Vol.103

創価大学での学びと人との出会いを力に国内最大手の総合商社へ

山中大介(やまなかだいすけ)
経済学部経済学科 2026年3月卒業

「世界に羽ばたく人材になる」という誓いを立てて創価大学に入学した山中さん。将来を見据え、グローバル・リーダー・カレッジ(GLC)、経済学部のインターナショナル・プログラム(IP)やHOPE(Honors Program in Economics)などのプログラムを通して、グローバルに活躍できる人材としての資質を高めました。入学前の誓いを見事に実現し、この春、国内最大手の総合商社で商社マンとして新たな一歩を踏み出した山中さんに、学生時代のさまざまな活動や創大の魅力について聞きました。

経済学部を志望した理由や、学びのテーマについて教えてください。

 私は大学入学時に「世界に羽ばたく人材になる」という誓いを立てていました。その実現のためには、語学力だけでなく専門性も必要だと考え、インターナショナル・プログラムやHOPEでハイレベルな「英語×経済学」の学びが叶えられる経済学部に進みました。

 経済学部で得られた学びは、大きく分けて、①基礎的な経済理論、②実践的な英語力、③データや統計に対する批判的思考力、④「なぜ?」と問い続ける探究心、の4つです。特に、HOPEでのオーナーズセミナーやIP、増井淳先生のゼミなどでは、ミクロ・マクロ経済学の知識、不平等や不公平への理解、留学先で後れを取らない語学の基礎体力を身に付けることができました。ゼミで行動経済学に出合い、経済学の理論をいかに現実に反映させるかについて考えを深めたことも、将来に繋がる学びになったと思います。

入学式で友人と

グローバル・リーダー・カレッジ(GLC)に応募しようと思ったのは、いつ、どうしてですか?

 GLCの存在を知ったのは1年次の春セメスターに、羽賀文湖先生の「ワールドビジネスフォーラム」を受講した時です。授業では国際的な現場の最前線に立つ卒業生が講演をしてくださるのですが、その方々がそろって「GLC」という単語を口にされていたため、自分も先輩方のようになりたい、とGLCを目指すようになりました。

GLCの仲間と

3年次の長期留学や、国際学生会議「HPAIR」への参加を通じて、どのような学びや経験が得られましたか?

 入学前から目標にしていたのが長期留学です。留学先は、学んできた英語力を生かしながら、途上国や格差の現状を自分の目で確かめられるフィリピン大学を選びました。10カ月間の留学中、環境学とコミュニティ開発学を中心に履修し、実際に貧困層の方々のコミュニティなどを訪ねながら、理論と実践を往復する学びを得ることができました。また、現地のスタートアップ企業で4カ月間のインターンシップも経験しました。「仕事は与えられるのではなく創るもの」という意識が身に付き、自分と同じ20代前半で前向きに事業づくりに奔走する社員の姿にも、大きな影響を受けました。
 また、国際学生会議「HPAIR」は、アジア太平洋地域の諸問題について、5日間にわたって各国の学生やビジネスパーソンがオープンに語り合う“知の交換会”です。GLCの先輩方が参加されていたと知って興味を持ち、3年次は参加者、5年次には東京大学の学生と誘致・運営側として携わりました。実力不足を実感して悔しさを覚える瞬間もありましたが、経済的事情や国際情勢などの制約がある中、勉学や研究で自らの道を切り拓いたメンバーに出会い、大きな勇気をもらいました。

留学先でのインターン
国際会議の運営

卒業後のキャリアについて考え始めたのはいつですか?

 進路について意識し始めたのは、1年次に受けた「ワールドビジネスフォーラム」がきっかけです。その中で、総合商社で働いている卒業生のお話を聞き、「需給の一致を通じて世の中の困りごとを解決する」という商社の機能に興味を持つようになりました。
 一方、社会人としての使命や人生の目的について向き合う機会をいただいたのは、キャリアセンター主催のイベントでした。留学後に参加した就活合宿では、留学で出遅れた自分に喝を入れることができました。グローバル企業懇談会で、商社で働く先輩方に厳しくも温かい励ましをいただいたことも、忘れられません。

勤務先の総合商社はどんな点が魅力でしたか? また、多くの学生が目指す人気企業から内定を得られた秘訣は何だと思いますか?

 勤務先の総合商社は、面接でお会いした社員の皆さんが本当に人として魅力的で、強く惹かれる方ばかりでした。その中で、自分との相性の良さを感じました。また、「社会に資する選択・挑戦であるか」という点にこだわり、中長期の未来を見据えて事業に取り組む風土が整っています。そうした会社の価値観が、私が創価大学で見つけた価値観と合致している点にも魅力を感じました。
 採用選考後に届いたフィードバックでは、私の評価ポイントとして「構想力」「実行力」「巻き込む力」「誠実さ」の4点が挙げられていました。これは、学生時代の挑戦を支えてくれたすべてのご縁があってこその結果だと確信しています。

滝山国際寮の仲間と

学生生活において、人との出会いはどんな影響をもたらしましたか?

