• NEWS
  • 経営学部の平岡秀福教授と蒙雪超助教の論文が日本組織会計学会の英文機関誌に掲載されました

2020年04月27日

経営学部の平岡秀福教授と蒙雪超助教の論文が日本組織会計学会の英文機関誌に掲載されました

日本組織会計学会の英文機関誌『Japanese Management and International Studies(日本の経営と国際研究)』Vol.16の『Sustainability Management and Business Strategy in Asia (持続可能なマネジメントとアジアでのビジネス戦略)』(編著者:神戸大学・國部克彦教授、甲南大学・長坂悦敬教授、2019年10月発刊)に、経営学部の平岡秀福教授と蒙雪超助教の論文が掲載されました。

日本組織会計学会は、日本企業のマネジメント・システムの研究を推進し、それを海外で発表することで世界の産業界と学界に寄与することを目的として、経営学に関する審査付き英文書”Japanese Management and International Studies”を定期的に海外で刊行しています。

今回掲載された論文は、“Environmental effect and economic analysis of environmentally-conscious capital investment―Case of small Chinese steel company(環境に配慮した投資の環境効果と経済分析―中国の中小鉄鋼会社)”というタイトルで、ある中国中小鉄鋼企業における、良品にならない物量ロスを環境負荷と考え、これらを減らすための設備投資を環境配慮型設備投資(Capital Investment for Environment;以下CIfEと略す)とみなし、その経済性と環境性効果をリサーチしています。そして、CIfEの経済性効果を分析するために年間のコスト削減金額を計算し、キャッシュフローに基づき、IRR法、NPV法によってCIfEを含む全社の投資の採算性を示し、CIfEとマテリアルフローコスト会計(Material Flow Cost Accounting;以下MFCAと略す)の結合モデルを構築し、CIfEの環境性効果を定量的に明らかにしました。

論文の掲載にあたり、蒙助教は「近年中国の環境問題は日々深刻化しており、環境保全と経済発展を同時達成するためには、中国企業への環境管理会計手法の導入も重要な課題です。CIfEは、企業規模を問わず環境競争力とコスト競争力を生み出す源泉となります。本稿は日本的経営の実務が浸透したMFCAをCIfEに結合し、境環負荷削減と経済効果の同時達成が数値で見える化できました」と述べました。また、平岡教授は「本論文に掲載されているMFCAはドイツが起源ですが、その後日本の実務界と産業界が協力してISO14051として国際標準化し、世界に認められた環境負荷の削減と利益創出のための環境管理会計手法にまで押し上げました。それが中国の企業にも適用できるということを、この論文は証明しました」と言及しました。
ページ公開日:2020年04月27日