カリキュラム

教育の特色

創価大学法科大学院では、3つの特色を持つ教育を行います。

実務法曹として「一人立つ」実力を育成する

現実社会の中に飛び込み、困難を乗り越えて、庶民の人権と生活を擁護し、平和に貢献するには、徹底した学問的努力に裏づけられた基礎的な力量、堅固な基盤=実力が不可欠です。この堅固な実力があって、はじめて実務法曹として「一人立つ」ことができます。
創価大学法科大学院では、「一人立つ」法曹を養成するため、以下の3つの特色を持つ教育を行います。

特色1 理論と実務を架橋する授業
(1)実務家教員の充実

研究実績を有する研究者教員だけでなく、経験豊かな実務家教員による授業も多く置かれております。

(2)要件事実教育の充実

実務的にも法理論的にも非常に重要な考え方である要件事実や事実認定の基礎を学ぶ科目を2年次科目として配当しています。特に要件事実の基礎を学ぶことによって、民事実体法の理解とともに理論と実務の関わりについての理解が深まります。

(3)演習科目などにおける架橋

2年次以降の法律基本科目と実務基礎科目の多くは、実務家教員が中心となって、多彩な判例・事例を題材として演習を実施します。理論的な学習はもちろんのこと、豊富な経験に基づく実務的な観点も織り交ぜながら、法理論と法実務の双方の理解を深めるとともに、両者を架橋していきます。

特色2 きめ細かな学修指導
(1)少人数による演習中心の授業

15名前後の学生でクラス編成された少人数での授業が中心で、教員と学生との人間的ふれあいを密にした授業を実践しています。双方向・多方向の討論を通じて、専門的な法知識を習得しつつ、法的分析能力、法的議論の能力はもとより、批判的検討能力、創造的思考力など、実務法曹として不可欠な能力を育成していきます。同時に、教員と学生との人間的ふれあいの中から人間性を磨き、法曹としての生き方なども学べるようにしています。

(2)学修サポート体制の充実

授業の教育効果を十分にあげられるように、教材や資料の事前配布やオフィスアワーの実施はもとより、ポータルサイトの活用、チューター(創大法曹会などの若手弁護士)による土曜補習やゼミなどの学修支援、進路相談などきめ細かな対応をしています。また授業とは別に、専任教員がアカデミック・アドバイザーとなって、個人指導を実施しています。

特色3 徹底した法文書作成能力の養成

「リーガルリサーチ・ライティング」という科目を設定するほか、1年次では毎週行われている土曜補習で、法文書作成の機会を設けており、チューターによる添削を行っています。2年次以降のほぼすべての演習科目で、課題レポートや起案(自宅起案・即日起案)を実施しています。そのため、学生は、ほぼ毎日何らかの法文書を作成しています。多くの課題や起案については、丁寧な添削をしたうえで返却し、学生一人ひとりの起案能力の養成に努めています。このように、本法科大学院では、入学から修了に至るまで、徹底して法文書作成の訓練を実施しています。

Close

授業について

法科大学院の学生が最低限修得すべき内容、年度毎のカリキュラム、大学院科目の先行履修申請について掲載しています。

法科大学院の学生が最低限修得すべき内容

年度毎のカリキュラム

※専門職大学院設置基準(平成15年3月31日文部科学省令第16号)第二十条の七
連携法第五条第五号(令和4年10月1日施行)の文部科学省令で定められている「基礎科目」「応用科目」「選択科目」の定義について

本法科大学院で開設する授業科目のうち、法律基本科目群の1年次必修科目を「基礎科目」、法律基本科目群の2・3年次必修科目を「応用科目」、2024年度および2021年度カリキュラムの展開・先端科目群の選択必修科目を「選択科目」とする。

大学院科目 先行履修申請

Close

学修支援

本学における学修支援の特色は、本学出身の若手弁護士(チューター)による懇切丁寧な学修指導にあり、学生一人ひとりの「意欲」と「挑戦」を全力でサポートしています。

学生一人ひとりの「意欲」と「挑戦」を全力でサポート

本学における学修支援の特色

本学における学修支援の特色は、本学出身の若手弁護士(チューター)による懇切丁寧な学修指導にあります。学修支援のカリキュラムは、その作成に若手弁護士も主体的に参加し、教員との議論を経て、決定・実施されています。そのため、年を重ねるごとに学修支援の内容が充実・洗練され、また、その時々の学生のみなさんの状況に応じた工夫が加えられています。従って、本学の学修支援を活用していただければ、学生のみなさんの司法試験合格に貢献できると確信しています。

