2022年9月取材 (写真は学生時代、フィリピン研修に行った際のもの)

2022年12月20日

【Pioneer】 卒業生インタビュー Vol.2 大島里沙さん

  • Profile
    ♦京都府出身
    ♦看護学部2018年卒業
    ♦大阪市都島区保健福祉センター勤務

生命の世紀を創るパイオニア(Pioneer)である創大看護学部生―――
今回は、卒業生インタビューとして、大島里沙さんにお話を伺いました。
「人の幸せ」に貢献したい
看護学への関心から看護師へ 
自分にとって身近な存在である家族や友人が、病気で苦しんでいた時、ただ話を聴くことや、手を握ったり背中をさすることしかできず、根本的な病気を治すための治療に貢献できないことへの悔しさともどかしさを感じていたことがありました。そんな中、病院にお見舞いに行った際に、車いすや松葉杖を使用して多くの患者さんが院内を行き交う光景に衝撃を受けました。健康なことは当たり前ではないと気づき、“病気で苦しむ人やなにか困っている人がいれば少しでも力になりたい、人の役に立ちたい”と、より一層強く考えるようになりました。

その後の進路として、医者や教育の道も考えていたのですが、看護学が、生活にまつわる知識や技術を学べることを知り、関心を持つように。生きている限り誰もが病気になる恐れがあるため、看護学は、自分にも他者にも一生役に立つ学びだと思い、看護学部への入学を決めました。
看護学を学ぶ中、傾聴して相手の気持ちに寄り添うことやタッチングは、大切な基礎看護技術のひとつであることを学び、“苦しんでいる家族や友人に対して何もできないな”と無力感さえ感じていた当時の自分も、すでに看護を実践していたんだと知りました。看護は日常に深く根付いており、一生涯役立つ学びを得られたことに心から感謝しています。



1年生の時に参加した実習では、ある看護師さんが患者さんの手をギュッと握って声をかけ、ケアしたときに、患者さんの様態がスッと落ち着いたんです。“こんな一瞬のかかわりで様態って落ち着くんだ”と、看護の力のすばらしさを実感しました。“自分もこの看護師さんのように、強くて優しい人になりたい!”と思いました。その後の実習でも、忙しい中でも心温まる看護を実践していた看護師さんたちに出会い、看護師になろうと決意しました。


看護師から保健師へ
3年間横浜市内の病院で勤務をする中、様々な患者さんと出会い、患者さんが地域に帰った時に、様々な病気・障がい・社会的背景と向き合いながら生活をする事を目の当たりにしました。それから、院内だけでなく、地域で暮らす人々の健康を守りたいと思うようになりました。
“地域”への関心については、今思えば、大学時代に、フィリピンとアメリカへ国際看護研修に参加した経験も大きいと思います。各研修では、その地域ならではの文化や国民性、多様性に応じた看護・医療を提供していることを知りました。日本との違いに驚きもありながら、漠然と、地域に根差した看護を展開することに魅力を感じていました。

 

一方で、看護師と保健師とでは関わる対象者や役割、業務内容、働き方等が全く異なるため、これまでの看護師経験をどのように活かすことができるのかという不安がありました。最終の決め手となったのは、病院勤務時代の患者さんとの出会いです。辛い入院治療中であるにも関わらず、「これから何だってできるし応援しているよ。」と励ましてくださいました。その真心に、「これから先、少しでもしたいと思ったことは、結果がどうであれ何でも挑戦しよう」と心に決めることができ、転職に踏み切ることができました。

保健師として働き始めたところですが、当たり前に健康で暮らせる日常、何気なく笑顔で過ごせる日常をサポートできることが嬉しいなと思います。
大学の指針を胸に
病院勤務をする中で、目の前の患者さんのために頑張りたい!と思う反面、業務の大変さに苦しくなった時は、「英知を磨くは何のため 君よそれを忘るるな」との大学の指針を思い出していました。何で自分は看護師になったのか、原点に立ち返り、「この学びや苦しみは、大変思いをしている人に、もっと寄り添うことができるために必要な経験かもしれない、もう少し踏ん張ってみよう!」と奮起することができました。
また、進路で悩んだ時は、この指針が根底にあったおかげで、これからのキャリアや、広くは人生について「何のために仕事をするのか、どのように人の役に立ちたいのか、どんな自分でありたいか、人生をかけて成し遂げたいことはなにか、仕事に限らず、どうすればより人間的に成長できるだろうか」等、これまでの歩みと今後の方向性を見つめ直すことができました。



改めて創大でよかったこと
とにかくいい人に巡り合えたこと。同期とは今でも定期的に連絡を取り合っています。キャリアの話からプライベートの話まで、いろんな話をして、「じゃあ、それぞれの場所で頑張っていこう!」って励まし合える友達を持てることはすごいことだし、ありがたいことだなと思います。
看護学部の先生も、保健師を目指すにあたってサポートしていただいたり、ずっと卒業生を応援してくださっているなあと感じます。心強いです。
また、海外の大学や留学生との交流が盛んで、国際看護研修を通して視野や価値観を広げることができた点も本当に良かったです。
 
受験生へのメッセージ
創大は、シンプルに言うと最高です!寮や学部での日々を通じて卒業後もお互いを励まし合える生涯の友情を築けますし、なにより挑戦することに寛大です。学習環境や留学費用等へのサポートに加え、教職員や世界中の大学関係者の方々が夢や目標を応援してくださっています。創大が建設された時のエピソードには、「大学は大学に行けなかった人たちのためにある」とあります。ただ学問について学ぶだけでなく、その先にある、人や社会の平和、そして自他共の幸せのためにという目的感をもって学ぶことができる場所だと考えます。
ぜひ創大で、それぞれの夢や目標に向かって、自分にしかできない挑戦をしてもらいたいです!
ページ公開日:2022年12月20日
  • キャンパスガイド2023看護学部