丹木の歳時記2025 弥生(二)

今月5日は二十四節気の啓蟄(けいちつ)。冬ごもりしていた虫が土中から這い出る頃とされています。成虫のまま越冬し、早春にいち早く飛び始める蝶を求めてキャンパス内を歩いてみましたが、その姿はまだ見えませんでした。目を凝らして足元を見ると二輪草(ニリンソウ)や片栗(カタクリ)の葉を見つけました。ほろ苦い春の味として親しまれている蕗の薹(フキノトウ)も気持ちよさそうに日差しを浴びています。水路ではクレソンの柔らかな葉が水面を彩っています。雑木林に分け入ると鶯神楽(ウグイスカグラ)が咲き始めていました。間もなく鶯のさえずりも響いてくることでしょう。なんと言っても今見頃を迎えているのは「平安の庭」。辺り一帯に梅の香りが漂い、蜜を求めてメジロなどがやってきます。この日に訪れたのはエナガ。動きが早く、いつもはなかなか良い写真が撮れませんが、今回、ようやくレンズに収めることが出来ました。北海道にいる亜種シマエナガにも引けを取らない愛らしさです。春分も間近。三寒四温で冬に逆戻りしたような寒さの日もありますが、春の足音は確実に力強くなってきています。












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