学部の概要
学部長からのメッセージ
前任の高木功先生の後任として、2024年度より学部長に就任しました。
経済学の「経済」とは「経世済民」の略です。「世(よ)を経(おさ)め、民(たみ)を済(すく)ふ」という意味です。世界に秩序を与え、人々の生活を保障することが「経済」学の使命ということができるでしょう。創立者池田大作先生は、創価大学の将来構想の一つとして、「人間主義経済の研究、すなわち資本主義、社会主義を止揚する、人類の新しい経済のあり方について、理論的・実践的な研究もしていったらどうか」と提言されています(「創価大学設立構想」1969年5月3日)。私は、「自他ともの幸福」を経済学の真ん中に据えることがその鍵だと考えています。
VUCAと呼ばれる将来の予想が困難な時代にあって、人類の新しい経済のあり方を求めて学問し、実践する価値創造の人が求められています。人間教育の世界的拠点=創価大学で 「自分力」を発見してください。Discover Your Potential!
理念・目標
経済学部の教育研究上の目的および基本ポリシーを紹介しています。
理念・目標
経済学部の教育研究上の目的および基本ポリシーを紹介しています。
ディプロマ・ポリシー
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経済学部は、全学、および本学部の教育目標に基づき、以下の能力や学識の修得を求め、学位授与の要件を満たした学生に、学士(経済学)を授与します。
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経済学を用いて、社会現象を複眼的視点から論理的また統計的に理解・分析することができる。
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世界の多様性、および経済問題・社会問題の多面性を理解し、関連する知識と語学力を活用して適切な議論を行うことができる。
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経済学の学修を通じて、自らの行動を律し、また多様性を尊重し、他者と協働しながら、目標を達成することができる。
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経済問題・社会問題に取り組み、人々の平和と幸福の実現に向けて、経済学を用いて解決策を提案することができる。
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カリキュラム・ポリシー
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- 経済学部は、全学、および本学部のディプロマ・ポリシーに基づき、学生がラーニング・アウトカムズを達成できるよう、以下の方針でカリキュラムを編成しています。
- 経済学を用いて、社会現象を複眼的視点から論理的また統計的に理解・分析することができるようになるために、まず、必修科目「ミクロ経済学」「マクロ経済学」で経済理論の基礎を、「経済数学入門」「基礎統計学」で数量的分析の基礎を学びます。その後、中級レベルのミクロ経済学、マクロ経済学、また「データサイエンス」など統計関連科目を学び、応用経済学の諸科目を段階的に履修します。こうして経済学を用いた社会分析の具体的手法を学び、複眼的視点をもった論理的・統計的思考力を養います。
- 世界の多様性、および経済問題・社会問題の多面性を理解し、関連する知識と語学力を活用して適切な議論を行うことができるようになるために、必修科目「経済と歴史」で経済への歴史的アプローチを、必修科目「簿記入門」で簿記の基礎を学びます。2年次からは、コース導入科目である「金融論」「財政学」「日本経済史」「開発と貧困の経済学」「気候変動の経済学」等を履修し、世界の経済・社会問題に関連するより高度な知識を学び、それをもとに自ら課題を設定する力を養います。
また、必修科目「学術文章作法」(共通科目)、英語(6単位必修)で、言語表現力の基礎を学びます。IP (International Program) では、学術英語を学んだ後、英語で経済学を学び、英語によるコミュニケーション力を養います。
さらに、必修科目「演習 Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ」において、具体的な経済問題・社会問題についてディスカッションを通して学び、討議推進力を養います。さらに、SUCCEED (Soka University Courses for Comprehensive Economics Education) プログラムの科目を履修することにより、世界から集まった留学生とともに英語で、日本・アジアの経済問題・社会問題を学ぶことができます。 - 経済学の学修を通じて、自らの行動を律し、また多様性を尊重し、他者と協働しながら、目標を達成することができるようになるために、まず、1年次の必修科目「初年次セミナー」(共通科目)でタイム・マネイジメント、グループ学習、アクティブラーニングの基礎を学びます。その後、「演習Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ」、IP (International Program)、その他の専門科目でグループ学習やアクティブラーニングを行い、自己育成力、対人基礎力、目標達成力を養います。
