丹木の歳時記2026 皐月(二)
数十年前の4月、筆者は新入生としてかつての滝山寮に入寮しました。寮と大学の往復だけで生活が完結していた当時の寮生は、同級生から「滝山原人」と呼ばれていました。
そんな原人たちも、時には八王子駅周辺に買い物に出かけます。その足として欠かせなかったのが50ccの原付バイク。5月のある日、筆者は原付免許を取得するため、府中運転免許試験場へと向かったのでした。
一夜漬けの勉強がたたったのでしょうか。無事に免許を手にした安心感もあってか、帰りの電車内でついウトウトしてしまったのです。はたと気づいた時には八王子駅。発車間際に飛び降りましたが、片方の靴が閉まるドアに挟まってしまいました。慌てて足を引き抜くと、靴だけが「すぽっ」と脱げ、電車は無情にも筆者の靴をドアに挟んだまま、次の駅へと走り去っていったのでした。
呆然とホームに取り残された筆者は、駅員さんに事情を話したところ、高尾駅にそれらしき靴があるとのこと。不思議そうな周囲の視線に耐え、けんけんしながら高尾まで靴を取りに行ったのでした。5月になると思い出す、何とも切ないエピソードです。
さて、新生活の緊張が解け始めるこの時期は、五月病も顔を出します。新入生の皆さんは十分に睡眠をとり、高尾まで靴を取りに行く羽目にならないよう(笑)、体調管理に努めて下さいね。
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