和足先生座談会
(ロングバージョン)

専門分野:政治学・行政学・地方自治・公共政策

担当科目:初年次セミナー、RESAS社会分析スキル、地域コミュニティ論、NPO論、演習Ⅰ、八王子まちづくりフィールドワーク、公共政策ワークショップA、公共政策ワークショップB

研究テーマ:大都市財政の比較分析、政官界の汚職と検察捜査
 

高江美春さん
法学部公共政策・行政コース3年

主体的に関わっていく。
それが大学の学びを深めるコツ

―――創価大学の法学部に入学しようと思った理由を教えてください。

高江「4コースに分かれているのが魅力的でした。高校生の時から公務員になりたいという気持ちがありましたが、入学時はまだ漠然としていて、決めきれていなかったんです。創価大学であれば、1年次は基礎的な法規を学び、2年次から専門のコースを選択できるので安心でした」

―――大学の授業はいかがですか?

高江「大学の授業は受け身ではいられない、それが一番の違いです。高校では先生から教わったことをひたすら消化していきますが、例えば大学のゼミであれば、みんなで一緒に考えて意見を出します。自分から積極的に発言していかないと理解が深まらない。誰も発言しなければ、授業がストップしてしまうのです。大学では主体性が求められる、それが大きな違いだと思います。人前に出てのプレゼンテーションも初めて経験しました。今では少し自信がついてきたと感じています」

―――和足先生は、授業においてどのような点を重視していますか?

和足公共政策・行政コースではこれまで、子どもの貧困や高齢者介護支援、高齢者・女性の就労、多文化共生、地域振興のシティプロモーションといった問題を取り上げてきました。専門知識も大事だと思いますが、これからの先行き不透明な時代、知識だけではすぐに陳腐化してしまいます。何か問題が発生した時に、自ら問題を分析し、課題を抽出し、解決策を導く頭の使い方を繰り返し練習しています。公共政策・行政コースには「公務員になりたい」という人もいますし、公的役割を担った民間企業に行きたいという人もいますので、汎用的に使えるスキルも磨いていきます。1+1=2という単純な図式より、なかなか答えが出ないテーマ、例えば、高齢者雇用の問題や女性の就労問題などは、社会問題としてずっと取り組まれてきたことです。大学で問いを深め、自治体や企業という場で課題解決に貢献してもらいたいです」

フィールドワークを意識して
問題解決に取り組む

―――特に好きな授業は?

高江「『公共政策ワークショップB』です。5人のグループを組んで、ひとつのテーマにつき2回発表します。2回目で前回の内容を改善し、より深く追究していきます。私のグループでは、高齢者の就労や若年層の雇用について発表しました。日本が今、直面している問題についてチームでミーティングを重ね、現状を分析して課題を抽出し、どう解決していくのか一本のレポートを作ります。レポートは、授業以外の時間に集まって、みんなで相談しながらつくり上げていきますが、限られた時間の中でどこまで高められるかが毎回の挑戦です」

―――メンバーとも仲良くなりそうですね。

高江「大変な面もありましたが、じっくりミーティングを重ねた結果仲良くなりましした。今はコロナ禍でもあり、直接会って話すことが難しかったのですが、みんながいるからこそモチベーションを落とすことなく、『やり切ろう』と思えました。メンバーにも恵まれたと思います。また、オンラインでのミーティングはいい面もあります。資料を共有しやすく、正確な数値を画面に出すといったことができるので、意思の疎通がしやすかったです」

厳しくもあたたかい、先生のひと言でやる気が出ます

―――大学で学び、自分自身の変化はありましたか?

高江「授業では本当に色々な問題・テーマを扱ってきました。以前はニュースで取り上げられてもあまり興味が持てなかったことに問題意識が持てるようになって、理解力が深まったと感じます。また、私は昔から、みんなの前で失敗するのが怖いと思っていましたが、授業の中で先生が、『トライ&エラーだよ』と言ってくれたことに救われました。失敗しても次に活かせばいい、と言われて気持ちが強くなったと思います。先生からはいつも鋭い質問が飛んでくるので、事前にがんばって調べておこう、答えられるようにしよう、と思えるようになりました」

和足「あえて厳しくしているんですよ(笑)。社会に出たら、上司から『企画内容に不備がある』と突っ込まれないように。あらかじめ予想される質問や自分の弱点を把握した上で、レポートに取り組んでほしいのです。自分で先取りして対応できるようにしてほしい、という気持ちを込めています」

―――学生生活は、忙しくも充実していますか?

高江「3年生になって、特に忙しくなってきました。私は地方公務員を目指しているので、授業に加えて公務員講座を受講しています。夏休みに入っても勉強は続きますし、アルバイトもあります。正直、スケジュールを組むのが一番難しいのですが、周りの人の支えがあってこそ、ここまで来られたと実感しています」

和足「学生さんたちを見ていると、確かに時間的な制約はあると感じています。ただ、学生さんの場合はだいたいの時間割は決まっていますので、それをもとに、時間の使い方をアドバイスすることは結構あります。『ここの空きコマでこの課題をやるといいよ』、『休みの日にはこういうことをやろう』と具体的に時間のやりくりを教えているのです。大学での学びを深めて無事に卒業してもらいたいので、やりすぎない程度に声をかけることはしていきたいと思います。授業の課題も、提出していない人にはメールで様子を聞いたりしています」

行政職員として観光分野に進み
日本と海外の架け橋になりたい

―――将来はどんな仕事がしてみたいですか?

高江「地元の福岡県で行政職員として働きたいです。やってみたいのは、観光の分野ですね。福岡はアジアのリーダー都市と言われ、日本人はもちろん、海外からの旅行者にも人気があります。行政に携わることで福岡県と世界との架け橋になっていきたいです。そのためにも英語力をもっと磨きたいです」

―――高校生に向けてメッセージをいただけますか?

高江 「勉強は自分との戦いだと思いますが、その中でも法学部は自分のやりたいことを見つけられる環境やプログラムが整っています。温かい先輩方もたくさんいますので、ぜひ創価大学法学部で学んでほしいです」

和足 「創価大学法学部は四つのコースに分かれ、キャリアを意識した教育プログラムとなっております。これからどうなるのか正解がない時代において、自分の頭で考え、生き抜いていく実力をつける。それが法学部の強みだと思っております」

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