2020年05月20日 17時00分

留学体験(岡哲也さん・ミコラスロメリス大学)

留学の目的、その国や大学を選んだ理由

Mykolas Romeris Universityの校舎
 私は入学当初から留学がしたいと考えていました。その理由は二つあり、一つ目に異なる国で様々な宗教や文化を持った人とともに生活し、異文化理解力をみにつけ、世界市民へと成長したかったから。二つ目に、世界中に友人を作るという小さい頃からの夢の一歩を踏み出したかったからです。
 またリトアニアのミコラスロメリス大学を選んだ理由は三つあります。一つ目に、私の代から創価大学とミコラスロメリス大学は交換留学協定校になったため、先方大学への交換留学一期生のパイオニアとして、創大生のよい魅力を伝えたかったから。また二つ目に、リトアニアという日本と馴染みのすくない国へ行き、日本人や日本文化の魅力を伝え、また逆に自身も、新たな体験や異文化体験がしたいと考えたから。そして最後に、創価大学から交換留学生として誰も行ったことがない土地に私が行き、先例を作ることで、同期や後輩たちが行きやすくなり、留学先の可能性を広げたいと考えたからです。

国と大学の概要、特色

リトアニアは2度の独立を経験している。
2月16日の1度目の独立記念日にはオールドタウンが国旗柄の電飾が施される。
 リトアニアの正式名称は、リトアニア共和国(Republic of Lithuania)であり、首都はヴィリニュス。首都にはヨーロッパでも歴史深いオールドタウンがあり、首都人口は約53万人。リトアニア全体人口は約281万人で、国の大きさは北海道の約78%ほどのサイズです。2004年からEUに加盟しており、2015年からはユーロを通貨として導入しています。宗教はカトリックが主流。東ヨーロッパに存在しており、バルト海に面しているため、エストニア、ラトビアとともにバルト三国としばしば総称されます。ラトビア、ポーランド、ベラルーシ、ロシアの飛地と隣接しているため、そういった国からの生徒も多く見られました。公用語はリトアニア語ですが、かつてソ連支配下にあった歴史もあるため、多くの人がロシア語も話すことができます。また隣接している国が多いため、複数言語をはなす人が多いのが特徴です。気候に関して、夏は25度前後と過ごしやすい気候ですが、冬は0度を下回る日が多く見られます。現地の人曰く、−30度に到達する年もあるとのこと。

 ミコラスロメリス大学は首都のヴィリニュスに位置し、ヨーロッパでも有数の法学や文学の分野が特に強い大学です。そのためヨーロッパ各国をはじめ、アジア、北アメリカ、アフリカなど様々な地域から留学生が集まっており、彼らはErasmus Studentと呼ばれます。私は創価大学からの交換留学でこの大学に在籍しましたが、その他のErasmus Studentと同様の対応がとられていました。留学開始時、それぞれ特定の学部に振り分けられますが、Erasmus Studentは学部の枠組み関係なく、様々な学部から興味のある授業を履修することが可能です。私が留学した当時は、日本人の留学生は正規留学生が2人、交換留学生4人(内私を含め創大生2人)、私費留学生1人でした。各科目、議論がメインのセミナータイプと講義がメインのレクチャータイプがあります。

現地での活動状況

各国の伝統料理を作りあって寮の仲間と食事パーティ
 まず授業に関して、EU圏にあるリトアニアに来たからこそできる学問に触れたいと考え、リトアニア語やリトアニアの歴史、EUの組織や制度などについて主に学びました。その他には、ミコラスロメリス大学が力を入れている法学や文学の授業を履修しました。クラスにはリトアニアの現地学生をはじめ、アメリカ、イギリス、フランス、イタリア、ドイツ、ベルギー、スペイン、ポルトガル、ルクセンブルグ、チェコ、スロバキア、ロシア、ベラルーシ、ウクライナ、インド、バングラディッシュ、パキスタン、キルギスタン、カザフスタン、コソボ、アゼルバイジャン、トルコ、韓国、中国、台湾、インドネシア、タイといった世界各国から来た学生がいました。
 課外活動として、Multilingual Lithuania ProjectというリトアニアのErasmus Student Networkという団体が主催するイベントに参加し、秋学期の間、大学にて毎週90分の語学授業を担当し、日本語を教えました。
 友人に関して、様々な宗教やバックグラウンドを持った各国からの友人と寮にて共同生活をしました。私は中国、トルコ、インドから来た友人と同室となりました。また、週末には友人とバーやレストランに行ったり、旧市街地観光に出掛けました。
 旅行に関して、様々な国の文化を自分自身で体験し、見たいと考えていたので、週末や長期休暇を利用し、スウェーデン、ベルギー、エストニア、イギリス、ポーランド、ドイツ、チェコ、デンマークを訪れました。

留学で得た成果

MRU国際課が主催する留学生全員参加のTrakai観光
 寮生活を通して、英語を日常的に用いることに抵抗がなくなり、会話がスムーズにできるようになりました。また各国の学生が、国の政策や国際関係、EUにおける国々のあり方など、自国がどのような状況にあるのかに興味を持ち、活発な議論を行っていた姿を見て、日本人として、自国のことを全く知らないと気付かされました。
 他にも、授業の議論で、自身の意見をはっきり述べる積極性などを他の学生から学び、授業を作り上げる上で、どのように貢献すれば良いかを吸収できました。そして、みんなが異なる文化や宗教を持っていることが当たり前の空間に身を置けたおかげで、異文化に対して広い視野を持ち、他者を尊重し、物事を考えられるようになりました。
 また、英語が世界共通語となってきている中、母国語と英語だけでなく、その他の言語を複数話す人がたくさんいることに気づき、自身の他言語学習へのモチベーションを上げることができました。これと関連して、課外活動において教えていた日本語の授業では、多くのヨーロッパ人が日本語または日本文化に興味を持っていること、そして日本文化は改めて世界に誇れるものだと再確認しました。また、授業では10段階評価が用いられており、最高評価の10をいただいた授業もあっため、英語のみの授業において、自分に自信を持つことができました。

その経験を、今後の勉強や就活、人生にどのように活かしていくか。今後の自分の決意。

ヴィリニュスオールドタウンにあるお気に入りの路地
 約8ヶ月間経済学の学びから離れていたため、一、二年時の学びを復習しながら主専攻の学習を進めると同時に、留学先で主に履修していた文学や言語学も継続的に学習するため、English Medium Program、文学部異文化コミュニケーション(英語)、国際日本学を副専攻にするべく、授業の履修を行なっています。
 就職について明確には決められていませんが、海外に出たからこそ日本のものづくりの凄さに改めて気付かされたため、日本の商品を世界にアピールできるような職につきたいと考えています。その職についた時、活躍できるように、より一層の英語力向上と他言語学習に挑戦し、世界市民へと成長し、創立者の期待に応えられる人材になりたいです。

後輩へのアドバイス

ゲディミナス城から見た首都ヴィリニュス
 前例がないことへの挑戦を恐れて避ける人が多い中、創大生は果敢に挑戦を続け、自分たちが前例になり、社会に実証を示せる学生集団だと思っています。皆で切磋琢磨しあい、最高の創大生活、留学生活に挑戦していきましょう!!!
 
(留学期間:2019年8月~2020年3月)
ページ公開日:2020年05月20日 17時00分



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