科目紹介

人間のからだとこころの授業概要

構造機能学Ⅰ

1年次
人体の構造(解剖)と機能(生理)に関して、看護実践に重要なことに焦点をあてて学ぶ。機能に関する知識を、構造や分子レベルでの現象(生化学)と関連づける習慣を養う。
序論として解剖生理学の知識と深い理解が看護実践の土台となることを述べ、ホメオスタシス(恒常性)とフィードバック機構の重要性を学んだ後、細胞と組織、皮膚と膜、血液、循環器、呼吸器、消化器、泌尿器のジャンルごとに学ぶ。原則としてまず正常な人体の構造を、次にその機能を学ぶ。

構造機能学Ⅱ

1年次
構造機能学Ⅰに引き続いて、人体の構造(解剖)と機能(生理)に関して、看護実践に重要なことに焦点をあてて学ぶ。機能に関する知識を、構造や分子レベルでの現象(生化学)と関連づける習慣を養う。
解剖生理学の知識と深い理解が看護実践の土台となることを前提に、内分泌、生殖器、骨格、筋、神経、感覚、免疫のジャンルごとに学ぶ。原則としてまず正常な人体の構造を、次にその機能を学ぶ。

生化学の基礎

1年次
生化学の基礎知識をわかりやすく解説し、健康な生体機能と病気の成り立ちに関する深い理解につなげる。疾患との関連を重視した代謝や遺伝子について学ぶ。生化学を学ぶために必要な化学の基礎知識、代謝総論、生命維持に必要な栄養素の構造と性質、酵素、糖質・脂質・タンパク質・核酸代謝、エネルギー代謝の統合と制御、遺伝情報、代謝と疾患について学ぶ。

病態生理学

1年次
看護実践の役に立つ病気の成り立ち(病態生理学)の基礎知識を学ぶ。患者の体に起きている変化を深く理解できるようにする。疾病の回復を促進する医学的治療を理解するための基礎知識を習得する。原則としてまず構造と機能の異常(病理病態)を、次に症状とその成り立ち(病態症候)を学ぶ。病理病態として体液の異常、血行障害、炎症と修復、免疫および免疫疾患など、病態症候としてショック、意識障害、発熱・低体温、浮腫、倦怠感などについて学ぶ。

栄養学

1年次
生活現象を続けていくために外界から摂取しなければならない食物の成分を栄養素といい、たんぱく質、炭水化物、脂質、ビタミン、無機質に分類される。栄養学はこれら栄養素が生体内でどのように利用され、からだに影響しているかを探求する学問であり、その知見を主に講義形式で紹介する。食生活のあり方や栄養摂取が健康のベースであるということを、履修生が認識できるようになることを目標に講義を進めたい。授業計画として、栄養素の種類とはたらき、その消化・吸収、エネルギー代謝等について解説し、さらにライフステージと栄養などにも触れる。

診断治療学Ⅰ

2年次
臨床で役立つ「疾患の知識」を学ぶ。疾患の数を精選し、ジャンルごとに解説する。
血液・造血疾患、循環器疾患、呼吸器疾患、消化器疾患、代謝・栄養疾患、腎・尿路疾患、水・電解質異常、内分泌疾患について学ぶ。

診断治療学Ⅱ

2年次
臨床で役立つ「疾患の知識」を学ぶ。疾患の数を精選し、ジャンルごとに解説する。
生殖器疾患、整形外科疾患、神経・運動器疾患、自己免疫・アレルギー疾患・免疫不全、感覚器疾患、感染症、精神疾患、子どもの疾患について学ぶ。

薬理学

2年次
薬理学では、薬物(医薬品)と生体との相互作用によってどのような効果(薬理作用)が現れるかを理解する学問である。医薬品とは主として患者の疾病の治療に用いられるものであり、効果的に薬物治療を行うためには、医薬品に対する基本的な知識の習得が必要である。そのため、薬理学は総論と各論に分けて講義を行う。総論では、薬物の生体内動態、すなわち薬物の摂取、吸収から排泄までの薬物の挙動を中心に、薬物相互作用なども理解していく。各論では、疾病別に中心となる薬物治療を薬物の作用機構や副作用との関連などを含めて理解していく。

