修了生の活躍

レイ法律事務所
弁護士

 
森 伸恵 さん
MORI Nobue

創価大学法学部卒業、創価大学法科大学院・法学未修者 2012年度修了


 #法律事務所   #LGBT法務   #エンターテインメント法務 

Q1, 現在のお仕事内容を教えてください。

 都内の法律事務所にて、LGBTの方に関する法務、エンターテインメント法務、インターネットトラブル等のご相談をお受けしています。

 特に多いのは、LGBTの方のご相談で同性カップル間の関係解消トラブルやアウティング等です。扱っている法律事務所さんが少ないからか、北は北海道から、南は九州まで全国からご相談があります。「セクシュアリティのことで誰にも相談できず一人で悩んでいた」と言う方に会いますと、弁護士をやっていて良かったと思います。また、依頼者様が新たな生活に進まれる様子を見ますと大変嬉しく感じます。

 昨今、インターネットトラブルも増えてきました。SNSに誹謗中傷の文言を書かれてしまい、投稿者を特定したい、削除請求したい等のご相談です。現行制度では、発信者情報開示手続等は複雑・長期化することが通常ですので、迅速な開示請求手続や、ひいては悪質な誹謗中傷をなくすことができないか、ロビイング活動等を行っています。

 

Q2, 法曹界、なかんずく今の進路を選ばれた理由を教えてください。

 きっかけは些細なことでした。大学4年生の時に法律や法律家ってかっこいいなと思ったのが初めです。しかし私はロースクール入試で不合格になったり、ロースクール入学後も何度も単位を落としたり、司法試験の択一式試験で不合格になったり、散々でした(笑)しかし、不合格になったり、壁にぶつかるほど、絶対に法律家になろうという気持ちが逆に強くなってきました。

 今の事務所は、同年代の弁護士が多く和気あいあいとしていること、エンターテインメント法務など新しい分野を立ち上げようとしている事務所でしたので入所しました。実際に入所してからは、みな修習期は若いながらも、新しい裁判例を作ろうという気持ちを持っていたり、切磋琢磨して仕事をしており、楽しく仕事をしています。

 今の事務所のモットーが「笑顔が大事」「悪口は言わない」というものなのですが、人生において大事なことだと思っております。
 

Q3, 創価大学法科大学院での学びが、現在のお仕事にどう活かされているかを教えてください。

 創価大学法科大学院では、法律の基礎知識のみならず、自分の頭で考える力を育ててくださったことが今の仕事に生きています。

 実務に出ますと、教科書事例のような相談はほぼありません。複雑で、書籍にも書いていないことを他の経験や知識を敷衍して何とか解決案を考えていかなければなりません。創価大学法科大学院では、実務家教員の方がたくさんの事例を教えてくださり、解決案を導く思考の流れを教えてくださいました。チューターの方が答案についても丁寧に見てくれますので、日本語力や論理力がつき、実務での準備書面、告訴状、連絡書面などあらゆる場面で活かされています。

 また、創価大学法科大学院の根本的な柱としての、一人の人を大事にするという姿勢は、依頼者さんの人生のことを真摯に考える、自分の人間性を磨かなくてはいけないという精神につながっています。ですので、創価大学法科大学院での学びは今後もずっと活きていくと思います。
 

Q4, 後輩へのメッセージをお願いします。

 司法試験は大変厳しいですが、その分、合格した時の喜びは大きいです。

 また創価大学法科大学院では、教員もチューターも皆さんが合格されますことを真剣に考えてくださっていますので、合格するという強い気持ちを持ち、勉強を続ければ必ず合格できると思います。

 法曹が関与できる分野は広く、今の経験が活きてくると思いますので、あきらめずに進んで行っていただければと思います。
 

PROFILE

  • もり のぶえ MORI Nobue
    [出身]茨城県
    [好きな言葉]
    ・「迷ったら大変な方を選んできた。今思うとそれが結局は一番良かった。」
     (大学4年生の時に読んだ女性社長のインタビュー)
    ・「人生は素晴らしい冒険よ、寄り道しなきゃ」(トーベ・ヤンソン)
    [趣味]
     読書、銭湯・温泉めぐり、日本舞踊
    [最近読んだ本]

    ・舞妓の言葉(西尾久美子)
    ・映画を見ると得をする(池波正太郎)

    掲載日:2021年8月21日