国際言語教育専攻

国際的な大文化交流時代を迎え、優秀な言語教育者の育成ならびに日本語教育専修、英語教育専修の二専修を設置し、高度な教授技能と専門知識を有する言語教育者の育成に取り組みます。

カリキュラム

教育課程の概要について

カリキュラムの特長

国際言語教育専攻
特色

21世紀は、国際的な大文化交流時代を迎え、双方向的な異文化理解とともに、第2言語習得の活性化が、ますます重要になってきています。その前提となるのが、優秀な言語教育者の育成ならびに、相互的な交流・交換です。
本専攻では、日本語教育専修、英語教育専修の2専修を設置し、高度な教授技能と専門知識を有する言語教育者の育成に取り組みます。

領域/研究・教育の内容

本専攻の養成すべき人材像は、端的に言えば、「理論と実践のバランスのとれた言語教育者」です。言語教育者は、専門知識(理論)と専門技能(実践)の習得を必要とする専門職ですので、理論系の科目と実践系の科目をバランスよく配置し、一方に偏しない言語教育者の育成をめざします。

日本語教育専修では、グローバル化する国際社会において、国内外の教育機関で、責任ある立場で日本語および国語の指導ができる言語教育の専門家の育成を目指します。
英語教育専修では、教育学(英語教育)の学位を有する経験豊富な教員が英語での指導を行い、日本にいながらにして、留学と変わらぬ環境を提供することにより、実践的な指導力を備えた英語教員を養成します。

教育方法/指導カリキュラムの特色

日本語教育専修では、日本語教育、国語教育、日本語学、言語コミュニケーションについての専門的学識(理論)と、教育現場における応用(実践)について、バランスのとれた能力の育成をめざします。日本語教育、国語教育の課題を、第二言語習得理論、異文化コミュニケーション、言語政策など、学際的研究分野と関連付け、幅広い観点から探究する能力の育成をめざします。

英語教育専修では、日本人だけでなく世界から留学生を受け入れています。多様な言語的・文化的背景を持つ大学院生と、教員との相互交流を通し、将来日本のみならず、それぞれの国・地域において英語教育を展開する基礎力を養います。その目的を踏まえ、理論と実践の両方に通じ、文化と言語教育との関連にも着目できる専門家の育成をめざします。

日本語教育専修、英語教育専修の両専修に共通する基礎科目として、コミュニケーション理論ならびに第二言語習得理論を開講し、言語教育にかかわる理論的な基礎を学びます。

その上で、それぞれの専修の中で開講されている基礎科目・専門科目・演習科目・実習科目を学び、研究を進めていきます。
前述の通り、理論系の科目と実践系の科目をバランスよく配置しています。理論系としては目標言語(日本語・英語)に対する音声・音韻、文法、語彙などの体系的知識を習得する言語学関連科目群と、言語教授法や第二言語習得理論などの言語教育学的関連科目群があります。

実践系としては目標言語(日本語・英語)の体系的知識を学習者のニーズに応じて教室活動の中で適切に展開できる実践的教授能力(具体的には、ニーズ分析、クラス編成、授業計画立案、学習者の能力評価などを行う能力)の涵養を目指します。

なお、学生の指導にあたっては、複数の教員による集団指導体制を採用し、教員間で常時連携して学生の学習状況を把握し、課程修了のためのサポートを行っていくとともに、授業内容、各学生への指導方針等については、専攻会議(必要に応じては専修ごと)で協議・決定して行っていきます。

カリキュラム情報

英語教育専修(Master's Program in ILE: TESOL)のカリキュラム情報等の詳細は、こちらからもご確認いただけます。

修士課程 日本語教育専修
在学期間

4セメスター(2か年)在学する。

修了単位数

修士論文作成者、リサーチペーパー作成者ともに33単位。

※通算GPA2.5以上が修了要件になります。

指導教員の選定

指導教員「主指導教員」「副指導教員」各1名の合計2名です。
どの教員を「主指導教員」「副指導教員」にするかは、入学後の研究科ガイダンスの際に学生の意見を聞いた上で決定します。また、研究テーマの変更などにより、1年次の「指導教員」と協議の上、2年次からの「指導教員」を変更することは可能です。

履修登録

履修登録は、必ず指導教授等の指導のもとに履修計画を立て、ポータルサイト・学修支援メニューにある「履修・成績(WEB)」から行うこと。
履修計画を立てる際に指導を受ける教員は、入学後のガイダンスで決定する「主指導教員」です。

その他の科目

指導教授などの承認を得て、ほかの研究科・専攻、他大学の授業科目を担当者の許可を受けて10単位以内で修得し、修了に必要な単位(選択科目など)に算入することができます。

