法学部「地球平和共生ワークショップ」の授業で核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)国際運営委員でピースボート共同代表の川崎哲氏が講演されました
昨年11月27日、法学部「地球平和共生コース」の「地球平和共生ワークショップ」の授業において核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)国際運営委員でピースボート共同代表の川崎哲氏が「核兵器はなくなる 核兵器禁止条約の展望と私たちができること」と題し講演を行いました。
最初に川崎氏は、日本原水爆被害者団体協議会(被団協)が2024年のノーベル平和賞を受賞したことに触れられました。約80年にわたり被団協が被爆者の立場から核のタブーを語り続けてきたことが評価された結果であるとともに、その核のタブーが圧力にさらされている現在の切迫した状況を象徴していると危機感を示されました。
こうした中、国連や国際法の無力さに注目するのではなく、その秩序を再活性化する必要があると訴えられ、例として2024年の国連未来サミットで採択された「未来のための協定」には、「核兵器のない世界」や「軍縮」が含まれたことなどを挙げられました。そして、核兵器禁止条約も多くの国の参加によって規範的な意味合いを持つようになってきており、「戦争ではなく平和の準備を」と強調されました。
受講した学生からは、「軍拡の流れに対抗するためには、二度の世界大戦の教訓から生まれた国際法を遵守し、国際秩序の再活性化を図ること、また、戦争や核使用において軽視されがちな人間の尊厳の重要性を、国家の枠を超えて再認識する必要があると強く感じました」といった声や「核兵器での脅しが以前よりも確実に多くなり軽く扱われ平和が揺らいでいる今、核兵器廃絶に尽力されているピースボートの川崎さんのお話を聞けたことには大きな意義があったと感じています。分断化が煽られ先行きが不透明なために、焦燥感や無力感を強く感じることが多い中で、平和を訴え人の心に働きかけ続けることで平和の構築に心血を注いでいる方々の話を聞き安心するとともに希望を感じました」といった感想がありました。
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