学修支援実績

実施している学修支援の内容について紹介します。

1年次

土曜日の午前中には簡単な事例問題について起案をし、午後にはその日に起案した課題をもとにゼミを行っています。1ゼミあたりの学生数は7、8 名程度と、徹底した少人数制です。ゼミでは、課題に関する解説・質疑応答はもちろん、日常の勉強で生じた疑問や、勉強法のアドバイスなども行います。また、学生の起案は、後日添削の上、返却されます。

2年次

その週の民事系総合科目の授業で検討されたケース判例について、徹底的に検討・議論することで、授業で検討した判例に対する理解をより深めることを目標としています。また、担当のチューターが、学生の皆さんと同じ目線で判例を読み込み、議論するなどしており、参加した学生の皆さんにとって、勉強についての触発を受ける場となっています。チューターが用意した事例について、学生の皆さんが作成した論文を、チューターが添削し、翌週の土曜日に面談の上、返却するという内容のもので、論述力の向上を目的としたものです。

3年次

法科大学院における学修の総仕上げの時期には、法律家としての表現方法を磨くことに重点が置かれます。そこで、学生の皆さんが、複数のチューターに相談をすることにより、自分の感覚とは違う観点から指摘を受けることができる体制を用意しています。複数のチューターから指摘を受けることで、初めて真摯に自分の表現を見つめ直すことができる場合も多く、また、期別担当者制度により、担当のチューターは学生の皆さんの法科大学院入学以来の学修状況を把握していますので、的確な助言が可能です。

期別担当者制度

本学ではチューターによる学習支援の在り方として、「14期生担当者」、「15期生担当者」というように、各「期」専任のチューターを配置し、各期担当者が、その期の法科大学院入学から司法試験合格まで一貫して支援していくという期別担当者制度をとっています。そのため、チューターが各期毎の雰囲気や、一人ひとりの学修進度や課題などをより細かく把握することが可能となり、学生のみなさんへのサポートにいかされています。

チューターより

本学では、先輩が徹底して後輩をサポートする、ということが伝統となっています。現在のチューターも、多くの先輩のサポートを受け、司法試験に合格してきました。今度は後輩のみなさんを一生懸命サポートしていくことで、先輩への恩返しになると考えています。
私たち一人ひとりが、学生のみなさんの合格を信じ、全力で応援していきます。法曹を志し、法科大学院進学をめざしているみなさんと、本学でお会いすることを楽しみにしています。

Close

入学予定者事前研修

本学では、開学当初から、入学試験合格者に対して、入学前の研修を実施しています。とくに、2010年からは、学修支援委員会が中心になって企画し、新入学予定者とくに未修者に対する入学前の研修の充実を図ってきました。

事前研修について

本法科大学院では、開設当初から、入学試験合格者に対して、入学前の研修を実施しています。とくに、2010年からは、学修支援委員会が中心になって企画し、以下のとおり、新入学予定者とくに未修者に対する入学前の研修の充実を図ってきました。

事前研修の目的は、1.法科大学院での生活の概要を事前に知らせて、十分に準備を整えて入学できるようにする、2.入学試験合格から入学までの半年間で、憲法・民法・刑法の3科目について条文と基本書を最低一回は自力で読み、できれば判例にも親しんで入学できるようにする、3年間ともに過ごす同級生、先輩、教員との交流をスタートし、良い人間関係を形成できるようにすることです。

そのために、入学試験合格発表後に、第1回目の研修を行い、法律学とはなにか、法的思考とはどのようなものか、六法はどのようなものを購入すべきか、基本書とはなにか、どんな本を読むべきかなどを教え、さらに、憲法・民法・刑法の概要(全体像)を講義することで、その後の自学自習の方向付けをしています。さらに、第1回研修の最後に、憲法・民法・刑法についてそれぞれ課題を出し、2月頃に行う第2回目の研修には課題に取り組んだ結果をもって参加するようにデザインしています。そして、2回目の研修は演習中心にして、法科大学院での双方向の授業がどのようなものになるか体験的に実感させ、さらに、次のステップとして判例の学習にも進めるように、判例の読み方を講義しています。

本学の事前研修においては、法科大学院で実際に教える研究者と実務家が協働して講義と演習を行っていること、法的三段論法や法的思考について、ただ講義するだけではなく、できるだけ参加型の方法を取り入れて、修得できるように工夫していることが特長であるといえます。

