「社会貢献と経済学」第7回授業が行われました

 10月31日の4時限に、社会貢献と経済学の第7回授業が行われ、今回は、認定NPO法人テラ・ルネッサンス理事、鬼丸昌也氏を迎えて、約40分弱の講義をオンラインにて行いました。

 鬼丸氏は、大学在学時に、「すべての人に未来をつくる能力がある」という識者の言葉に触れ、「人に伝えることならできる」とNPO団体を設立され、世界平和の実現のために、地雷・小型武器・子ども兵・平和教育に取り組まれ、今まで延べ23万人を超える方々に講演を行ってきた方です。

 講義では、コンゴ民主共和国で元子ども兵への支援を通して、遠い地域の紛争と私たちの生活の関係性について言及。「微力だけど、無力ではない」との言葉とともに、自分自身の変化が世界の変化に繋がっていくことを話されました。
 
 講義の後、学生はグループごとに分かれ、ディスカッションを行いました。その後、質疑応答の場となり、「経験していない人が苦しんでいる人にどうより添えられるのか?」との質問に、氏は「それは大きな課題です。ただ経験していないからこそできることがあるし、客観的に考え関わっていけるのでは」と答えていました。

  • 本日のお話は知らないことも多かったですが知ろうと意識しなければいけない問題であると感じました。特に、こども兵の話、こども兵にさせられた男の子の話は考えさせるものがありました。もう2度と母親との繋がりを元のように戻すことができないという言葉はとても深く重く、実際に経験しないとわからないと感じました。また、コンゴで起こっている紛争は先進国による資源獲得によって起こっている、それを消費している私たちにも責任があると気付かされました。自分たちが変わっても何も変わらないと思ってしまいがちですが、微力でも無力ではないという言葉が響きました。そのためには、関心を持つことは本当に大事だと思いました。また、それを周囲の人に伝えていくことは自分たちができることなのではないかと考えます。
  • 私は、ウガンダの南に位置するルワンダに留学に行っていたため、鬼丸さんのお話に非常に親近感を持った。また、私は、社会教育、広い意味で解釈すると、いつでもどこでも誰でも学び合える社会を作るための学問・実践を普段から行っており、人権や学習権の保障に関心を持っていたため、非常に興味深い講義だった。中でも特に興味深かったのは、元子ども兵への社会復帰支援プロジェクトだ。テラ・ルネッサンスでは、①心のケア②基礎教育③職業訓練④収入向上支援の4段階の支援を行なっていた。子ども兵を経験した青年たちにとって、この4段階のプロセスが学び直しであったとの言葉を聞き、その活動の価値を深く理解することができた。留学先のルワンダでも感じたことだが、やはり、働くことは、人間らしさや自尊心、人とのつながりなどを築く重要な営みだと考える。さらに、そうした社会のつながりに生きる中で、豊かな学びも得られるであろう。学びや労働の目的・価値を誰かから決められるのではなく、自分たちで考え、見つけ、行動していけるような実践をしていきたいと思う。
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