法学部「公共政策ワークショップ」の授業で、福井市役所職員の河輝氏を招聘して、第1回目ワークショップが開催されました ―リモートワークで八王子と福井がつながる―
河氏からは、「地方分権化と福井市のまちづくりの現状と課題」というテーマで、地方の中核市における〈地方創生のまちづくり〉の取り組みについて、具体的な事例を通して報告がありました。人口減少社会といういま日本が直面する大きな課題のなかにあって、福井市がめざす「まちづくり政策」についてデータをもとに紹介があり、なかでも「すべての女性が輝く社会」、「こどもがまんなかの社会」というビジョンについて説明されました。
河氏からの報告を受けて、学生たちは10チームに分かれて報告内容についてグループワークをおこない、その後に講師の河氏とのあいだで質疑応答のディスカッションが活発に展開されました。学生たちからは、「若年女性のU・I・Jターンを促進するための魅力ある雇用と働き方の創出をどのように進めているか」、「幸福度指数が全国トップクラスにある要因の一つとして、子育て環境の充実や子どもの教育水準の高さがあるあると思われるが、何がそれを可能にしているのか」、「市内におけるとくに過疎化が進むエリアにおける移動・交通の手段を、どのように講じているのか。またその成功要因はどこにあったのか」など、公共政策の視点からの興味深い質問が続きました。
担当教員の一人である和足憲明准教授からは、「各チームからの質問や意見のクオリティがとても高い」との評価があり、また講師の河氏からも、学生たちが将来、公務員のとして公共政策・行政の最先端で活躍されることの期待とそのキャリア形成ための具体的なアドバイスが寄せられました。
「ワークショップ形式」で進められるこの授業は、〈理論と実践のクロスアプローチ〉で「公共政策」の学びを深める法学部のAdvanced Programのひとつです。学生たちはグループワークで綿密な事前演習を行ったうえで、「ワークショップ」では、公共政策の最前線で活躍するスタッフからの講義を受けて、ディスカッションを通して事例研究をします。「地方分権と地方創生まちづくり」、「地域経済の活性化と好循環」、「新たな官民協働Public-Private Partnership」、「女性の活躍とワークライフバランス・子育て支援」、「高齢者の生きがいづくり・介護支援」など、計5回の連続講座となっています。
今年で15年目を迎える、法学部の公共政策ワークショップのプログラムからは、数多くの公務員が輩出され、社会の第一線で活躍しています。