また、第1回目の研修には、司法試験に合格したばかりの修了生の参加を得て、3年間の生活と司法試験までの体験をパネルディスカッションで紹介し、夕食およびその後の懇談会で卒業生と入学予定者が小グループで懇談できるようにしています。

第2回目の研修には、入学後土曜補習などでその学年を担当するチューター(司法試験に合格して弁護士になっている卒業生)の参加を得て、懇談会をもち、入学後の生活を更に具体的にアドバイスするようにしています。

このような事前研修が、本学の未修者の合格率の高さの一要因となっていると自負しております。


学修支援委員会

過去の事前研修
Close

2020年度入学生

第1回事前研修(未修者)

日時:2019年10月26日(土)
内容:
1.研究科長挨拶
2.ロースクール生活の導入ガイダンス
3.法律の学修で大切なこととは?「法律の成り立ち、法的三段論法、法形式の区別など」
4.判例学習について
5.憲法への招待

日時:2019年10月27日(日)
内容:
1.刑法への招待
2.民法への招待
3.パネルディスカッション「法科大学院ではどのような生活を送るのか」
          「法律実務家となるためにロースクールで何を学ぶのか」
4.新司法試験合格者を囲んでの懇談会
5.研究科長挨拶

第1回事前研修(既修者)

日時:10月26日(土)
内容:
1.研究科長挨拶
2.ロースクール生活の導入ガイダンス
3.基礎力確認テスト(正誤テスト、憲法・民法・刑法)
4.民法(テスト問題検討、勉強方法、基本書・条文の読み方等)
5.刑法(テスト問題検討、勉強方法、基本書・条文の読み方等)
6.憲法(テスト問題検討、勉強方法、基本書・条文の読み方等)
7.研究科長挨拶

第2回事前研修(未修者)

日時:2019年12月7日(土)
内容:
1.民法演習(判例の読み方を含む)
2.刑法演習

第2回事前研修(既修者)

日時:2019年12月7日(土)
内容:
1.基礎力確認テストⅡ(正誤テスト、憲法・民法・刑法)
2.民事訴訟法演習
3.刑事訴訟法演習
4.商法演習
5.懇談会

第3回事前研修(未修者)

日時:2020年2月29日(土)
内容:
1.研究科長挨拶
2.憲法演習
3.刑法演習
4.民法Ⅰ演習
5.夕食会・懇談会

日時:2020年3月1日(日)
※新型コロナウイルス感染症対策に伴い、縮小実施
内容:
1.判例の読み方(憲法)
2.民法Ⅱ演習
3.判例の読み方(刑法)
4.質疑・応答
5.研究科長挨拶・総括

Close

2019年度入学生

第1回事前研修(未修者)

日時:2018年10月27日(土)
内容:
1.研究科長挨拶
2.ロースクール生活の導入ガイダンス
3.法律の学修で大切なこととは?「法律の成り立ち、法的三段論法、法形式の区別など」
4.判例学習について
5.憲法への招待

日時:2018年10月28日(日)
内容:
1.刑法への招待
2.民法への招待
3.パネルディスカッション「法科大学院ではどのような生活を送るのか」
          「法律実務家となるためにロースクールで何を学ぶのか」
4.新司法試験合格者を囲んでの懇談会
5.研究科長挨拶

第1回事前研修(既修者)

日時:10月27日(土)
内容:
1.研究科長挨拶
2.ロースクール生活の導入ガイダンス
3.基礎力確認テスト(正誤テスト、憲法・民法・刑法)
4.民法
5.刑法
6.憲法
7.研究科長挨拶

第2回事前研修(未修者)

日時:2018年12月8日(土)
内容:
1.民法演習(判例の読み方を含む)
2.刑法演習

第2回事前研修(既修者)

日時:2018年12月8日(土)
内容:
1.基礎力確認テストⅡ(正誤テスト、憲法・民法・刑法)
2.民事訴訟法演習
3.刑事訴訟法演習
4.商法演習
5.懇談会

第3回事前研修(未修者)

日時:2019年3月2日(土)
内容:
1.研究科長挨拶
2.憲法演習
3.刑法演習
4.民法Ⅰ演習
5.夕食会・懇談会

日時:2019年3月3日(日)
内容:
1.判例の読み方(憲法)
2.民法Ⅱ演習
3.判例の読み方(刑法)
4.質疑・応答
5.研究科長挨拶・総括

Close

2018年度入学生

第1回事前研修(未修者)