履修単位数の制限

各セメスター、16単位程度以下します。

学位論文の提出

2年間で修了する場合は、以下のとおりです。

  春学期入学生の場合 秋学期入学生の場合
  修士論文 リサーチペーパー 修士論文 リサーチペーパー
論文題目・研究
計画書の提出
2年次の6月末 2年次の9月末 2年次の11月末 2年次の3月末
学位論文の提出 2年次の1月上旬 2年次の1月上旬 2年次の6月末 2年次の6月末

学位論文の提出のためには、論文提出時までに20単位以上の単位を修得しておく必要があります。1年次が終わる時には20単位以上修得しておくことが目安です。

修士課程 英語教育専修 (Master’s Program in ILE: TESOL)
Length of Study

Total 4 semesters (2 years)

Required Number of Credits

Students must earn 33 credits including completing a Master’s Thesis in TESOL (a Research Thesis or a Teaching and Learning Project) or a Research Paper in TESOL.

*Cumulative GPA 2.5+ is required for graduation

Selecting an Advisor

For the first semester, the ILE: TESOL Program Advisor will be the initial advisor for all students in order to give advice on registration, courses and other aspects of the program. By the end of the first semester, students must decide on individual primary advisors who will supervise the student for the remainder of their programs. These primary advisors will supervise the student in completing a Master’s Thesis in TESOL (a Research Thesis or a Teaching and Learning Project) or a Research Paper in TESOL during their second year of the program. Students are strongly encouraged to get to know their faculty members during their first semester and discuss the possibility of having the faculty member be their primary advisor until their graduation.

Registration

Students must register for courses through “Course Registration” menu on the Student Portal website after s/he plans the schedule under the guidance of:

Initial Program Advisor for the first semester

Primary advisor for the second, third and fourth semester

Registration for Courses in Other Programs

Students can register for courses of other graduate school programs, both in and outside Soka University, for up to 10 credits over the course of their complete program. Permission to enroll in such courses for credit must be received from the following: 1) the ILE: TESOL Program Chair, 2) the student’s advisor or other university representative who has been appointed and identified by the program, and 3) the instructor of the course for which the student wishes to register.

Maximum number of Credits each Semester

Maximum number of credits each semester: 16

Submission of the Research Thesis or Teaching and Learning Project

In a case where a student completes the program in two years, the schedule will be as follows:

  For April Entry Students For September Entry Students
 

Master’s Thesis (Research Thesis /
Teaching and Learning Project)

Research Paper Master’s Thesis (Research Thesis / Teaching and Learning Project) Research Paper
Submission of a research topic and schedule Late June of the second year Late September of the second year Late November of the second year Late March of the second year
Submission of the completed Research Thesis or Teaching and Learning Project Early January of the second year   Late June of the second year  

In order to submit a Master’s Thesis in TESOL (a Research Thesis or a Teaching and Learning Project) or a Research Paper in TESOL, students are required to earn more than 20 credits by the time of submission. It is preferable for a student to earn more than 20 credits by the end of the third semester.

Please visit our TESOL website for more information
Close

教員一覧

国際言語教育専攻 教員一覧

日本語教育専修教員一覧

英語教育専修教員一覧

Close

学位論文審査基準

修士論文・リサーチペーパー、博士論文における審査基準について

【日本語教育専修】

修士論文(リサーチペーパーを含む)審査基準

(各項目20点満点×5=100点満点)

  1. 研究の問い・目的・方法
    研究の問い・目的が明瞭かつ的確に述べられており、研究方法も適切である。
  2. 先行研究の把握
    先行研究の把握が的確かつ十分で、研究テーマとの関連づけが明確である。
  3. 論理構成
    章立て、論述の展開、結論づけが明確かつ論理的で、得られた成果に対する解釈も適切である。
  4. 独創性・創造性 
    考察の観点や成果が独創的、創造的であり、将来の研究に貢献をする可能性がある。
  5. 言語表現と形式
    明晰かつ適切な言語表現が用いられ、引用方式、書式、図表、参考文献など、形式面もルールに則っている。

【英語教育専修】

修士論文審査基準

(各項目25点満点×6=150点満点)
Ⅰ.序論
問題の所在をより広い教育的・社会的文脈の中で捉えつつ、中心となる研究課題と分析方法を明確に述べている。

Ⅱ.先行研究
関連する先行研究の目的、サンプル、主要な結果、欠点を適切に要約しており、その分野に関し十分な知識を有していることを示している。未解決の課題を明らかにしながら、研究の枠組みを合理的に構築している。

Ⅲ.研究の問い
明らかになった未解決の問題につき、研究の対象と限界を適切に示しながら研究の問いを立てている。

Ⅳ.研究方法
予備調査(必要とされる場合)、データ収集方法を含め、適切なデータ分析方法を適用し、統計分析(必要とされる場合)を用い、結果を批判的に評価している。

Ⅴ.結果と結論
研究の問いに言及しつつ、現在の理論と実践に照らしながら、結果と結論を明確に論理的に述べている。適切な一般化が成され、今後取り組むべき研究課題にも言及している。

