丹木の歳時記2025 文月(一)

ハワイ語のカモオアレワ(Kamoʻoalewa)にオウムアウア(ʻOumuamua)。その美しい響きからは、どことなく宇宙のロマンが漂います。カモオアレワは「空に漂いながら連なるもの」という意味。2016年、マウイ島の天体望遠鏡で発見された地球の準衛星がこう名付けられました。直径40〜100メートルほどのこの準衛星は地球の公転速度(秒速30キロ)とほぼ同じ速さで、太陽の周囲を回っています。5月末に打ち上げられた中国の探査機「天問2号」は現在、カモオアレワを目指して飛行中。約2年後にはサンプルリターンを行う予定です。一方、オウムアウアは2017年に初めて観測された恒星間天体。「遠くからやってきた使者」を意味するこの天体は、秒速87.7キロという超高速で太陽に接近し、やがて宇宙の彼方へと飛び去っていきました。葉巻のように細長いその形状に加え、重力だけでは説明できない加速運動で太陽から遠ざかったため、一部では異星人の宇宙船ではとの説も唱えられました。標高4200メートルのハワイ島のマウナケア山頂には、日本の「すばる望遠鏡」をはじめ各国の天体望遠鏡も設置されています。七夕も間近。いつの日か満天のハワイの星空の下で、遥か彼方の宇宙に思いを馳せてみたいものです。












「丹木の歳時記」への感想はこちらまで
E-mail:publicrelation@soka.ac.jp
Facebookの「いいね!」やツイートも執筆の励みになります。
Instagramでも丹木の里の四季折々を紹介しています。創価大学公式アカウントはこちらから