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2023年01月12日 09時35分

法学部「人間の安全保障ワークショップ」においてピースボート共同代表で核兵器廃絶国際キャンペーン (ICAN) 国際運営委員の川崎哲氏が講演されました

2022年12月7日に行われた法学部「国際平和・外交コース」の「人間の安全保障ワークショップ」の授業では、「核兵器問題と人間の安全保障」というテーマのもと、ピースボート共同代表で核兵器廃絶国際キャンペーン (ICAN) 国際運営委員の川崎哲氏をお招きしてワークショップを行いました。

講演では、2021年1月22日に発効した「核兵器禁止条約」を中心に、これまでの核廃絶運動の取り組みや、条約の内容、意義についてお話がありました。核の脅威が高まる中で、同条約は、核抑止に依存する現在の安全保障に対する大いなる挑戦であると述べられました。さらに、核兵器禁止条約はNPT条約と矛盾するものではなく、対人地雷やクラスター弾禁止条約にみられるように、規範化によってその生産や使用が激減し、投資の引き揚げがあった事実に触れ、核兵器を汚名化した点に禁止条約の意義があり、実際に銀行などでその動きが始まっていることが紹介されました。また、日本の同条約への署名、批准の実現のための取り組みとして議員ウォッチや被爆証言会などの活動を挙げられました
本年6月に開催された第一回締約国会議については、日本政府は不参加であったものの、多くの若者が自ら現地に足を運び様々な運動を展開していたことなども紹介されました。

さらに、8月のNPT再検討会議では、ウクライナの女子学生が、核兵器による攻撃をちらつかせたロシアによる侵攻はすでに核が使用されていることなのだと述べた印象的なエピソードをお話しされました。このように核廃絶に取り組む若者たちにとって核は遠くの存在ではなく、また核廃棄物の影響を受けた環境に生きる人々も自らも被害者なのだという当事者意識が強いことを指摘されました。そして、核抑止論については、道徳性、実効性、伝染性、結果責任の観点から本当に核兵器で安全が保障されるのかと問いかけられ、核抑止に依存する安全保障の脆弱性、危険性を広く認識する必要性を強く訴えられました。

受講した学生からは、「わたしは、廃絶に対して、先の見えない不可能に近い困難のイメージを持っていました。しかし丁寧に一つ一つ説明してくださる中で、保有している国ではない方、政府ではない方、市民や非核国が動くことが大切なのだと理解しました。」との感想がありました。さらに、「核兵器は何のためにあるのか、何のために使用するのか、その非人道性を人々と共有するとともに、被爆者の話を聞いてさらに当事者意識を持ち、核兵器についての理解をさらに深めていきたいと思いました。」といった声が寄せられました。

ページ公開日:2023年01月12日 09時35分
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