- 経済問題・社会問題に取り組み、人々の平和と幸福の実現に向けて、経済学を用いて解決策を提案することができるようになるために、必修科目「演習Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ」で個人やグループでのリサーチを通して、経済・社会問題に取り組みます。また、「社会貢献と経済学」で、経済学がいかに社会に貢献し得るのかを実践的に学び、「人間主義経済学」では、人間主義に基づいた新しい経済の在り方を構想することによって、人々の平和と幸福の実現に向けて経済・社会問題の解決に取り組みます。さらに「演習Ⅳ」「卒業論文研究」では、教員の指導のもと、個人で課題を設定して、経済学を用いて、その解決策を提示します。
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アドミッション・ポリシー
- 経済学部は、創価大学のアドミッション・ポリシー並びに本学部の理念・目的に基づいて、本学部の教育目標で提示した人材へと育ちゆく資質・能力を備えた学生を広く国内外から、以下のような方法で選抜します。
- 経済学部が、開学以来、掲げてきた人間主義経済の理念に共感し、世界の平和と人類の幸福に貢献し、グローバル社会でリーダーとして活躍する意志をもって本学部での学修を希望する学生。総合型選抜(PASCAL入試、小論文方式)、学校推薦型選抜(指定校推薦入試)において、面接試験を通してその意志を評価します。
- 問題発見・解決、さらに論理的な思考・判断・表現に必要とされる十分な知識・技能を修得するための基礎学力を有している学生。総合型選抜(PASCAL入試、基礎学力方式、小論文方式)、学校推薦型選抜(指定校推薦入試)、一般選抜の大学共通テスト利用入試、全学統一入試、一般入試《以下(一般選抜)》、そして外国人入試(英語プログラム「SUCCEED=Soka University Courses for Comprehensive Economics Education」を含む)では、とりわけ、基礎的な知識・技能や思考力・判断力・表現力を評価します。
- グローバル社会で活躍するうえで必須となる基礎的な英語能力を有している学生。総合型選抜(PASCAL入試、基礎学力方式、小論文方式)、では、各種英語資格試験において一定のスコア基準を満たした者に対して優遇する措置をとります。
- 現実の経済社会問題に関心を持ち、自ら考え行動することによって問題解決に主体的に取り組むと同時に、多様な人々と協働して学ぶ意欲のある学生。総合型選抜(PASCAL入試、基礎学力方式、小論文方式)、学校推薦型選抜(指定校推薦入試)では、書類審査と面接試験を実施し、高等学校等までの取り組みにおける主体性、学習意欲を評価します。また総合型選抜(PASCAL入試)では、アクティブ・ラーニングの手法を用いた「グループ・ディスカッション」により、個々人の主体性、多様性、協働性、表現力を評価します。総合型選抜(小論文方式)では「小論文」により、思考力や表現力等を評価します。一般選抜においては、主体性、協働性に関する高等学校等までの取り組みについて出願時に記入を求め、入学後の修学指導等に活用します。
アセスメント・プラン
アセスメント項目 |
アセスメント指標(実施時期) |
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(1) 経済学を用いて、社会現象を複眼的視点から論理的また統計的に理解・分析することができる。 |
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(2) 世界の多様性、および経済問題・社会問題の多面性を理解し、関連する知識と語学力を活用して適切な議論を行うことができる。 |
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(3) 経済学の学修を通じて、自らの行動を律し、また多様性を尊重し、他者と協働しながら、目標を達成することができる。 |
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(4) 経済問題・社会問題に取り組み、人々の平和と幸福の実現に向けて、経済学を用いて解決策を提案することができる。 |
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「求める教員像」及び「教員組織の編制方針」
<教員組織の編制方針>