Ⅵ.形式とスタイル
APAスタイルに準拠しつつ、先行研究、仮定、推奨事項には出典や引用が適切に成されている。研究に独創性があり、考察を斬新な方法で提示している。

リサーチペーパー審査基準

(各項目25点満点×6=150点満点)

Ⅰ.序論
扱う課題を適切に述べ、より広い教育的文脈におきつつその重要性と目的を述べている。

Ⅱ.先行研究
関連する先行研究に基づき、教育的文脈を明らかにしながら、言語及び指導上の諸問題に触れ、対象とする教育的課題・問題を詳述している。

Ⅲ.ニーズ及び状況分析
先行研究の結果明らかになった懸案事項を反映しながら、学習者のニーズと特定の教育的状況の分析を行っている。

Ⅳ.プログラムの開発
先行研究に適切に関連づけながら、特定の文脈での実行可能性、シラバスと教材、指導法や活動を、評価の方法と共に示している。

Ⅴ.結果と推奨事項
開発したプログラムの長所と限界が示されている。学校や国レベルでの実施に際しての助言に加え、今後想定されるプログラムの改良について提案が成されている。

Ⅵ.形式とスタイル
APAスタイルに準拠しつつ、先行研究、仮定、推奨事項には出典や引用が適切に成されている。開発されたプログラムには深い分析が含まれ、教育的課題に創造的に取り組んでいる。制約と限界を認識しつつも、明確であり、かつ焦点が絞られ、独創的である。

Close

紀要

国際言語教育専攻における学報

2023年度

掲載者
紀要 課程 筆者
社交辞令としての勧誘の実態と機能について 修士課程 中家 久瑠美
掲載論文

https://soka.repo.nii.ac.jp/search?page=1&size=20&sort=custom_sort&search_type=2&q=1709596764997

2022年度

掲載者
紀要 課程 筆者
補足の接続詞における配慮の考察 ―補足の機能が持つ『限定性』の配慮ついて― 修士課程 中後 幸恵
日本語学習者のためのオノマトペ指導用シラバス策定に向けた基礎研究 修士課程 紀 琳楡
感謝の意識と表現をめぐる中日の対照研究 修士課程 李 越
掲載論文

https://soka.repo.nii.ac.jp/search?page=1&size=20&sort=custom_sort&search_type=2&q=7948

2021年度

掲載者
紀要 課程 筆者
日本語の依頼表現に関する一考察 ―「てもらっていいですか」を中心に― 修士課程 佐久川 利奈
「ほう」についての研究 ―意味を中心に 修士課程 趙 慧斌
掲載論文

https://soka.repo.nii.ac.jp/search?page=1&size=20&sort=custom_sort&search_type=2&q=7926

2020年度

掲載者
紀要 課程 筆者
「トイウカ」の配慮機能への考察 修士課程 孫 守乾
自らの意志を表す動詞「やる」
―日本語母語話者の談話における使われ方と学習者が学ぶべき用法―
修士課程 渡辺 園子
オノマトペの再認識と日本語教育への導入のあり方 -日中対照研究に基づいて- 修士課程 蘇 匯文
Story-based Methodology for Developing English Language Proficiency 修士課程 ベイリー ポーラ
アン マリー
The Development of a University Preparatory Program for
Malaysian Chinese Independent High Schools.
修士課程 エヴォン ウォン
Challenges in the Teaching Practicum in Indonesia 修士課程 ヒダヤット ポリム
A Study of Students’ Global Self-Esteem and Their Attitude Towards
Content-Based Classes at a Japanese University
修士課程 大村 孝紀
掲載論文

https://soka.repo.nii.ac.jp/search?page=1&size=20&sort=custom_sort&search_type=2&q=7884

2019年度

掲載者
紀要 課程 筆者
中級日本語学習者に対する段階的文章指導法
―論理に着目した談話構成指導とは―
修士課程 板屋 登子
「大丈夫」のコミュニケーション上の特質 ―語用論の観点からの分析― 修士課程 遠藤 李華
助動詞“可以”とそれに対応する日本語表現についての日中対照研究
―“可以”の用法・機能を中心として―
修士課程 劉 一霖
掲載論文

https://soka.repo.nii.ac.jp/search?page=1&size=20&sort=custom_sort&search_type=2&q=7854

2018年度

掲載者
紀要 課程 筆者
Changes in Undergraduates’ Beliefs in a Pre-service Teacher Training Program 修士課程

平松 理沙

掲載論文

https://soka.repo.nii.ac.jp/search?page=1&size=20&sort=custom_sort&search_type=2&q=7828

