2020年01月23日 10時00分

留学体験(大北正明さん・International People’s College)

Q1. デンマークのIPC (International People’s Collegeに留学されていたそうですね。

2018年1月から6ヶ月間、IPCという北欧特有のフォルケホイスコーレ(国民高等学校)に私費で留学してきました。 フォルケホイスコーレの説明になりますが、フォルケホイスコーレでは学生はそのセメスター限り、という形式を取っています。つまり、少し意味合いは異なりますが、全員が留学生、というのがイメージしやすいかな、と感じます。
IPCがあるヘルシンノアーはデンマークの首都コペンハーゲンから北へおよそ50km、電車で1時間ほどの距離にあり、クロンボー城という世界遺産のお城で有名な港町です。また、スウェーデンの近くに位置し、港から目視できるほどです。
IPCの歴史は古く、1921年に設立され、第二次世界大戦時にはナチスに占領され、戦車が校内に停留していたこともあります。日本との交流は長く、昭和の数年間は留学生の3-4割が日本人という時期もあったそうです。

Q2. なぜ、その国・大学を選びましたか?

私は、デンマークアスコー研究会というサークルで、フォルケホイスコーレについて学んだことをきっかけに、デンマークに行ってみたい、と思っていました。
日々の活動を通し、日本とは大きく異なる教育法や、日常でのあり方を、自身でも体験したいという思いを募らせていました。
留学先を迷っていた時期に、ゼミの先輩からおすすめしてもらったこともあり、これも何かの縁かな、とIPCに申し込みました。
フォルケホイスコーレの多くは、デンマーク人が大半を占めます。その中でIPCは多くの国から留学生を募集しており、いろんな国の人と出会いたい、と思っていた私には最適でした。
また、留学先をヨーロッパに(あるデンマークを)選ぶことで他の国に旅行も行きやすい、時間に余裕のある学生の間に多くの国を訪れたいという打算的な考えも決め手になりました。
私費修学ではありますが、デンマーク王国が2/3、補助金を出してくれるところもフォルケホイスコーレの魅力の1つではないでしょうか。

Q3. 留学中に、世界の広さに驚いたそうですが?

当たり前のことなんですが、留学ではやっぱり世界の広さを痛感しました。
僕は自分で言うのもなんですが、割と明るい性格をしています。そして、多分、うるさいです笑。
国によっては僕みたいなタイプは珍しいらしく「私の国に君みたいな人はいない」と何度も言われました!留学当初は英語が全然喋れず、静かだったはずなんですが笑。
授業に臨む姿勢も多種多様で、思ったことがあれば多少関係なくても発言する人、発言はしないがノートにすごい量を書く人、色んな人がいました。国によって色が出るみたいで、授業の風景を見てるだけでも、結構楽しかったりします。
また、留学中には色んな国に行ったのですが、その時に、銃で脅される、毒蛇で脅される、売人に薬を勧められる、値段を吹っ掛けられ揉めに揉める等、色んな経験をしました。
日本では味わえない、世界の広さを知ることができたのも、留学のおかげですね。
Q4. 留学中は、全寮生活が楽しかったそうですね。

海外での寮生活は本当に楽しかったです。もちろん悪い思い出もいっぱいあります。勝手に使われるシャンプー、いつの間にかなくなっている私のビール、夜中に爆音で流れてくるロックミュージック、言い出したらきりはありません。それでも、本当に言ってよかったと思えるのがこの寮生活です。
毎朝、寝癖で髪の毛爆発、眠気眼を擦り、パジャマ姿で、一緒に朝御飯を食べるところから一日は始まります。みんなで掃除をしてから、一緒に授業を受け、空きコマは買い物に行ったり、課題や各々が学んでいることを教えあったりしていました。夜は皆でカラオケや、ボードゲーム。夢やこれからの人生について語り合っている間に日をまたいでいたことは数知れません。
多くの人と長い時間を過ごせた寮生活が私の思い出の大半を占めています。
どの瞬間を切り取っても、私の大切な思い出です。
Q5. 留学前や留学中に、ヨーロッパの書類業務のスピードの遅さに苦労したとお聞きしましたが。

私が留学で一番苦労したのは、留学先のことではありません。むしろ、日本で準備している時です。いや、準備の前の段階です。
私が2018年春コースを申し込んだのが2017年の5月14日、しかし、待てども待てどもIPCからの返信はこない。
向こうから連絡が来るまでに、何通もメールを送りました。ようやくIPCから返信が来たのが9月15日、IPCから4ヶ月近く放置される日々が続きました。
留学の試練は飛行機に乗る前から始まっているんだ、これが私費留学か、と留学前が一番苦労しました。飛行機に乗ってからも、トランジットの際に次の飛行機に乗りそびれたり、と留学が始まるまで、いろいろ大変でした。
留学先では、他の人同様、ヨーロッパの冬の天候にもてあそばれたことがしんどかったです。
Q6. 留学していちばんよかったのは、多くの友達ができたことだそうですね

本当に多くの友人ができました。
彼らとは色んなことを共にしました。もちろん、平日の多くは共に学び、プレゼンや資料を一緒に作りました。しかし、休日になれば学校のグラウンドでサッカーをしたり、真冬の海に飛び込んだり、仮装してふざけたり、と楽しい記憶は山ほどあります。
いまでも、彼らとは連絡は取り続けていて、月に一回はテレビ電話をするほどです。IPCが終わってから、ヨーロッパやアジアから何人も日本に会いに来てくれています。
この写真は2019年の春にイギリスとルクセンブルクから来てくれたデンマーク人の友達と同じ留学先の日本人の友人たちと上野公園に行った時の写真です。

Q7. これから留学を目指す後輩達に一言お願いします。

留学を通して重要だと感じたことは2つあります。
1つ目は事前の準備です。留学先で感じたことは、留学先で伸びる能力は、留学に行く前にほとんど決まる、ということです。日本で英語の能力が2だった人は4になれますが、3,4だった人は9、16に成長します。
2つ目は自分から一歩踏み出すことです。初めての場所で、周りに知人もいない、そんな環境だと自分の事で手一杯になります。そんな状況でも、道化でもいい、無理してでもいい、最初の一歩を踏み出すことが大事だと感じました。踏み出せば、望んだものを手に入れられると思います。

ページ公開日:2020年01月23日 10時00分



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