2020年06月17日 17時00分

留学体験(水谷琴乃さん・セントゼビア大学)

留学の目的、その国や大学を選んだ理由

インドといえばやっぱりカレーでした
 私の留学の目的は主に2つあります。1つ目は、長年問題意識を持っていた貧困国の教育という分野に実際に関わることで実態を学ぶ事。2つ目は、海外でたくさんの友人を作り、人を通して価値観を広げる事でした。
 留学先をインドに決めた理由は正直ありません。はじめは、国や大学に対するこだわりがありませんでした。そのため調べていく中で直感的にインドを選びました。また大学に関してはたまたま出会った先輩が以前留学されていた大学を選択しました。
 きちんとした理由でないため参考にならないかもしれませんが、個人的には感覚や直感も大事だと感じています。国や大学にこだわりのある方は行きたい留学先に行くのが一番だと思いますが、どの国がいいか悩んでいる方は直感で思い切って決断することも大事だと思います。実際にインドに留学してよかったと感じています。

国と大学の概要、特色

インドの伝統衣装を着て登校
 インド第二の都市ムンバイに位置するセントゼビア大学に留学しました。150年もの歴史をもつこの大学は州でトップクラスの大学で優秀な学生とともに学ぶことが出来ました。
 日本からの私費留学生はARTSといわれる科目への留学となります。ARTSのコースではインド文化、人類学、経営学、社会学、経済学、英語、フランス語、数学、統計学など幅広い分野の授業が履修可能になっています。
 セントゼビア大学の特徴としては授業が終わるのが早いという点と、インドにどっぷりつかれるという点です。朝8時から始まり1コマは50分間と短いため大学は14時頃には授業がすべて終わります(私の場合、8時50分に授業が終わり下校できるというような日もありました)。そのためボランティア活動やインターンなど勉学以外にも挑戦する事が可能です。
 また、他国からの留学生がほとんどいないためインド人の中でもまれ、インド文化にどっぷりつかることが出来ます。とにかく珍しい存在の為、図書館などで勉強していると基本的に誰かから声をかけられます。そのため友達作りには困りません。ですがおしゃべりが大好きなインド人であるため一度捕まると勉強していようとひたすら話しかけられ図書館で3時間仏教について語られたこともあります(笑)。

現地での活動状況

日本文化体験のワークショップを開催
 現地では、学部での勉強に加え、友人と遊ぶことや、XavierJapanの活動を主に行ってきました。XavierJapanでは、同時期に留学した日本人メンバー4人と共に日本クラブを立ち上げるところから始め、日本文化を発信するためのワークショップや、日本語教室を開くなどの活動を行ってきました。この活動では0から物事を作り上げていく難しさを学ぶとともに、自分たちで案を出し運営した企画が成功した時の充実感を味わうことが出来ました。
 また成果としても、ワークショップで100人近い学生の参加があり学校のSNSでも取り上げてもらうなど、大学内でも大きな影響を及ぼすことが出来たのではないかと思います。このような団体を立ち上げ運営し成果を残せたことは自分自身の自信にもつながったと思っています。私たちが行った規模は大きくありませんが1人の日本人として日印の友好を築くことが出来たのではないかと実感しています。

留学で得た成果

帰国時に友人からいただいた手紙やプレゼント
 私はこの留学を通して、「なにかを成し遂げるためにはたくさんの失敗が必要である」という事を、身をもって学びました。失敗を何度も経験しながら挑戦し続けた先に成功があると実感しました。
 留学中に経験したたくさんの失敗の経験のおかげで新しい事や苦手なことに挑戦するハードルが下がったと感じています。英語力の乏しい私は友人とコミュニケーションをとる事、授業で先生の話を理解する事、買い物をすること、すべての行動が困難でまた勇気のいる事でした。はじめはうまくいかないことばかりで自信を失いコミュニケーションをとることが怖くなる時期もありましたが、日々勇気を奮い起こし行動し続けた結果インドでたくさんの友人と出会うことができ、またたくさんの経験をすることが出来ました。
 すごく当たり前のことではありますが、失敗するリスクの高い事や自信のない分野に挑戦するには勇気が必要です。はじめのうちはうまくいかなくても挑戦し続ける大切さを学びました。

この経験を今後の勉強や就活、人生にどのようにいかしていくか

洗濯をするのが仕事のカーストの最下層の人々
 インド留学を通してわたしは世界の『不平等』を日々の生活の中で目の当たりにしてきました。インドに今もなお残り続けているカースト制度、貧困など様々な問題の中で、道端で暮らすことを余儀なくされた人、学校に通えない人、生まれた家庭のカーストによって生まれたときから教育を受ける権利を持てない人などさまざまな人を見てきました。同じ地球に生まれても、国や地域が違うだけでこんなにも境遇が違うという不平等な世界に違和感と激しい問題意識を持ちました。
 このような経験を通して私は、誰もが平等に夢を抱いていける世界を作りたいと感じました。そのため将来は貧困地域の教育の分野に貢献していきたいと考えています。

後輩へのアドバイス

 短期間であっても日本や家族、友人と離れ海外に留学することを強く勧めたいです。今までと環境が大きく変わる状況の中で、人は自分自身の弱さや本質に気づくことが出来ると思うからです。また異文化に触れることは自分自身の価値化や視野を大きく広げてくれる貴重なものであると思います。
 新型コロナウイルスの影響もあり思うように進まない日々が続いているとは思いますが、今出来る事に全力で挑戦した先に必ず道が開けると確信しています。この状況に負けず強く前進していってください。
(留学期間:2019年11月~2020年4月)
ページ公開日:2020年06月17日 17時00分



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