたのだと思います」
就職活動を前に、創価大学北京事務所主催のOB・OG懇談会で、現地で働く創大の先輩と話す機会に恵まれたことも視野を広げるきっかけとなりました。先輩の姿と、ビジネスという未知の世界に挑戦する期待感が一番のモチベーションになったといいます。

「就職して4年目になりました。慣れたとはいえ、仕事では初めて起こることや知らないことがまだまだたくさんあり、それに対応できなくてはなりません。でも、前向きに“とにかくやってみる”ことができるのは、留学をはじめとした大学での経験が生きていると感じます」

(2016年10月 掲載)

台湾で働いてわかった!驚きと発見

  • 堀江さんが仕事で一番驚いたのは、台湾人の営業マンとお客様の距離感や親密さ。肩を叩いて笑う、理不尽な要求に声をあげて怒るのもその例。一方で、お客様の課題を何とか解決したいと親身になって考える姿勢は、日本の営業マンよりも強いと感じるそうです。また、営業職や技術者にも女性が多いことも驚いた点だとか。結婚、出産後もフルタイムで働くのが当たり前の台湾女性からは、同じ女性として学ぶことが多くあるようです。