【国際教養学部】FILA/CMS FD Research Seminarを開催しました

「持続可能な未来に向けた“人間化の力”としての大学を再構想する」

2026年5月20日、創価大学国際教養学部(FILA)は、創価大学マレーシア研究拠点との共催により、マレーシア国際イスラム大学(International Islamic University Malaysia: IIUM)のザイナル・アビディン・サヌシ教授をお迎えし、FILA/CMS FD Research Seminarを開催しました。
ザイナル・アビディン・サヌシ教授は、IIUM政治学・マダニ研究学科の教授であり、Sejahtera Centre for Sustainability and Humanityの元所長です。持続可能性、人間開発、倫理、高等教育の社会的役割に関する研究および大学改革の実践に幅広く携わってこられました。

本セミナーでは、「Sejahtera and Communiversity: Reimagining the University as a Humanizing Force for Sustainable Futures(セジャテラとコミュニバーシティ――持続可能な未来に向けた“人間化の力”としての大学を再構想する)」 と題し、分断と不確実性が深まる現代社会において、大学はいかなる使命を担うべきかについて議論が行われました。
講演の中でザイナル教授は、現代の高等教育システムが、大学ランキング、研究業績、国際的可視性を過度に重視する一方で、「知恵」や「人間としての責任」、「社会的ウェルビーイング」といった本質的価値を十分に重視できていない現状について批判的に論じました。
また、IIUMが提唱する「Sejahtera」の理念をもとに、知的成長のみならず、倫理性、精神性、思いやり、生態学的意識、社会的責任を統合した「全人的教育(holistic education)」の重要性を強調されました。
さらに講演では、「Communiversity」という概念も紹介されました。これは大学を、社会との相互的な学びと協働に基づく“生きた知の共同体”として再定義する考え方です。このアプローチでは、地域社会を単なる支援対象として捉えるのではなく、学びを共に創り出すパートナーであり、知識の担い手として位置づけます。
本セミナーは、大学教育を人間の幸福や持続可能な未来とどのように再接続していくべきかについて、多くの示唆を与える機会となりました。
また、ザイナル教授は、複数大学での実践経験を踏まえながら、教育・研究・イノベーション・地域連携を、いかに大学の一貫した使命として統合できるかについても論じられました。
参加者とのディスカッションでは、グローバルな課題に向き合いながら、責任あるグローバル市民を育成するために、大学はいかなる役割を果たすべきかについて、活発かつ示唆に富む議論が展開されました。

本セミナーには、学内の教員、研究者、学生が幅広く参加し、21世紀における高等教育の本来的使命について改めて考える貴重な機会となりました。
国際教養学部(FILA)およびマレーシア研究拠点は、今後もマレーシアをはじめとする海外パートナー機関との国際学術交流および学際的対話を推進し、グローバル・シティズンシップ教育、持続可能性、人間中心の学びに関する教育・研究活動をさらに発展させてまいります。

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