学生のソーシャルメディア利用上の注意

ソーシャルメディアとは、「Facebook」「Twitter」「LINE」「Instagram」などのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)や「ブログ」など、利用者が自ら情報を発信し形成していくメディアを指します。
近年、ソーシャルメディア利用の際に注意を怠ったがゆえに、たとえ悪意は無かったとしても、加害者となってしまうケースも起きております。具体的には、「個人情報の漏えい、名誉毀損、プライバシー侵害、守秘義務違反などの点で問題になります。ソーシャルメディア上の軽率な発言があなたの人生を台無しにしてしまう可能性があることを理解し、良識ある内容の投稿をするようにしてください。
以下の項目事項をよく読み、ソーシャルメディアの利用をしてください。

特性

発信元が特定される

匿名であっても、前後の発言や過去の投稿、IPアドレスから発信元を特定することができます(※1)。匿名でも無責任な発言はしないでください。
※1 ホテルの従業員が著名人の来店をTwitterに投稿。数時間後にはその従業員と著名人の実名や顔写真がネット上に公開されてしまった。
 

瞬時に広がる

自分が発信した情報は瞬時に世界に広まります。どこでだれが見ていてもおかしくはありません。不用意な発言によって誰かを傷つけることのないよう、また自分自身がトラブルに巻き込まれないよう、責任をもった情報発信を心がけてください(※2)。
※2 大学生が広島の原爆ドームを背景にダンスをしているところをニコニコ動画に載せ、批判・中傷が殺到し、ブログが「大炎上」した。
 

削除しても残り続ける

一度発信した内容は自分で削除しても、完全には消すことができません。どこかの誰かのコンピューターに記録されている可能性があるからです。ずっと残ってもいい内容か、よく考えてから投稿しましょう。

注意事項

他人の実名、写真、行動内容を無断で投稿しない

他人の実名や顔写真などを絶対に無断で載せてはなりません。さらに『この人がこのようなことをしていた』などの書き込みもプライバシーの侵害にあたります。過去に有名人がプライベートで来店した情報をツイッターに投稿し、社会的な問題となりました。相手の立場や思いを考えて投稿してください。
※3 GPS昨日によって写真に撮影場所の大体の位置が記録される。写真から自宅を特定されストーカー被害を受ける事件が発生。
 

誹謗・中傷する投稿をしない

悪口や嘘、誹謗中傷は人権侵害につながります。他人の性格や人格を否定する発言や容姿に関する発言はソーシャル・メディア上では単なる悪口では済みません。名誉棄損罪や侮辱罪に該当することがあります。また、軽い気持ちで言った不用意な発言も同様です(※4)。絶対に悪口などの書き込みはしないでください。
また、自分を不用意な発言によって自分自身が非難中傷されたり(※5)、ときには家族にまで被害が及ぶことがあります。
※4 飲食関係のアルバイト先でお店の冷蔵庫にふざけて入っている写真を投稿。その結果、そのお店は営業停止に追い込まれ、投稿した当人は多大な損害を与えたとして損害賠償の訴訟を起こされた。
※5 消防団員が消火活動中に被災した家屋や消防団員らの写真をFacebookに投稿。さらに「火を消すのは消防署の役目で消防団員はほぼ見てるだけなんですよ。」と事実と異なるコメントまで投稿。後日、懲戒処分を受けた。当人は友達の中だけで見るものと思い、軽い気持ちで載せてしまったと話した。

公開範囲に気を付ける

公開範囲を設定しましょう。「鍵付き」でもコピーやリツイートされれば公開されてしまうので、写真や個人情報などは出さないようにしましょう。また、Facebookでは写真でむやみに「友達」のタグ付けをすることを避ける、「友達」からの削除は慎重に行うなど配慮も必要です(※6)。
※6 アメリカでは「友達」から削除されたことを恨みに持った殺人事件が発生。
 

情報が正しいかどうかよく確認する

掲載されている情報は必ずしも正しいものばかりではありません。間違った情報によって事件に巻き込まれたり、あるいは意図せず加害者になったりすることのないように注意しましょう。デマや嘘にだまされない心構えが大切です。