2022年10月11日

創価教育論で水谷修氏の講演会を開催

2022年9月26日に「2022年度池田大作記念創価教育研究所講演会」を開催しました。

題 名:「私の考える人間教育」
講師:水谷修氏(教育者・児童福祉運動家、水谷青少年問題研究所所長)
会場:ディスカバリーホール


水谷修氏は、横浜市の夜間定時制高校に勤務された当時、生徒指導を担当し、中高生の非行、薬物乱用、心の問題に関わられました。深夜の繁華街をパトロールしながら、学校や家庭に居場所を失った若者たちに声をかけ、生きる希望を取り戻させる活動に献身する姿から、「夜回り先生」のニックネームで呼ばれることとなります。 2004年に水谷青少年問題研究所を設立して以降、24時間体制で受け付けた相談の数はメールだけでも80万件に上り、26万人近い若者に関わってこられました。

本講演会では、氏の経験を通して、日本の抱える問題とこれからの教育の在り方についてお話しいただきました。
質疑応答では、教員を志望する学生などからの質問に、ご自身のこれまでの経験を紹介しつつ丁寧にご対応いただき、聴講した学生に励ましを送って頂きました。


参加学生の代表の声
〇今回の講義を聞いて、水谷先生の子ども達に対する姿勢や考え方にとても感動しました。自身の悩み事や不安なこと、声にならない叫びにそっと寄り添ってくれる存在は多くの人の心の拠り所になると感じました。また、印象に残ったのは、「人を救えるのは、幸せな人だけ。幸せは他の人にも伝わっていく」との言葉です。私自身の幸せは何だろうと考えた時、すぐに頭に浮かんだ答えは、先ずは自分自身が幸せになり、その幸せを子ども達に届けていきたいということです。

〇本日の講演を通して、心と体が密接に関わっていることを学びました。生きる目的は誰かの役に立つこと、他人を幸せにするには、まずは自分が幸せでなければならないこと、心が疲れたなら、体も疲れさせればよいということ、愛は振り返って気付くもの等、多くの新たな視点を得ることができました。水谷先生の数多くの経験の中から得られた気付きはどれも説得力があり、自身の心の保ち方や、これからを生きる上で教育以外の観点にも、素晴らしい教訓を学べる機会となりました。

〇私は以前にも水谷先生のお話を動画で拝聴させていただきました。その時のお話の内容もとても衝撃でいまだに私に強く印象付いています。薬物、売春、殺人等、普段テレビのニュースやドラマの中でしか耳にすることがない全く現実味のない言葉でしたが、それらが平和ボケしているといわれる日本に現実にあること、それが未来しかない子供達の間にある現実だということを深く学びました。今回のお話を聞いて、水谷先生の生徒さんが教師を志し、実際に教師として生きていらっしゃる方が多いことにとても納得がいきました。教師という仕事に関わらず、私はこれから誰かを幸せにするために、笑顔にするために生きていきます。自分がしっかり幸せに生きて、人を救えるスタートラインに立てるように学んでまいります。

〇水谷先生が語られる全てが、私の考えに良い形で影響していると感じながら聞かせていただいていました。ご講演の一分一秒が貴重で、もう少しお話を聞かせていただきたかったと思いました。水谷先生の教え子の方で、看護師になられた方のエピソードを聞いて先生が一人の生徒の命、そしてその後の人生を救われたこと、またその教え子の方のご家族に対する尊い思いやりの心に涙しました。本日のお話を聞いて、人間として、あるべき姿を改めて再確認させていただいた気がします。
「人を救いたかったら、幸せな人間になりなさい」「人を救えるのは幸せな人間だけです」という水谷先生のお言葉に、本当に自分自身の「幸せ」を勝ち取ろうと思いました。また、本当にしたいことである「人のために」何かすること、それを考えようと思います。

〇本日の水谷先生の講義は一生忘れることのできない授業でした。一度私は高校生の時に水谷先生の講演に参加したことがあり、そのときは水谷先生が今までに関わった生徒たちの話を聞いた記憶があります。今回は水谷先生の人生や教育について学びました。私は、心に病気を抱えたり、家族から暴力を受けたりするようなことは一切ありませんでした。両親をはじめ家族にはとても感謝しています。印象に残った話が多すぎて一つに絞れないですが、震災によって亡くなられた生徒さんの話が強く残っていて、無念で仕方がありませんでした。ですが彼女は水谷先生と出会い、教員になり教え子と時を過ごしたことは彼女にとって幸せで楽しい日々だったのではないかと感じました。本当に水谷先生の講演は感動し、考えさせられることが多かった一方で、精神科医や医師が、心に傷を負った若者に薬だけ処方したり、教育を受けたくても厳しくて受けれないというリアルな日本の現状まで深く知ることができました。今日は本当に忙しい中、遠い創価大学までありがとうございました。


※受講者の感想は趣旨を踏まえて一部修正・中略等の編集をしております。

ページ公開日:2022年10月11日