丹木の歳時記2024 神無月(一)

このところすっきりしない天候が続き、特に週末は雨の日が多かったため、思うように撮影できませんでした。やむなく合羽を着て小雨の中で撮影に臨みました。秋の撮影でとりわけ厄介なのは荒地の盗人萩(アレチノヌスビトハギ)の種。この植物は北米原産のマメ科の植物で国立環境研究所の侵入生物データベースにも記載されている外来種です。それでどう厄介なのかと言えばこの種は衣服につきやすく、不用意に草むらに入るとズボンや靴が種だらけになります。「盗人」の名を冠するだけあって、いつの間についたか分りません。しかも払っただけでは落ちにくく取り除くのも一苦労。こうして種を遠くに運んでもらい繁殖地を広げようという戦略なのでしょうが、種の運搬者にされるこちらはたまったものではありません。ということでこの季節にキャンパスの片隅で衣服についた種を懸命に取り除いている人を見かけたら、そのような奇特な人物こそ本欄の筆者と見てほぼ間違いないでしょう(笑)。ところで合羽のズボンは思いのほか種がつきにくく、雨天の撮影のささやかな効用となりました。しばらくは晴れていても合羽を着て撮影することにしましょう。
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