法学部「地球平和共生ワークショップ」の授業でアムネスティ・インターナショナルの川口美保氏が講演されました

アムネスティ・インターナショナルでキャンペーン・コーディネーターを務める川口美保氏が10月9日に行われた法学部「地球平和共生コース」の「地球平和共生ワークショップ」の授業でコース生に講義を行いました。

最初に、川口氏は自らが人権問題をはじめとする社会問題を意識するようになったきっかけ、一般企業などを経てアムネスティ・インターナショナル(以下、アムネスティ)で働くようになるまでの経緯などをお話しされました。そして、1961年に英国で発足したアムネスティには現在世界に約1000万人のサポーターがおり、具体的な活動として人権侵害の改善を求める手紙を各国政府などに一斉に送るライティングマラソンなどを行っていることなどについて紹介されました。

また、人権問題について「何かできることがあるか。」といった質問に対し、どこか「他人事」感覚や一人では何もできないという無力感が隠れているのではないかと指摘。例えば、自らが住む家に水漏れや窓が割れているといったトラブルがあった場合、「何かできることがあるか」と問う以前に解決に取り組もうとするように、人権問題を自らの問題と捉えているならそうした問いは出て来ないのではないかと。また、1950年代アメリカ南部においてローザ・パークスという一人の女性の行動をきっかけに、差別的な人種隔離法の撤廃へと向かう社会的な潮流が生まれたことを紹介され、勇気ある一人ひとりの声の大切さを強調されました。世界人権宣言28条にあるように、皆にこの社会をより良くしていく権利があり、責任があり、力がある。声をあげる人の声を聞き、変化を起こそうとする人々の横に立ってサポートする姿勢の重要性を訴えられました。

受講した学生からは、「想像していた以上にピープルパワーを重視し、個々の力を結集して声を上げていく活動をされていることに驚いた。また、ライティングマラソンという活動では、(中略)小さな力が大きな変化を生み出し、人を助けることができるという事実に希望を持てた」といった感想がありました。また。「世界の諸問題に関心を持ち、調べたり実際に現地を訪れたりと、当事者意識を持つことを心がけたい。無知が一番危険であると考えるため、常にアンテナを張って世界の動きを見るよう意識したい。」などの声がありました。

 

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