法学部「地球平和共生ワークショップ」の授業において元JICA(国際協力機構)研究所所長の北野尚宏氏が講演!

2025年11月26日、法学部「地球平和共生コース」の「地球平和共生ワークショップ」の授業において元JICA(国際協力機構)研究所所長で、現在、早稲田大学教授の北野尚宏氏が「ODAと地球平和共生」と題し講演を行いました。

北野氏は最初にプラネタリーヘルス(人の健康と地球環境は相互に依存しているという考え方)について触れ、SDGsとの関係などを紹介されました。こうした社会の繁栄と環境、気候とのバランスを重視する視点は、ご専門である都市計画、土木工学分野おいても強まっていること、また、下水道に起因する道路陥没事故を受けて、インフラの維持管理やマネジメントを人々が自分ごととして考えることの大切さが見直されているとのお話がありました。プラネタリーヘルスに資する具体的な取り組みとして、老朽化と人口減少などの課題を抱える水インフラでは小規模分散型の水循環システムが開発されている事例や、食品廃棄物を利用した発電企業が電力と同時に農家に対し肥料等を提供するダブルリサイクルループが実施されている事例など、課題解決への取り組みと同時に新たなビジネスが展開されている様子を紹介されました。

また、プラネタリーヘルスへの考え方を広めるために今どのような取り組みができるかという学生の質問に対し、東京都三鷹市で市民参加を軸にしたまちづくりが行われている様子や、SDGsに独自の目標を設定し達成に取り組む愛知県豊田市のケースを示され、こうした活動に参加し、自分の住んでいる地域について知る経験を積むことや大学の外に出て行動することもプラネタリーヘルスにつながるとお話しされました。JICAの国際協力についてはバングラデシュのゴミ問題解決や都市交通整備事業の様子を紹介されました。

受講した学生からは「『インフラの自分ごと化』から、僕たちが社会基盤を、自らの生活世界として理解し直す必要性を感じた。 さらに、分散型インフラの可能性についての議論も非常に興味深かった。」といった声や「都市づくりには市民参加、制度設計、技術導入、文化、歴史的背景といった多面的な視点が不可欠であることを理解した。技術や制度だけでは人々は動かないからこそ、互いに未来ビジョンを共有し、市民が参加できるようなまちづくりが必要であると感じた。」といった感想がありました。

 

Share