丹木の歳時記2025 長月(二)

二十四節気の白露を迎えました。暦の上では秋の気配が漂い、露が下りる頃のはずですが、今月に入ってからも猛暑日が続き、なかなか実感はわきません。それもそのはず、1898年に東京気象台が統計を取り始めてから、今年の夏は最も気温が高かったそうです。
それでは秋の気配が全くないかといえばそうでもありません。夏至の頃に比べると、東京の日の出時刻は1時間ほど遅くなり、日没は1時間半ほど早くなっています。
つまり、日中の時間はおよそ2時間半も短くなっているのです。また「秋の夕日はつるべ落とし」というように、地平線に対して太陽が沈む角度が垂直に近くなるため、夕方は急に暗くなります。朝夕はいくぶん涼しく感じられるのもこのためでしょう。
イチョウ並木を見上げると、銀杏(ぎんなん)が色づき始め、栗によく似た栃の実も落ちています。ミンミンゼミに混じり、ツクツクボウシの鳴き声も目立つようになりました。耳を澄まし、目を凝らせば、残暑の中にも「小さい秋」はそこかしこに隠れているようです。
思い返せば昨秋はいつまでも暑く、夏から急に晩秋になったような気候でした。「暑さ寒さも彼岸まで」と言います。秋分を迎える頃までには、この暑さが和らぎ、秋めいていることを期待したいものです。

本部棟
ダリア
葛(クズ)
仙人草(センニンソウ)
鶏頭(ケイトウ)
藪蔓小豆(ヤブツルアズキ)
藪蘭(ヤブラン)
ガガイモ
銀杏(ギンナン)
ゴンズイ
栃の実(トチノミ)
珊瑚樹(サンゴジュ)

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