丹木の歳時記2024 葉月(二)

暦の上では立秋を迎えましたが、相変わらずの猛暑が続いています。扇風機や団扇で何とかしのげたかつての夏はもはや望むべくもないようです。ミンミンゼミにアブラゼミ、ツクツクボウシの蝉しぐれに加えて、以前にはあまり聞かれなかったクマゼミの鳴き声も混じります。温暖化の影響で生息地が北上しているのかも知れません。強い日差しを避けるために雑木林に分け入ったところ、十数羽の小綬鶏(コジュケイ)が一斉に飛び立ちました。この時期は群れで暮らしているようです。普段は立ち入る人もいない林の中でひっそりと咲くのは狐の剃刀(キツネノカミソリ)。春に出る水仙のような葉は花が咲く頃にはすっかり枯れてなくなります。東京都では準絶滅危惧種に指定されており、周辺の笹を刈り取るなどして大切に保護しています。牡丹臭木(ボタンクサギ)は中国原産。葉には独特の匂いがありますが、花には蝶が好んでやってきます。夏のキャンパスを彩った蓮や山百合は咲き終わり、種ができつつあります。少しずつ秋の花も咲き始め、炎天下でも季節の移り変わりが感じられます。「秋立つや ほろりと落ちし 蝉の殻」(正岡子規)

百日紅(サルスベリ)
百日紅(サルスベリ)
蓮華升麻(レンゲショウマ)
蓮華升麻(レンゲショウマ)
檜扇(ヒオウギ)
檜扇(ヒオウギ)
高砂百合(タカサゴユリ)
高砂百合(タカサゴユリ)
小葉擬宝珠(コバギボウシ)
小葉擬宝珠(コバギボウシ)
狐の剃刀(キツネノカミソリ)
狐の剃刀(キツネノカミソリ)
牡丹臭木(ボタンクサギ)
牡丹臭木(ボタンクサギ)
玉紫陽花(タマアジサイ)
玉紫陽花(タマアジサイ)
釣鐘人参(ツリガネニンジン)
釣鐘人参(ツリガネニンジン)
男郎花(オトコエシ)
男郎花(オトコエシ)
蓮の種
蓮の種
蝉の抜け殻
蝉の抜け殻

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