2023年1月取材

2023年02月16日

【Pioneer】 卒業生インタビュー Vol.4 藤田秀美さん

  • Profile
    ♦愛媛県出身
    ♦看護学部2018年卒業
    ♦横浜市内の病院に勤務後、オーストラリアのシドニーでアシスタントナースとしてワーキングホリデー中。
     ※写真は学生時代のもの

生命の世紀を創るパイオニア(Pioneer)である創大看護学部生―――
今回は、海外で活動する卒業生の紹介として、藤田秀美さんにお話を伺いました。
志を持ち続けたことでキャリアが拓かれた

▼今のお仕事について

オーストラリアのシドニーで、アシスタントナース(看護助手)として働いています。渡航後4ヶ月で介護士の資格を取得し、アシスタントナースになりました。派遣会社を通じて現地の介護施設で患者さんの日常生活援助や看護師の処置の補佐をしています。でも、病院で働いて医療英語を身に着けたいという目標があるので、今は病院就職できるように就職活動にも励んでいます。
  


▼いつから海外志向に?

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ずっと海外で活躍したいなー、まずは留学したいな―と考えていました。創大看護学部に入学後、国際看護研修でフィリピンとアメリカの医療現場を視察。フィリピン研修に参加した際、医療体制が十分でない農村地域において、地域の住民同士で助け合って在宅看護をしている様子に衝撃を受けました。フィリピンで大変な思いをする人の命を救いたい、との思いが芽生えつつ、日本の在宅看護はどうなのか?との疑問を抱きました。帰国後、調べていく中で、日本の在宅医療も課題が様々あることを学び、まずは日本の課題解決に貢献したいと思いました。
 フィリピン研修
 アメリカ研修

▼海外の医療現場を経験しようと思ったきっかけ

卒業後、病院に就職し、外国人患者さんを受け持つ機会がありました。しかし、伝えたいことを伝えられない、話していることが理解できないことにもどかしさを感じることも。そんな中、自分が今後どこでどのように活躍したいかキャリアを考える中で、海外で活躍する、というよりも、日本に住む海外の患者さんが安心して過ごせるようなサポートをしたいと思うようになりました。そのためには、しっかり医療英語を習得する必要があると考え、一定期間、医療英語が飛び交う中で語学力を鍛え経験を積もうと、看護師インターンシッププログラム*1に参加しました。

*1:臨床で1年以上経験を積んだ正看護師が、短期間で看護助手の資格を取得し、海外の看護・介護の現場を経験できるプログラム


▼日本とオーストラリアでの働き方の違い

カルチャーショックの意味では、患者さんへのケアが、日本の病院で実践していたほど丁寧でなかったり、清潔概念のギャップです。日本人メンバーときれいに整頓・清掃したときに、さすが日本人だね~と言われることもあります。
いい面では、大きく2点。1つは残業がほとんどないこと。仕事が終わっていなくても、「患者さんを守るには私たちが健康であることが大事!残りは交代のナースに引き継ごう!」と、早く帰るように促されます。笑 私としては仕事が終わっていないのに帰るのは気が引けるのですが、医療従事者の健康、労働環境を大事にしているな~と感じます。
お昼休憩でも、患者さんのことが気になって早く仕事に就こうとした時は、「あなた、あと5分休めるわよ!」と、何で休憩を削るの!?という反応までされます。笑

もう一つは、気持ちをダイレクトに伝えてくれること。患者さんに、「あなた明日も来るの?ずっとここで働いてちょうだいよ」と、気持ちをはっきり伝えてくれる事がとても励みになります。ちょっと手伝っただけですっごい感謝を伝えてくれたり。
スタッフの方も、あなたを始め日本人はまじめに取り組んで、伝え方も思いやりがあり、関わりやすくてありがたいわと言っていただけることはとても嬉しいです。
  

▼創大に進学したきっかけ

きっかけとなったのは創大に通う兄の存在です。創大に通うようになって、それまでとは別人のように、会うたびに明るくなっていたり、友達とイキイキと活動している姿を見て、創大は何か違うと思いました。また、私が創大を受験するか迷っていた時に兄の友人が励ましてくれ、こんな温かい大学があるんだと思いました。
ただ、当時母が祖母を介護していたこともあり、兄だけでなく私まで上京するのは申し訳ないな、という想いで、地元の看護学部がある大学の受験を検討していました。心のどこかでは、やっぱり創大に行きたいな、という想いもあったのですが、、
受験直前に、突如母から、創大に行ってほしいとの一言。受験の申請まで済んでいました笑 受験するつもりではなかったため、特に理系科目の対策は全然できておらず、ダメもとではあったのですが、全力で挑んだ結果、第1志望校と創価大学両方から合格通知が。もともと創価大学に行きたい、という想いがあったので、創大に進学することを決めました。

 1年生の時のユニフォーム贈呈式にて

▼働く上での軸
看護学部の3つの指針は、看護をする上で大事な軸となっています。一人ひとりの患者さんを一人の“人間”として尊敬して看護にあたること。医療現場は忙しく、時には気を配れないこともあるけれども、「生命の尊厳を探究する」―患者さんの尊厳を守りたいと思い起こし、時間がなければ、後で時間を作り出し、患者さんと関わってニーズを引き出したりと、指針を根本に工夫を凝らして看護を展開しています。

抱負
今後は、オーストラリアで医療英語を学びつつ現地の医療介護の現場で働いた経験を生かして、日本で海外の患者さんを対象とした訪問看護ステーションを設立することを目標にしています。
受験生へのメッセージ

私は受験当時、創価大学と国公立の大学とで進路を迷っていた時期がありましたが、あのとき創価大学に行くと決めて本当によかったなと心の底から思っています。社会人になってからも切磋琢磨し励まし合える一生涯の友情を築けたり、看護学部内に留まらず海外研修や部活動に挑戦できたことは、創価大学で過ごせたからこそだと確信します。何かに挑戦するときや悩んだとき、親身にサポートしてくださる教員の皆さんや創大の先輩、友人がたくさんいます。創価大学には「英知を磨くは何のため、君よそれを忘るるな」という指針があります。何をするにも「何のため」という目的を突き詰めていくなかで、自分の将来像や理想が明確になり、自己成長の四年間になることは間違えないです。
受験生の皆様を心から応援しています。そしていつか創価大学でお会いできることを楽しみにしております!

ページ公開日:2023年02月16日
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