2018年06月20日 09時00分
東京都行政書士会の常住豊会長が、法学部の授業で講義しました
2018年6月12日(火)4限のビジネス&ロー・ワークショップⅠで、東京都行政書士会の常住豊会長(行政書士)と同じく総務部部員の菅野有里子様(行政書士)に講師としてお越しいただきました。
前回の宮本理事の講義では、行政書士の主要業務の許認可官庁とその申請業務が内容でしたが、常住会長の講義では、主に行政書士と社会の関わりが中心です。
行政書士は、地域社会では町医者のような存在で、様々な相談に気軽に応じる相談員の役目を果たしています。地域の人々からの相談にあっては、高度な専門知識ももちろん必要ですが、むしろ相手の話を真摯に聞き入り、深い人間性でもって接し、解決策を真剣にアドバイスすることの方が重要です。
顧客からの信頼によって行政書士の業務は成り立っており、そのためには、難しい話を分かりやすく丁寧に説明できることが必要であり、そして、あらゆる相談に応じることが可能になることが重要であり、また、中には他の士業者へつなぐ見立ても必要になってくるとのことです。
江戸時代にあっては、行政書士は代書人と呼ばれ、それは、名前のとおり、人の気持ちをきちんと捉え、文章に書いて正確に他人に伝えるといった仕事をする者であったのですが、現代の行政書士は、まさに代書人そのものです。
相続の相談を受けたとしても、すぐに法的な手続きを教えるのではなく、相談者の心の叫びを聞き取ることが必要になります。相談者が知りたいのはそのような手続き的なことではなく、被相続人が夫であれば、夫が亡くなったことによる相談者の心の空白を、まずは埋めてもらいたいのです。行政書士は、相談者に寄り添ってその空白を埋める努力をすることが必要になります。
このように、行政書士は、町の困っている人々を救い、安心と喜びを取り戻す役割を担っているものといえます。行政書士として成功するためには、人々に寄り添うことが必要であり、そのような努力が必要になります。