 創大の一番の魅力は「人間教育」にあると思っています。人間教育を一言で説明するのは難しいのですが、私は「無条件で相手以上に相手のことを考えられる人になる」ということだと理解しています。 その点において、創大には「後輩を自分以上の存在に」という文化が根付いており、忙しい先輩や卒業生の方々が、無償で時間と愛情を注いでくださる環境があります。そうした方々との出会いの豊かさは、ここにしかないものだと思います。
 私自身の学生生活を振り返っても、GLCのメンターやキャリアサポートスタッフの先輩方、卒業生の方々、先生方など、一人ひとりから姿や背中を通して人間教育を受けてきました。もちろん、厳しい言葉をかけていただいたこともあります。しかし、覚悟と愛情からくる言葉に幾度も励まされ、「よし、ここからだ」という推進力になりました。厳しくも慈愛にあふれ、自身の成長や挑戦を誰よりも喜んでくださる方々との出会いそのものが、この大学で得た宝物です。

ゼミの教員と

さまざまなことに挑戦した山中さんの学生生活を支えたものは何ですか?

 家族への感謝と恩返しの思いが、大きなモチベーションになっています。私は経済的に裕福ではない家庭に育ち、きょうだいの中で末っ子である私だけが私立の高校・大学に通わせてもらいました。やりたいことを実現できる環境に送り出してもらったことへの感謝が常にあり、「できることは最大限やらなければならない」「やれることはすべて挑戦しよう」という意識で学生生活を送っていました。
 母は先天性の重度の緑内障を抱え、針の穴に糸を通すような限られた視野の中で、明るく朗らかに育ててくれました。そんな中、私の就職活動中に父ががんを宣告され、早く結果を出して安心させたいという、焦りにも近い感情が強まりました。こうした中で、人との縁に恵まれたからこそ、恩返しができる人間に成長したいという思い、TakerからGiverへと変わろうとする挑戦心が原動力となりました。
 そうした背景もあり、私は何事にも肩肘を張って力んでしまうところがありましたが、就職活動を始めた頃から「力んでいると物事はうまく進まない」と感じるようになりました。勤務先の面接でも、和やかで明るい雰囲気の中の方が、緊張せずに素の自分を出せたことに気づき、今は「脱力」の大切さを意識するようにしています。

両親と

創大での学生生活はどんなことが思い出に残っていますか?

 GLCの仲間と「世界をより良くしたい」という目標に向かって夜通し議論したり、緑豊かなキャンパスを散歩してリフレッシュしたりしたことが思い出に残っています。私は体を鍛えることが好きなので、学内のトレーニングジムにも頻繁に通いました。筋トレは、自分と向き合い、自分と勝負できるところがいいですね。自分の未熟さを痛感しながらも、努力を継続すれば必ず結果が返ってくる。それが一番の魅力です。
 フィリピン留学中は、すべての面で自己ベストを更新すると決めていたため、勉強だけでなく筋トレにも全力で取り組みました。ベンチプレスで一度だけ120kgを挙げられたことは、フィリピンでの忘れられない思い出の一つです。

これからの夢や目標を教えてください。

  総合商社の一員として、世界の不平等や格差の縮小・是正に挑戦したいと考えています。自身の家庭のルーツや、フィリピンやハワイの方々との出会いが、この想いを支えています。未解決の課題は数多くありますが、適切な形で重要なステークホルダーが手を取り合えば、解決に向かえると信じています。
 そのために、社会から必要とされる人材を目指し、必要なときに手を差し伸べられる存在であり続けるためにも、専門性を磨き続けていきます。

滝山国際寮の仲間と

創価大学を目指す後輩たちにメッセージをお願いします。

 「Discover your potential.」という創価大学のステートメントをみなさんに贈りたいです。実は、私は創大が第一志望の大学ではありませんでした。入学した時100%幸せな気持ちだったかというと、そうではなかったんです。ただ、この大学で、私以上に私を信じてくれる方々と出会い、まだ見ぬ自分と出会うための一歩を踏み出す力をいただきました。他大学の学生や留学先での交流を通して、創大の「後輩を自分以上の存在に」という環境や、留学制度や学内プログラムの充実ぶりは、他大学にはない価値だと実感しています。
 今、高校生のみなさんにはさまざまな選択肢が広がっています。だからこそ、自分の道が見つからずに悩んでいる人も多いのではないでしょうか。創大の人間教育は、やりたいことを見つけ、実現に向けて一歩踏み出す力を与えてくれます。やりたいことがある人も、まだ見つからない人も、ぜひ創大で学んでほしいと思います。

留学先でお世話になった家族と、両親と
留学先でお世話になった家族と、両親と

<経済学部経済学科 2026年3月卒業>

山中大介

Daisuke Yamanaka

[好きな言葉]
徹頭徹尾・脱力・紳士たれ
[性格]
チャレンジャー、楽観主義
[趣味]
筋トレ・カメラ・旅行・サウナ
[最近読んだ本]
不毛地帯/山崎豊子、人生問答/松下幸之助・池田大作
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