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2023年12月05日

文学部の蝶名林亮准教授の論文が国際的な学術誌『THEORIA』に掲載されました

本学文学部の蝶名林亮准教授の論文「Moral explanation of moral judgements」が、学術誌『THEORIA』に掲載されました。

同論文は私たちが日常的に下している「動物を虐待するのは悪い」などの道徳判断の原因を説明するために、判断の対象が持つ価値(動物虐待の悪さそれ自体、など)に言及する必要があるか否かという問いについて論じています。本論文では、個人の道徳判断を説明するためにはその個人の心理や文化的背景に言及すれば事足りるが、社会心理学などの知見によって示されている文化を超えて見られる道徳判断の傾向性を説明するためには、客観的に存在する価値に訴えざるを得ないと論じ、進化論的な観点のみから道徳判断の起源を説明することは科学的な知見から見て不十分であると論じています。

蝶名林准教授は「もともと真逆の結論を想定して研究をしていたのですが、いろいろ調べていった結果思っていたものとは違う結論に行き着いたので、研究していてとてもスリリングでした。価値と科学の関係というのは本学にとっては学祖とも言うべき牧口常三郎以来の問題かと思いますが、これからもこの分野の研究を続けていきたいと思います」と語りました。

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ページ公開日:2023年12月05日