「社会貢献と経済学」第3回授業が行われました

 10月3日の4時限に、社会貢献と経済学の第3回授業が行われ、今回は、南三陸ホテル観洋の女将である、阿部憲子氏がオンラインにて登壇。学生に対して、40分弱の講義を行いました。

 阿部氏は、東日本大震災の発災直後から、ホテル利用者だけではなく、地域住民の避難対応に尽力。その後も、新型コロナ禍をはじめとする様々な困難を知恵と行動力で乗り越えて来られた経験を通しながら、学生に語り掛けてくれました。
 
 講義の後、学生はグループごとに分かれ、ディスカッションを行い、オンラインを通して、阿部氏との質疑応答が行われました。その中で、「他人に尽くせる原動力は何か」といった質問には、「我々の仕事の基本であるホスピタリティの心であるし、仲間の存在がいたことが大きいです」と語られました。

 質疑応答が終わり、阿部氏は、経済学部主催で以前行われた東北復興インターンシップやスタディーツアーなどを通して接してきた創大生の姿が「我々を元気にしてくれました。感謝しています。このようなご縁をいただき、光栄でございました。みなさん、機会があれば南三陸にお越しください」と話され、第3回授業は終了しました。

以下、参加した学生の声です。

  • 人々のためにという力をすごく感じました。また、エール券に関する話では行政が行う前から取り掛かっていらっしゃって驚きました。行政の指示を待っていられない、そうしているうちにもなにか行動が必要ということから自分たちでアクションを起こしていく、とても感動しました。今の私たちに必要な力だと思いました。最後には自分で決めて行動して責任を持つこと、本当にその通りであると思います。こういったリーダーシップ力を私も身につけたいと感じました。また、語り部バスのような経験は非常に重要であると思いましたし、私自身も参加して実際に目でみて学ばさせていただきたいと感じました。ぜひ今度南三陸に訪れてみたいと思います。
  • 「1000年に一度の災害は、1000年に一度の学びの場」というフレーズが印象的でした。この言葉は、東日本大震災の経験を単なる悲劇として終わらせるのではなく、その経験を将来に活かし、学びに変えようという前向きな姿勢を感じました。「命を守った決断、判断・防災、減災の重要性・過去の経験を未来へ生かす大切さ」という防災・減災に関する意識も重要だと感じました。
  • 南三陸ホテル観洋の事例は、 震災という未曾有の危機において、ホテルが避難所としての役割を果たすだけでなく、地域コミュニティの再建にも大きく貢献していました。特に印象的だったのは、「心のケア」への配慮です。 学習支援やイベント開催を通して、子供たちの心のケア、そしてコミュニティの結束強化を図ったことは、長期的な復興支援として非常に重要だと感じました。また、「南三陸てん店まっぷ」の発行は、住民のニーズを的確に捉え、地域経済の活性化に繋げた素晴らしい取り組みだと思います。この事例から、 災害発生時の対応だけでなく、その後の復興支援においても、地域住民のニーズを把握し、それに応じた支援を行うことが重要であることを学びました。

 

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