学部の特色
「創価コアプログラム」豊富な教養科目による【知力】と【人間力】の育成
看護師はケアを必要とする人々を対象とする職業であることから、看護に関わる専門的知識や技術と並んで、人間性・倫理観・使命感も求められます。
創価大学では、総合大学の強みを生かした豊富な教養科目が開講されています。それらの科目を有機的に体系化した「創価コアプログラム」を通じた教養教育により、【知力】と【人間力】を育成します。
具体的には(1)「基礎科目」、(2)「大学科目」、(3)「言語科目」、(4)「世界市民教育科目」(5)「人文科学系科目」(6)「社会科学系科目」(7)「自然・健康科学系科目」を学修し、「論理系能力」、「伝達系能力」、「意欲系能力」をバランスよく養成することを通じて、看護師として必要な基礎的な素養を身に付けていきます。
そして、人々の生活が多様化する現代社会にあって、ケアを必要とする一人ひとりに寄り添うための【知力】と【人間力】を育成していきます。
「創造的な看護実践能力」を育成するカリキュラム
「価値創造を実践する世界市民」としての看護専門職を輩出するため、「創造的な看護実践能力」を育成するためのカリキュラムを編成しています。創価大学看護学部の「創造的な看護実践能力」とは、看護の対象となる個人や家族ならびに地域の人々の幸福を願い、現実の一つひとつの健康上の課題を解決するために、自在に知恵を発揮し支援・援助する能力と定めています。
カリキュラムでは、健康上の課題として、人々の健康生活の保持増進と健康障がいの予防、急性状態と回復、慢性疾患及び慢性的な健康課題、エンドオブライフなどに焦点をあて、それらの状況にありながら地域で暮らす人々とその家族に対する創造的な実践能力を育成する科目を配置しています。
人が誕生してから高齢期を迎え、死に至る間のライフステージ、あらゆる人々の健康生活に応じて創造的に看護を提供する能力は、看護専門職としての学びのみならず、看護学としての学びを重ねる上で生涯にわたり不可欠な素養となります。
一口に看護師と言っても、その活躍の場は、先進医療を担う病院から在宅看護まで、実にさまざまです。幅広い医療・看護の現場で、創造的な看護実践力を発揮できる看護師を育成していきます。
グローバルマインドを持った看護師の育成
現代社会にあっては、グローバリゼーションの進展により、ヒトやモノの往来は、そのボリュームの拡大と増大のスピードを増すばかりです。そのため、医療現場での異文化コミュニケーションのニーズの増大、感染症の大流行(パンデミック)などの、グローバルな健康上の課題に対する専門的・先進的な知識や情報の、いち早いキャッチが必要になってきます。
創価大学では、こうした状況に対応できる看護師の育成をめざし、国際交流のネットワークを生かした海外交流校の附属病院などでの海外研修を通じて、グローバルマインドを涵養していきます。また、習熟度別にレベル分けされたクラスで、合計6単位の英語の授業を必修とした、実践的な英語教育を行います。
看護学部では、グローバルマインドの涵養を目指し、看護の国際化の視点から、文化による健康や看護についての捉え方の違いなど、多様性と看護の役割について学修します。国際社会が直面する保健医療の課題を理解し、国・地域・文化・価値観および健康レベルの多様性に応じた看護の学修を発展させる科目を配置しています。
1年次の「国際看護学」は、グローバル化の伸展と共に異なる文化的背景を持つ人々への看護実践が日常となっており、国際看護学の基本的知識ならびに課題と将来展望について考えるための基礎を学びます。
2年春学期の「国際保健学」では、国際保健の概念と歴史、世界の保健・医療の現状と課題について概説し、具体的事例を活用し、国際保健協力活動のプロジェクト立案の演習を行います。
1・2年次より、選択科目として「国際看護特講1(国際看護・アジア・アフリカ)」「国際看護特講2(国際看護・欧米)」「国際看護研修Ⅰ(看護視察研修・アジア・アフリカ)」「国際看護研修Ⅱ(看護視察研修・欧米)」「国際看護研修Ⅲ(看護フィールド調査研修・アジア・アフリカ)」「国際看護研修Ⅳ(看護フィールド調査研修・欧米)」などの科目を開講し、医療制度、社会保障、健康状況、看護実践について理解し、医療と健康に関するグローバルな視野を育むことを目指します。
施設設備
最新のシミュレーターと多機能実習室を備えた4階建ての建物です。専用図書館、多目的講義室、自習席、そしてリラックスできるテラスとラウンジがあり、学生に理想的な学習環境を提供します。
学習環境
学生のための充実した施設と設備が紹介されています。看護学部専用の白樺図書館、ノートパソコンの貸与、無線LAN環境、実践的な学習のためのスキルスラボが設置され、看護師に必要なICTスキルの習得と臨床に近い状況での学習を支援しています。
白樺図書館
看護学部棟内に設置された、看護学部専用図書館(白樺図書館)には、開架書架約3万冊、閲覧席62席のほか、パソコン席、視聴覚資料閲覧席、新聞雑誌閲覧席を備えています。
開設時には、看護・医学系の図書を中心に、和書4,800冊、洋書1,200冊、学術雑誌約45種、外国雑誌30種、視聴覚資料(DVD)82点のほか、電子書籍(NetLibrary)600冊以上、電子ジャーナル(国内雑誌及び外国雑誌それぞれ300タイトル以上)、データベース4種(医学中央雑誌ウェブ版、メディカルオンライン、CINAHL、最新看護索引ウェブ)を整備する計画です。これらのほかにも、中央図書館には、約19,000種の電子ジャーナルや、多数のデータベースがあり、看護学部棟からオンラインで利用することができます。