日時:2017年10月28日(土)
内容:
  1. 研究科長あいさつ
  2. ロースクール生活の導入ガイダンス
  3. 法科大学院の学修で大切なこととは?「法律の成り立ち、法的三段論法、法形式の区別など」
  4. ワークショップ「法的三段論法、要件、効果など」
  5. 憲法への招待
日時:2017年10月29日(日)
内容:
  1. 民法への招待
  2. 刑法への招待
  3. パネルディスカッション「法科大学院ではどのような生活を送るのか、法律実務家となるためにロースクールで何を学ぶのか」新司法試験合格者を囲んでの懇談会
  4. 新司法試験合格者を囲んでの懇談会
  5. 研究科長あいさつ

第1回事前研修(既修者)

日時:2017年10月29日(日)
内容:
  1. 研究科長あいさつ
  2. ゼミ1「商法」
  3. ゼミ2「民事訴訟法」
  4. 新司法試験合格者を囲んでの懇談会&ガイダンス

第2回事前研修(未修者)

日時:2017年12月9日(土)
内容:
  1. 民法演習
  2. 刑法演習

第2回事前研修(既修者)

日時:2017年12月9日(土)
内容:
  1. 商法演習
  2. 民法演習
  3. 懇談会

第3回事前研修(未修者)

日時:2018年3月3日(土)
内容:
  1. 憲法演習
  2. 民法演習
  3. 刑法演習
  4. 夕食会・懇談会
日時:2018年3月4日(日)
内容:
  1. 判例学習について
  2. 判例の読み方(憲法)
  3. 判例の読み方(民法)
  4. 判例の読み方(刑法)
  5. 質疑・応答
  6. 研究科長あいさつ
Close

法律相談

創価大学法科大学院では、法律相談の技法を含む法律実務を修得するため授業(ローヤリング・クリニック)の一環として、2017年度より「無料法律相談」を実施しております。

この法律相談は、地域社会へ法的サービスを提供しながら、創価大学法科大学院生に対する実務基礎教育の一環として実施するものです。

相談担当弁護士

弁護士2名が担当します。

相談対象および相談内容

ご相談の対象(お申し込みができる方)について特に限定はありませんが、主として八王子市内に居住している方、もしくは八王子市内に就業先・就学先がある方を予定しています。
ご相談内容についても特に限定はありませんが、学生への授業の一環として行うため、ご相談内容によっては、お受けできない場合がありますのでご了承ください。

相談枠・相談時間

今回の法律相談の枠は【全4枠】です。1枠における相談時間は45分間です。

お申込み方法(予約制)

  • 申込開始は【2023年11月15日(水)10時から】といたします。
  • 電話(042-691-9476)で、お申し込みを受け付けます。すべて予約制ですので、当日受付はありません。
  • お申し込みの際に、ご希望日とご相談内容の概要をお伺いします。後日、相談日時を決定のうえで、こちらからご連絡いたします。なお、授業の一環として行われることから、相談内容によっては、お受けできない場合もありますので、ご了承ください。
  • お申し込みの締め切りは、法律相談実施日の2日前の正午までとさせていただきます。
  • 原則として先着順となりますので、各回、2名の定員を満たした場合には、その時点で受付を締め切らせていただきます。なお相談内容によっては順序などを変更させていただく場合などもございますので、予めご了承ください。
電話受付時間

曜日:月曜日~金曜日
時間:午前10:00~12:00

法律相談料

無料

スケジュール

①2023年12月5日(火)18時15分~19時00分 八王子市学園都市センター(八王子市旭町9-1八王子スクエアビル11階)
②2023年12月5日(火)19時15分~20時00分 八王子市学園都市センター(八王子市旭町9-1八王子スクエアビル11階)
③2023年12月19日(火)18時15分~19時00分 八王子市学園都市センター(八王子市旭町9-1八王子スクエアビル11階)
④2023年12月19日(火)19時15分~20時00分 八王子市学園都市センター(八王子市旭町9-1八王子スクエアビル11階)

相談される上でのご注意

ローヤリング・クリニックという授業の一環として行うものであるため、創価大学法科大学院の学生が同席することもあることを、あらかじめご了解ください。同席する学生には、守秘義務が課せられるほか、法科大学院が定めた規則に従うこととなっています。
なお、法律相談実施にあたっては、複数名の学生が同席すること、ご相談内容が授業での検討対象となる場合があることなどについてご承諾を頂戴することを予定しておりますので、その旨ご了承ください。

Close