2019年08月01日 11時00分

伊藤園・中垣英子氏が講演 | 創価大学経済学部

2019年6月27日(木)に経済学部オナーズプログラム(HOPE)の講演会が開催され、伊藤園・中垣英子氏(CSR/ESG推進課長)が「国際社会で働くとは:アフリカから学んだ食文化の魅力と日本茶への夢」と題して講演されました。

中垣さんは本学経済学部の卒業生で、大学卒業後に伊藤園に入社し、約20年同社に勤務されています。現在、企業として持続可能な成長を実現していくために、環境、社会、ガバナンスに関わる戦略の検討や社会への貢献活動等を推進するCSR/ESG推進部に所属し、CSR/ESG推進課長という重要な役職を持たれています。

講義の中では、まず、中垣さんご自身が関心のあったアフリカについて学ぼうと、パン・アフリカン友好会に入部して活動したことや、南アフリカ、ケニアでのアフリカ研修に参加したことを紹介されました。また、当時のパン・アフリカン友好会の西浦先輩(現、経済学部教授)からの叱咤激励で、初めて参加したスワヒリ語弁論大会で優勝したこと、同先輩からの更なる激励で、ガーナ大学に本学からの初代の派遣留学生になったこと等。今、振り返ると、当時、夢中で頑張ったことが、中垣さんご自身の原点となり力になっていたことを改めて感じると述べられました。更には留学の渡航前に、創立者池田先生から、直接、激励して頂いたことが、留学への不安を打ち消し、「創大生として、『21世紀はアフリカの世紀』との創立者のお心を、アフリカの人々に伝えていこう」と決意でき、現地でも頑張れたとの貴重なエピソードも語ってくれました。現地では、様々な人達との交流や経験を通じて、ガーナの人々の「底抜けの明るさ」や「生きる強さ」に、自分が教えられることばかりで、語学だけでなく相手の文化を知ることから心の交流が始まることを学んだと述べられました。

伊藤園に就職してからは、「日本文化の代表である日本茶を通じて世界に貢献したい」との思いで、会社が掲げる「世界のティーカンパニー」になることを目指し、財務経理部、経営企画部を経験した後、2006年から約2年半、米国ニューヨーク州の子会社に勤務されました。また中垣さん自身も、厚生労働省認定の社内資格制度であるティーテースターの資格を取得し、様々なイベント等で、外国の方々にも日本茶の文化を発信しているとのこと。更には、伊藤園が推進している持続可能な農業モデルである茶産地育成事業や茶殻リサイクルシステムの確立等、環境や社会への配慮や地域貢献活動についても、紹介して頂きました。

最後には、創立者池田先生が、青年たちに語りかけた以下の言葉を引用して、講義を終了しました。
「アフリカの世紀。それは生きとし生けるものが調和して生きられる『生命の世紀』でもある。奪われても、奪われても、命の陽気な鼓動を失わなかったアフリカのエネルギーに、強さに、英知に、「世界が学ぶ」時が来たのだ。 <中略> 同じ人類としてアフリカの人々は困難な挑戦を続けている。ならば私達も苦しみを「ともに生きる」べきであろう。世界市民であるならば。<中略>「人ごととは思えません」この心の中に「21世紀」があると、私は信ずる。」

学生からは、以下のような感想が寄せられました。

・本日の講演で最も印象に残ったのは、「アフリカの人達と共に生きていく」という言葉でした。心のどこかで、先進国は途上国を助けてあげるという感覚があったような気がしました。私達は、途上国の人達の裕福ではなくても、便利な道具がなくても、智恵を出し、強く毎日を生きている彼らを尊敬していかなくてはならないと感じました。

・中垣さんが、学生時代のアフリカ留学の経験、創立者からの激励が軸となって、現在、伊藤園で活躍されていることに感動しました。現在、CSR等が重視されていることは知っていましたが、伊藤園さんの具体的な貢献事例を知り、今まで以上に、伊藤園の商品を購入したいと思うようになりました。

・これまでは、伊藤園というと、「おーいお茶」というイメージしかなかったですが、今日の講義を聴いて、茶殻リサイクルなど、環境や社会のことを考えた取組みをしていることを学び、このような活動をしているからこそ、企業として成長しているのだと感じました。

・日本茶という日本特有の文化を活かして、アフリカの人々と交流をしていくなど、違う価値観を持つ人々と共有できるものを持つことが、非常に大事と思いました。

・本日の講義で印象に残ったことは、「食文化は国境を越える」ということです。中垣さんが言われたとおり、食は人間が生きる上で最も重要なことであり、世界共通であることに気付きました。広い視点を持って考えていけるように頑張ります。グローバルな時代を生きていく中で、自分のアイデンティティの確立や、自立が重要であることを痛感しました。今、自分のすべきこと、したいことを考え、しっかりと勉強していきます。
ページ公開日:2019年08月01日 11時00分



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