コロナ禍に負けず“三度目の正直”で海外留学を実現!
コロナ禍の中でもグローバルな学びを目指し、2度のオンライン留学を経て、3年次には念願のアメリカでの現地留学を実現させた下西晴子さん。世界の課題に向き合う志と留学で高めた語学力を生かし、先日開催されたSDGs Youth Summit 2023では、学生の代表として、英語でのパネルディスカッションに参加しました。挑戦を続けたこれまでの学生生活を振り返り、その原動力、創価大学だからこそ得られた学びなどについて聞きました。
下西さんが国際教養学部に進学した理由を教えてください。
中学、高校時代に世界中のさまざまな課題について学び、自分もグローバルな問題に貢献するための力を付けたいと思ったことが、国際教養学部に興味を持ったきっかけです。また、私は高校時代まで海外経験がなく、大学在学中に留学して、日本以外の文化に直接触れる機会を作りたいと思っていました。国際教養学部は1年次修了後に全学生が海外留学できるので、その点にも魅力を感じて志望しました。
留学も入学の動機の一つだったんですね。では、コロナ禍で思うような留学ができなくなった時はつらかったのではないですか?
そうですね。コロナ禍が始まったことで、まず学部の留学が2年次の秋に延期され、さらに延期後もオンラインという形になりました。とても残念でしたし、海外に行って学びたいという気持ちが強く、3年次の春に始まる交換留学に応募したんです。学内選考を通過して、ようやく現地に行ける、と思っていたのですが、それも直前になってオンライン留学に変更になってしまって……。今度こそ、と思っていた分、悔しい気持ちが強かったですね。
オンライン交換留学をしている間も、やはりどうしても現地留学への思いが捨てきれず、台湾留学を終えた直後の3年次7月から、アメリカに1カ月間の私費留学に行くことに決めました。海外への渡航制限が緩和された時期ではあったのですが、留学が決まってからも、出発当日までは「本当に行くことができるのかな」と不安でいっぱいでした。現地に到着した時は、ついに海外に来ることができた!と大きな喜びを感じましたね。
2度のオンライン留学では、どのようなことを学んだのですか?
学部留学では、ニュージーランドのオークランド大学で4カ月間、英語の基礎、プレゼンテーションの方法、現地の文化などをオンラインで学びました。すべて英語での授業だったので、英語の基礎力を高めることができたと思います。
交換留学は台湾の大学で5カ月間行い、市民運動、データ分析、マネジメント、環境問題など、あえて創大での学びとは違うジャンルの授業を選択しました。ほとんどの授業でグループワークがあったので、ほかのオンライン留学生とコミュニケーションを取る機会が多く、新しい知識を得るだけでなく、いろいろな考えや文化に触れることができたのは収穫だったと思います。
念願だったアメリカ留学では、どのようなことを学んだのでしょうか。
ホームステイをしながら語学学校に通い、英語力を高めました。スペイン、イタリア、フランス、ブラジル、中国、台湾、韓国など、さまざまな国からの学生とともに授業を受け、異文化に触れながらともに学べることがとても楽しかったです。また、クラスメイトの年齢が10代から40代までと幅広く、すでにアメリカに住んでいて生活のために英語を学んでいる方や、一度社会に出てから学び直しのために留学している人もいました。自分のやりたいことを貫いている方と机を並べて学びながら、あらためて自分がなぜ学ぶのかを見つめ直し、世間体を気にせずに自分らしく、自分の決断に自身を持って楽しんでいこうと思えるようになりました。
オンライン留学と現地留学、それぞれの良さはどんなところに感じましたか?
オンライン留学は、学内での活動と両立できるところがメリットだと思います。留学中でも、創大の運営役員の活動やクラブ活動に励むことができたのは、まさに価値創造でした。
現地留学は、通学途中や授業前後の時間もクラスメイトと一緒に過ごし、いろいろな話ができるところが一番の良さだと思います。型にはまらない発想、自由に生活している姿、感情や考えを率直に表現するオープンさなど、日々細かなコミュニケーションを積み重ねる中で、周りの人と自分の文化の違いを肌で感じられたのは、私にとっても大きな財産になりました。
先日開催された「SDGs Youth Summit 2023」では、英語でのパネルディスカッションに参加したとうかがいましたが、どんな感想を持ちましたか?
SDGs Youth Summit 2023は、持続可能な社会に向けたジャパンユースプラットフォーム(JYPS)と国連大学サステイナビリティ高等研究所 (UNU-IAS)が主催したイベントです。大学生などユース世代がSDGs達成に参画することを目指し、提言書の発表やパネルディスカッションなどが行われました。英語でのセッションには不安や緊張も感じましたが、将来の世界を担う世代の一人として、どの年代の人の声にも平等に耳を傾けてほしいという思いを伝えました。一人一人を尊重する創大の環境で学ぶ私だからこその主張を、しっかり発信することができたと思います。
下西さんは、学内でも、ASPIRE SOKAなど社会や世界と繋がるさまざまな活動に参加されていますね。
そうですね。「ASPIRE SOKA」は、国連アカデミックインパクトのプログラムとして展開されている学生団体「ASPIRE」の創価大学支部という位置付けで、難民映画祭、講演会の開催、国内外のASPIREとの交流などを行っています。今年は、ASPIRE JAPANの一員として韓国を訪問し、現地の学生の行動力に刺激を受けました。ASPIRE SOKAとして、さらにアクションを起こし、社会への変革の波を起こしていきたいと思っています。
また、子どもと女性の権利に関する社会問題を学び、発進する「Save Children Network」、教員や職員の方々と連携して創大のSDGsを推進する「SDGs推進学生委員」、入学式や卒業式、創大祭を陰に徹して支える創大の「運営役員」としても活動してきました。
さまざまな活動や留学にチャレンジし続ける原動力は何ですか?
自分でアクションを起こして世界の問題を解決したい、という思いが力になっています。また、仲間と一緒に活動することが純粋に楽しく、それも一つの原動力になっていると思います。学業とさまざまな活動の両立や、自分の弱さに悩むこともありましたが、仲間や創立者の励ましのおかげで乗り越えることができました。挑戦を続ける中で、自分が頑張ることがこれまでお世話になった人への恩返しになると感じるようになり、人間的な成長にも繋がったと思っています。
創大を目指す後輩たちにメッセージをお願いします
創価大学は、何のために学ぶのか、何のために生きるのかを考え、人生の土台を築ける場所です。創大生には、相手の「自分らしさ」や等身大の自分を大切にし、陰の頑張りや行動にも目を向けられる優しさがあるように思います。そうした環境で学び、さらに留学を経験したことで、私は自分に自信が持てるようになり、行動力も身につきました。そして、周囲の人への感謝をより強く感じるようになったところに、大学4年間での自分の成長を感じます。
また、学内には留学生が多く、留学先もたくさん用意されていて、グローバルな学びの環境も充実しています。留学などを通して、語学力や異文化理解力を身に付けることで、人間として大きく成長することもできるはずです。
創大は、困難があってもすべてを成長の糧にできる、充実した楽しい学生生活が送れる大学です。みなさんの挑戦を応援しています!
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