産学連携講座「社会貢献と経済学」第6回授業が行われました
10月26日の4時限に、社会貢献と経済学の第6回授業が行われ、今回は、株式会社先駆の代表取締役社長の中根茂雄氏と株式会社OICHOCのCEOの八幡清信氏を教室に迎えて行いました。
中根氏と八幡氏は冒頭、ブランドというものの由来や重要性について説明。またそこから大企業だけではなく、無名のものであってもブランド力というものは強くできると言及。今回は、「小さな企業の社会貢献活動事例」と題して、約40分間講義を行いました。
両氏は、以前経済学部が主催していた東北復興インターンシップへの同行を通じて、南三陸ねぎの応援プロジェクトを発案、企画しました。南三陸ねぎとは、宮城県南三陸町と気仙沼市の復旧農地を活用した長ねぎの総称です。塩害にも強い南三陸ねぎに両氏は、「不屈のねぎ」という新しい付加価値をつけて、ブランド化に挑戦しました。
その後、地元農家や多くのサポーターの協力を得ながら、地道に活動し、様々なメディアにも取り上げられ、ついにはブランディング事例コンテスト2018では最高賞の大賞を受賞。また世界的パッケージデザインのコンペである、PENTAWARD2019で入賞し、さらには日本パッケージデザイン大賞2021では入選の結果を残すことが出来ました。
講義の後、学生はグループごとに分かれ、ディスカッションを行いました。その後、中根氏と八幡氏との質疑応答が和やかに行われました。
以下、参加した学生の声です。
- 東日本大震災により塩害でネギを作るのが難しいものの、そこをあえて選びブランドにしてここまで大きくしているのはまさに不屈のブランドのネギだなと感じました。逆境をプラスに変える心の強さがとても良かったです。
- 南三陸ねぎ、甘いねぎってだけでは他にまけてしまう。やっぱりバックストーリーって大事なんだなと改めて思えました。また映画の予告のような壮大な紹介映像、この映像に心を動かされました。このような感動体験が知覚品質、そしてブランド力向上につながるんだなと、今回の実体験を通して学ぶことができました。「わからない」との回答でしたが、南三陸ねぎが他に比べて美味しい、甘いのは、なぜなのでしょうか...?
- 南三陸町を訪れた時、何か僕たちにできることをしたいと考え、自分の利益が全く生まれなくても、生産者の助けになりたいと行動を移した姿に感銘しました。ブランドを作るまでに7年間かかったとおっしゃっていましたが、普段何気なく使っているフードブランドや服のブランドも、それぞれにいろんなストーリーや想いがあり、それが消費者に伝わって共鳴され、根強いファンが付くブランドが生まれるのだろうなと感じました。