また、看護学部棟内には、図書館の閲覧席と自習室をあわせて、約150席の自学自習席があります。これは学生2人に1席の割合となり、学生の多様な学習ニーズにあわせ学習環境を整えています。
ノートパソコン
看護学部では、入学する学生全員にノートパソコンを4年間貸与します。
ICT技術が浸透している現代において、医療・看護の場でもICT化は急速に進んでいます。そのような時代のニーズに対応できる看護師を育成するため、講義や実習の場を始め、あらゆる機会にパソコンを使用し、看護師に求められるICTスキルを磨くと共に、個人情報の保護やデータの管理といった、いわゆる「情報リテラシー」を身に付けることができるよう、教育を行っていきます。
また看護学部棟は、フル無線LANになっているので、ノートパソコンを使って、いつでもどこでもインターネットなどにアクセスし、ウェブ上の教育学習サービスを活用することができます。
スキルスラボ
看護学部では、看護技術を確実に習得するために、シミュレータを用いて演習を行うスキルスラボを設置いたしました。このラボは、高機能シミュレータや注射等の演習モデルを配置した基本的看護技術のトレーニングを行う技術習得コーナーとテレビ・パソコンなどを使用し、振り返りやカンファレンスを行うコーナーがあります。より臨床に近い状況設定で、知識・技術・態度を統合する体験型の学習や、自己点検を行いながら繰り返しトレーニングを行う場として活用できるよう、学習の目的に応じた環境になっています。年齢、性別、体格も異なる学生が、一つひとつの技術を全員が確実に習得できるよう、全教員で個性を尊重した学習支援を行います。
採血・静脈注射の練習採血・注射モデル
採血・静注シミュレータ 【シンジョーⅡ】
電動循環式・上腕注射訓練模型、臀筋注射2ウェイモデルなど
呼吸音聴取の練習
呼吸音聴診シミュレーター“ラング”
フィジカルアセスメントモデル
フィジコ、フィジコ対応心電計
万能型成人実習モデル 【さくらⅡ】
AEDレサシアントレーニングシステム
スキルレポートタイプ、スキルガイドモデル
救急蘇生セット、気管挿管セット、吸引シミュレーター、吸引モデルⅡ型など
小児用シミュレーター
ALSベビートレーナー ハートシステム
レサシ・ベビーA,ジュニアA型、アン4体組み、バイタルサインベビーⅡ、保育器など
学習コーナー
シミュレーションコーナーでの練習後、学習コーナーで、技術のチェックやカンファレンスをします。
全教員での支援
確実に習得できるまで全教員で支援します。
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国際看護研修
グローバルマインドを持った看護師を育成するために、本学の豊富な国際交流のネットワークをいかした国際看護研修を実施。アメリカ合衆国、フィリピン共和国、韓国で研修を行っています。フィールドリサーチやシャドーイングを通じて各国が持つ、それぞれのテーマや課題について学びます。また、研修を通じて、世界の諸問題に対する関心を持ち、グローバル化の進む社会で活躍できる看護師を育成します。
アメリカ研修
全米屈指の医療系大学院大学であるカリフォルニア大学サンフランシスコ校において、看護先進国である米国の看護理論や実践に関する講義と、参加者それぞれが立てたリサーチテーマに沿った、医療施設訪問調査、医療従事者へのインタビューを行います。
それらを通じて、医療・健康に関してグローバルな視野で考察すること、文化コンピテンシー力を高めること、両国の看護実践を比較し、日本の看護ケアに関する考察を深めることをめざします。
ザンビア研修
ザンビア共和国で最大規模を誇るザンビア大学での講義や付属病院、保健所、農村地域の医療施設の視察を通して、ザンビアの医療・看護実践を学びます。さらにはや孤児院、小学校などの見学を通して、現地の人々の生活や文化を理解し、多様な価値観に触れ、それぞれの看護観を深めます。
フィリピン研修
フィリピン共和国キャピトル大学において、保健医療および看護に関する特別講義、同大学付属病院や各種医療施設の視察により、現地の医療や公衆衛生および健康保険などに関するケーススタディを、フィールドリサーチを通じて行います。
また、2017年度よりフィリピン大学、イースト大学での研修もスタートしました。同大学に併設する同国最大級の国立フィリピン総合病院の視察や、臨地実習への同行を通して看護の学びを深めます。
韓国研修
医科系総合大学である仁済(インジェ)大学において、韓国の医療制度、看護ケア、看護教育などに関する講義を受講し、多様性を尊重したケアを提供することの重要性を学びます。
付属病院では、第三次医療機関における医療と看護ケアについて、シャドーイングを通じて理解を深めます。また、歴史記念館などを訪問し、隣国である韓国との友好交流の重要性を学習します。
スウェーデン研修
スウェーデンの社会保障・医療福祉システムに関する講義や大学病院、高齢者グループホーム、初期医療センターの視察を通して、スウェーデンの社会、法的整備の観点から、日本の医療・看護のあり方を考察します。現地の大学生との交流、博物館、美術館等の見学を通して、生活や文化を理解し、人間としての視野を広げます。
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