- 大学設置基準、大学院設置基準及び専門職大学院設置基準に基づくとともに、教育研究上の専門分野等のバランスを考慮しながら、経済学部における教育研究上の目的等を実現するために、必要な教員を配置する。
- 教員間の連携体制を確保して組織的な教育研究を行うために、教育課程や大学運営等において適切に教員の役割を分担する。
- 広く国内外に人材を求め、年齢・性別構成及び社会実践経験等の有無に配慮する。
基本情報
経済学部に関する基本情報です。
基本情報
経済学部に関する基本情報です。
名称 | 経済学部経済学科 |
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開設年月 | 1971年4月 |
学部所在地 | 東京都八王子市丹木町1-236 |
標準修業年限 | 4年 |
入学定員(収容定員) | 190名(796名) |
授与学位 | 学士(経済学) |
学費 | 入学金:200,000円 (入学時のみ) 授業料:950,000円 (各年度) 学友会費:19,000円 (入学時のみ) |
学部紹介書籍発刊のご紹介
英語で経済学を学ぶIP導入などのエピソードや、経済学検定試験・大学対抗戦連覇のエピソードなど、改革の様子が描かれております。
学部紹介書籍発刊のご紹介
英語で経済学を学ぶIP導入などのエピソードや、経済学検定試験・大学対抗戦連覇のエピソードなど、改革の様子が描かれております。
時事通信社から創価大学経済学部を紹介する書籍が発刊
「世界基準の授業」をつくれ -奇跡を生んだ創価大学経済学部IP-
2001年に導入した、英語で経済学を学ぶIP(インターナショナル・プログラム)の導入などエピソードや、経済学検定試験・大学対抗戦9連覇のエピソードなど、経済学部の改革の様子が描かれております。
書籍「人間主義経済学×SDGs -これから経済学を学ぶ人へ-」発刊のご紹介
第三文明社から創価大学経済学部を紹介する書籍が発刊。
書籍「人間主義経済学×SDGs -これから経済学を学ぶ人へ-」発刊のご紹介
第三文明社から創価大学経済学部を紹介する書籍が発刊。
人間主義経済学×SDGs -これから経済学を学ぶ人たちへ-
『人間主義経済×SDGs—これから経済学を学ぶ人たちへ』(第三文明社)が2023年1月26日、発刊されました。
本学の経済学部は、特別な使命を創立者池田先生から託されています。「人間主義経済の研究」です。創価大学開設に先立つ1969年、社会主義と資本主義を止揚する新しい経済のあり方、すなわち人間主義経済の研究をしてはどうかと提案されました。
本書は、創価大学経済学部で教えられている主な専門科目16科目の講義について、新たに書き下ろされた論稿を収録したものです。各章の執筆者は、人間主義経済のあり方あるいは国連SDGsの達成を意識しながら、時に明示的に、時に暗示的に論稿に織り込んでいます。私たちも模索しながら経済学と人間主義そしてSDGsをつなぐという困難な課題に挑戦し、成ったのが本書です。どこからでもお読みください。本書は経済学の宝石箱です。それは言い過ぎでしょうか。あるいは16種類のチョコレートの詰め合わせセットといったところでしょうか。どれをとっても理論と歴史と哲学と情報という微妙に異なる精選原材料とスパイスの多彩なブレンディングを楽しめるはずです。皆さんは、どの章から読みますか。どうぞ「経済学by創価大学経済学部」をお楽しみください。
本書の構成を以下に紹介します:
はじめに
第1章 行動経済学入門──経済学は面白い
〈行動経済学〉小島 健
第2章 マクロ経済学の論点
〈マクロ経済学〉金澤伸幸
第3章 金融論へのいざない──知っているようで知らない金融の正しい知識・理解
〈金融論〉小林孝次
第4章 より良い社会を作っていくためのファイナンス
〈ファイナンス(Principles of Finance)〉佐久間貴之
第5章 新たな価値を創造するためのデータサイエンス
〈データサイエンス〉浅井 学
第6章 食料の不平等な「分配」が解消する世界へ
〈農業経済学〉近貞美津子
第7章 社会へ出る前に学びたい労働経済学
〈労働経済学〉増井 淳
第8章 過去との対話から未来を展望する
〈西洋経済史〉西田哲史
第9章 経済史から見る近世の農民たちの暮らし
〈日本経済史〉神立孝一
第10章 未来の担い手たちに送る「環境経済論」
〈環境経済論〉碓井健寛
第11章 SDGs達成を阻む気候危機に経済学で挑む!
〈気候変動の経済学〉蝶名林 俊
第12章 就業力・社会貢献意識を高めるために──「社会貢献と経済学」の概要
〈社会貢献と経済学〉寺西宏友
第13章 「国際開発協力論」を学んで、SDGs達成に貢献できる人材に
〈国際開発協力論〉掛川三千代
第14章 アフリカ経済を知り学ぶほど、世界の課題が立体的に見えてくる
〈アフリカ経済論〉西浦昭雄
第15章 「人間主義経済学」とは何か?──池田大作の大学論・学問論から考える
〈人間主義経済学〉勘坂純市
第16章 Human Well-Being(人間のよき生)達成の体系としての「人間主義経済学」の構想
〈人間主義経済学〉〈開発と貧困の経済学〉高木 功
おわりに