入学予定者事前研修

事前研修について

本法科大学院では、開設当初から、入学試験合格者に対して、入学前の研修を実施しています。とくに、2010年からは、学修支援委員会が中心になって企画し、以下のとおり、新入学予定者とくに未修者に対する入学前の研修の充実を図ってきました。

事前研修の目的は、1.法科大学院での生活の概要を事前に知らせて、十分に準備を整えて入学できるようにする、2.入学試験合格から入学までの半年間で、憲法・民法・刑法の3科目について条文と基本書を最低一回は自力で読み、できれば判例にも親しんで入学できるようにする、3年間ともに過ごす同級生、先輩、教員との交流をスタートし、良い人間関係を形成できるようにすることです。

そのために、入学試験合格発表後に、第1回目の研修を行い、法律学とはなにか、法的思考とはどのようなものか、六法はどのようなものを購入すべきか、基本書とはなにか、どんな本を読むべきかなどを教え、さらに、憲法・民法・刑法の概要(全体像)を講義することで、その後の自学自習の方向付けをしています。さらに、第1回研修の最後に、憲法・民法・刑法についてそれぞれ課題を出し、2月頃に行う第2回目の研修には課題に取り組んだ結果をもって参加するようにデザインしています。そして、2回目の研修は演習中心にして、法科大学院での双方向の授業がどのようなものになるか体験的に実感させ、さらに、次のステップとして判例の学習にも進めるように、判例の読み方を講義しています。

本学の事前研修においては、法科大学院で実際に教える研究者と実務家が協働して講義と演習を行っていること、法的三段論法や法的思考について、ただ講義するだけではなく、できるだけ参加型の方法を取り入れて、修得できるように工夫していることが特長であるといえます。

また、第1回目の研修には、司法試験に合格したばかりの修了生の参加を得て、3年間の生活と司法試験までの体験をパネルディスカッションで紹介し、夕食およびその後の懇談会で卒業生と入学予定者が小グループで懇談できるようにしています。

第2回目の研修には、入学後土曜補習などでその学年を担当するチューター(司法試験に合格して弁護士になっている卒業生)の参加を得て、懇談会をもち、入学後の生活を更に具体的にアドバイスするようにしています。

このような事前研修が、本学の未修者の合格率の高さの一要因となっていると自負しております。

学修支援委員会

◆過去の事前研修◆