心理学

2年次
看護師に必要とされる「患者やその家族の理解」「援助の理論と技法」「コミュニケーション能力」を培うために必要とされる心理学の知見を講義する。具体的には、前半では発達段階ごと(胎児期・新生児期・乳幼児期・児童期・青年期・成人期・老年期)の心理的特徴の知見を講義する。後半では、「看護師の自己理解と患者理解」「患者と家族」「病院における患者の生活空間」「看護師のコミュニケーション」「妊産婦の心理的特徴」「高齢者介護と家族」「看護師のメンタルヘルスと職場環境」など、看護にまつわる人間関係に関する心理学の知見を講義する。

看護とリハビリテーション

2年次
リハビリテーションの理念と知識を正しく理解し、障害をもった人が「自分らしく、よりよく生きる」ために必要な支援は何かを理解し看護の各専門分野で実践できるようにする。その上でチームケアの共通認識と役割を理解し、保健・医療・福祉職との協働連携できる専門職を育成することを目標とする。講義ではリハビリテーションの基礎知識、評価と治療、ADLとQOL向上をめざしたリハビリテーション、関連機器の活用、生活環境などについて、演習では動作介助について、看護の現場で必要な知識を学ぶ。

健康と社会の授業概要

人間関係とコミュニケーション

1年次
医療従事者は、患者や他の医療関係者と良い人間関係を築くことが重要であり、高いコミュニケーション能力が求められる。本講義では、人間関係を築く要因を探り、他者との関係形成にコミュニケーションスキルの活用の重要性を教授する。さらに看護師に必要な人間関係の構築のための知識・技術の習得を目的とし、体験的に理解できるように講義とロールプレイング、ロールプレイングの振り返りの流れで授業を展開する。最終的には、コミュニケーションスキルである傾聴、共感、要約して表現できる力を養う。

健康と生活

1年次
人間の生活と健康・疾病の関連について多面的な側面から教授するとともに、健康増進・疾病予防に向けた取り組みについて、理解できるよう教授する。これらを通し、看護の対象となる人間について、生活と健康の視点から総合的にとらえる力を養う。

生命倫理

1年次
近年のライフサイエンスの急速な進展により派生してきた、ES細胞・iPS細胞に関する研究や人工授精・体外受精・人工妊娠中絶などの「生をめぐる生命倫理問題」や、脳死・臓器移植や安楽死・尊厳死などの「死をめぐる生命倫理問題」に注目が集まっている。
 看護の現場ではこうした問題に直面することになるが、ライフサイエンスの内容を学ぶとともに、生命倫理学(バイオエシックス)を学ぶことも重要である。ここではライフサイエンスとバイオエシックスの概略的な歴史を最初に学び、その中で提唱されてきた生命倫理問題に対峙する思想・哲学を学ぶ。そうした知識をもとに、後半では「生命操作技術や延命操作技術はどこまで許されるか」などの具体的問題について幅広いディスカッションを行う。

社会保障・社会福祉論

2年次
社会保障・社会福祉の基本理念と看護に関係する制度の基本的仕組みを理解する。取り上げるテーマは、以下のとおりである。
「社会保障の基本理念、発展の歴史と全体像」「医療保険の仕組み、現状と課題」「医療提供体制の現状と課題」「社会福祉の基本的仕組み」「障害者問題の理念と自立支援の仕組みと課題」「高齢者福祉の現状と課題」「児童福祉と少子化対策の動向」「生活保護制度の現状と課題」「介護保険の仕組みと現状」「年金制度の仕組みと現状」「雇用問題と労働保険の仕組み」「少子高齢化と社会保障の課題」について解説する。

公衆衛生入門

2年次
健康・疾病に影響をおよぼす社会的要因について多面的に理解できるよう、健康・疾病と社会の関連について、物理的環境・人的資源・地域保健医療福祉、社会制度などの観点から教授する。また、公衆衛生の対象としての個人および集団(population)と、個人および集団の疾病の予防(一次予防・二次予防・三次予防)、健康増進(ヘルスプロモーション)の意義と方法を理解できるよう講義を展開する。さらに、保健・福祉・医療の各制度を整備充実させていくための健康政策の意義と戦略についても学習する。

疫学・保健統計

3年次
疫学とは、人間集団を対象とし、健康状態、疾病の分布、頻度、要因を明らかにし、予防・治療の方途を探究する学問である。本授業では、疫学の定義と歴史を概説し、疫学研究のデザインと方法論、疫学の実践について説明する。あわせて、看護・保健活動の実践に必要とされる統計学的能力として、死亡率、平均寿命などの人口統計指標の読解、統計データのまとめ方、統計学的有意差検定、回帰分析の手法を教授する。さらに、量的データと質的データを用いての解析法とデータの図示化を説明する。