2017年度

掲載者
紀要 課程 筆者
中国における日本語授受表現教育の問題点について 修士課程 張 敬唯
Self-regulated Learning of Japanese University Students in Second Language Acquisition 修士課程 竹内 香織
Parent-involved CLIL through Home Economics in Torrance, CA Middle Schools 修士課程 中塚 メアリー 絵梨佳
掲載論文

https://soka.repo.nii.ac.jp/search?page=1&size=20&sort=custom_sort&search_type=2&q=7802

2016年度

掲載者
紀要 課程 筆者
ほめが失敗する要因とほめストラテジーについて 修士課程 市川 真未
外国人生活者に対する日本語支援のあり方 -理論と実践から― 修士課程 三好 香里
算数科と数学科における日本語表現の比較 修士課程 青木 美寿華
テ形節による前触れの用法に関する考察 ―学習者の発話の分析を通して― 修士課程 橋本 加代
Investigating the Implicit Language Learning of Japanese Adult EFL Learners 修士課程 堀 登起子
掲載論文

https://soka.repo.nii.ac.jp/search?page=1&size=20&sort=custom_sort&search_type=2&q=7766

2015年度

2014年度

2013年度

2012年度

該当する紀要はありません。

2011年度

2010年度

該当する紀要はありません。

2009年度

該当する紀要はありません。

2008年度

該当する紀要はありません。

2007年度

該当する紀要はありません。

2006年度

該当する紀要はありません。

2005年度

該当する紀要はありません。

2004年度

該当する紀要はありません。

2003年度

該当する紀要はありません。

Close

研究指導計画

修士課程 日本語教育専修

1年次には「基礎科目」を中心とした履修、2年次には「専門科目」を中心とした履修となっており、履修・研究の進め方をオリエンテーション時に説明している。こうした科目の履修を通し、基礎的かつ広範な専門知識、問題発見力・論理的思考力・創造的解決力を養い、最終的には、学位論文作成・修了に至ることになる。研究指導は主指導教員・副指導教員の2名体制で行う。

1年次 4月 入学時オリエンテーションにおいて、履修・研究についての説明。主指導教員・副指導教員の希望、力を入れたい学問分野、希望進路等のアンケートを実施。
主指導教員による指導のもと履修計画を立て、履修登録をする。
「研究指導計画書」を主指導教員のもと作成し提出。
4月~7月

講義科目の履修
「演習Ⅰ」の履修

9月 主指導教員による指導のもと履修計画を立て、履修登録をする。
9月~1月 講義科目の履修
「演習Ⅱ」の履修
11月 院生発表会において、研究の「構想発表」を行なう。
2年次 4月 主指導教員による指導のもと履修計画を立て、履修登録をする。
4月~7月 講義科目の履修
「演習Ⅲ」の履修
6月 院生発表会において、研究の「中間発表」を行なう。
6月~9月 主指導教員の許可を得た上で、「学位論文題目・研究計画書」を提出
9月 履修について主指導教員による指導が行われ、履修登録をする。
9月~1月 講義科目の履修
「演習Ⅳ」の履修
11月 院生発表会において、研究の「直前発表」を行なう。
1月 学位論文提出
論文審査及び最終試験(口述試験)の実施
3月 学位授与

修士課程 英語教育専修

1年次前半は専修コーディネーターが全新入生に対し履修・研究の進め方を指導する。Writing Skills for Graduate Studentsにおいて学術論文の書き方を指導し、他の必修科目の履修も合わせ研究トピックについて検討を開始する。1年次後半は指導教員を定め、指導教員の指導のもと研究トピックを絞り込む。2年次前半ではResearch Proposal Writing in the Social Sciencesを履修し、研究プロポーザルを執筆する。2年次後半でデータの収集等必要に応じて行い論文を完成させる。

1年次 4月 オリエンテーションにて、履修・研究について説明。研究分野について検討開始。「研究計画書」を専修コーディネーターの指導のもと作成し、提出。
4月~7月 専修コーディネーターが全新入生と履修科目を点検し、研究分野について協議する。9月以降、指導教員となる教員を選定する。Writing Skills for Graduate Studentsを履修し学術論文の書き方を学ぶ。
9月 指導教員による履修科目の点検。
9月~1月 指導教員の指導に基づき、研究トピックを選び、研究方法を検討する。文献の収集と読了を開始する。指導教員は定期的に研究について指導し、問題の解決に努める。最初の研究プロジェクトを提出する。
2年次 4月 指導教員による履修科目の点検。
4月~7月 Research Proposal Writing in the Social Sciencesを履修し、研究プロポーザルを執筆する。人を対象とする研究倫理申請の準備をする。副査2名を選定する。
9月 指導教員による履修科目の点検。
9月~1月 研究指導科目の履修。データ収集の開始。論文の執筆指導。
12月 院生発表会において報告。
1月 学位論文提出
論文審査及び最終試験の実施
3月 学位授与
Close